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 ■5・23  岩国

 見直せ!米軍再編・岩国大集会に4000人



 五月二十三日、「見直せ!米軍再編 岩国大集会」が岩国市の元町第三街区公園で開催された。降りしきる雨をものともせず、約四千人の参加者は、在日米軍再編計画に反対して闘い続けることをがっちりと確認した。
 集会は四・一八の徳之島一万五千人集会や、四・二五沖縄県民大会に呼応・連動して岩国のたたかいをいっそう発展させようと、幅広い岩国市民が実行委員会を結成して計画された。そして集会の成功へ向けて、実行委は連日街頭での宣伝活動を重ねてきた。
 愛宕山を守る会代表の岡村寛さんの、愛宕山への米軍住宅化を絶対に許さないと怒りを込めた開会宣言をもって集会は開始された。呼びかけ人代表あいさつで発言に立った井原勝介前市長は、「岩国基地強化計画の見直しはしない」とする鳩山政権を激しく批判しつつ「基地のたらい回しに反対するわれわれがまず声を上げ、政治を動かしていく力強いうねりを起こそう」と呼びかけた。
 沖縄からは、普天間爆音訴訟原告の宜野座さんが発言。「沖縄はいまもなお、米軍最前線基地であり戦場ともいえる状況が続いている」と鋭く告発した。続いて発言に立った「徳之島の自然と平和を守る会」の幸千恵子さんは、突然明らかにされた普天間基地移設案への島民の怒りの深さとたたかいを紹介しつつ「国は、基地のたらい回しで新たな苦難の歴史をつくるのではなく、基地の無条件撤去に務めるべきだ」と断固として主張した。さらに厚木爆音訴訟原告団の代表は「厚木から岩国への艦載機部隊の移駐は何の解決にもならない。厚木の市民は自分たちが日々こうむっている基地被害を岩国市民に押し付けることに反対している」と明らかにした。
 集会に駆けつけた元国立市長の上原さんや民主党、共産党、社民党の各国会議員の発言に続いて、岩国市内の高校生・岡田瑞歩さんが登壇。「飛行機の爆音で授業が中断する。米軍関係者の犯罪を知るたび不安になる」と基地被害にさらされる中での学校生活をリアルに紹介しながら「大人たちは、静かで安全な町で暮らしたいと願うわたしたちの未来を考えて政治を行なっているのか」と鋭く問いかけた。この高校生の発言には参加者の大きな共感が広がった。
 集会アピール採択と参加者全員で「怒」のメッセージを掲げるパフォーマンスを行なったのち、集会のまとめを行なった岩国爆音訴訟原告団長の津田さんは、先の高校生の発言を全身で受け止めて爆音訴訟をたたかう、「岩国は絶対に負けない」と力強く宣言した。
 雨の降りしきる中での開催ではあったが、集会中も続々と市民は結集し、集会場の公園をとりまく沿道から集会での諸発言に聞き入っていた様子が実に印象的であった。また、事後岩国市民に聞いたことであるが、高校生の登壇と発言は「四年前では考えられないこと」とのことである。すなわち〇六年三月の「岩国住民投票」から開始された岩国市民のたたかいが継続し発展する中でこそ、あのような若い世代の堂々たる発言を生み出したということだ。
 このように、沖縄や徳之島、厚木などで展開されている米軍再編計画に反対するたたかいにがっちりと連動し、岩国のたたかいがその重要な一翼を担うことを宣言し確認するものとしてこの日の集会はたたかわれ、成功をおさめたのである。
「岩国は負けない」の合言葉はいっそう輝きを増している。岩国基地強化に反対し愛宕山米軍住宅化を許さないたたかいへの支援をさらに強化し広げよう。


 ●資料【この日採択されたアピール】

 5・23 見直せ!岩国大集会アピール


 私たちは、四月十八日の徳之島一万五千人集会、四月二十五日沖縄九万人集会に連帯してこの集会を計画しました。
 新たに岩国に五十九機の艦載機が配備され、極東最大の軍事基地になるなど誰が望んだでしょうか。
 「滑走路を一キロメートル沖合に出すので爆音は少なくなる」と防衛省は言いますが、その保証はどこにもありません。また、世界遺産である宮島を含む広島県や周防大島町の上空は、確実に飛行ルートに当たり、四国や中国山地のまちや村が低空飛行の爆音で切り裂かれるなど、その影響は広範囲に及びます。
 川下のデルタ地帯は私たちの祖先が営々として開拓してきたものです。この祖先からの贈り物を未来の子ども達にのこす責任を私たちは負っています。
 戦後六十五年にもなるのにアメリカ軍が居座るなど、一体誰が予想したでしょうか。
 良好な住宅地ができるはずであった愛宕山開発の夢も無残に打ち砕かれ、防衛省はその跡地に米軍住宅を計画し、百九十九億円の予算を決定しました。「市民の意見も聞く」と言いますが、米軍住宅や米軍関連施設などもってのほかです。長年の苦難に耐えてきた岩国市民のために、愛宕山跡地はそっくりまちづくりに使うべきです。
 またアメリカは「地元の合意がないところには行かない」と言います。しかし岩国、沖縄、徳之島、厚木の住民は誰も「合意」していないのです。
 もちろん私たち岩国市民は、艦載機移駐にも愛宕山米軍住宅にも反対です。沖縄をはじめ全国のみなさんと連携して、たたかい続けることを、ここに高らかに宣言します。
                                   二〇一〇年五月二十三日

      見直せ!米軍再編 5・23岩国大集会参加者一同



 

 

 

 

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