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 ■6月 各地

 全国で6月アジア共同行動が成功




 ■6・19 福山

 「映画上映と交流のつどい」開く


 六月十九日、福山市本庄コミュニティセンターで「映画『あなたと私の戦争』上映と交流のつどい」が開催された。主催は、ピースアクション・福山。
 「上映と交流のつどい」は、金属労組双龍自動車支部の七十七日間の「玉砕ストライキ」を描いた「あなたと私の戦争」から始まった。「解雇は、殺人だ。ともに生きよう」「整理解雇撤回と総雇用の保障」を主張してたたかう双龍労働者の労働者として生きる強い覚悟と苦悩の姿が観るものの胸を締め付ける。家族のこと、たたかいの行く末を考え苦悩する双龍労働者の姿は、たたかうものの共感を呼ぶことだろう。
 上映後、双龍自動車労組活動家から、双龍自動車労働者のたたかいの報告があり、現在「整理解雇者特別委員会」を中心に、「構造調整粉砕、民主労組死守、逮捕者釈放、不当解雇者復職」などの四つの方向でたたかっていることが明らかにされた。
 つづいて、連帯アピールがおこなわれた。
 国鉄労働者からは、千四十七名問題についての報告と、非正規労働者と連帯し、解雇・雇い止めを許さないたたかいをともに担っていくことが表明された。
 沖縄の読谷村出身の女性からは、兄の手紙を引用しながら「この間の民主党・鳩山政権の沖縄へのかかわりは明らかに沖縄差別だ。すべての米軍基地を沖縄から撤去するまでがんばる」という決意が述べられた。
 連帯アピールのあとは、双龍自動車労組活動家との意見交流があった最後に、彼は、「整理解雇の苦痛は、精神的・肉体的・物質的な苦痛だ。しかし冷たい初冬の風も労働者の正当な闘争を逆行させることはできない。たたかう労働者はいつの日か勝利する。そしてこの道が苦難の茨の道であったとしても躊躇せず、放棄もしない。今は弾圧され厳しい状況だが必ず工場に帰る」ときっぱりと決意を述べた。そして「解雇は殺人だ!」のバナーを国鉄労働者に手渡し、この日の「上映と交流のつどい」は終わった。


 ■6・21 大阪

 『あなたと私の戦争』上映集会

 横浜APEC反対闘争を共同闘争で闘う決意明らかに


 大阪で「あなたと私の戦争」上映集会が反戦実の主催で開催された。集会には、双龍自動車「整理解雇者特別委員会」議長のイ・ヨンホさんが参加した。七十七日間の武装したストライキを描いたドキュメンタリー映画に参加者は圧倒された。双龍自動車労組のたたかいは、昨年における韓国労働運動における最大のたたかいであり、それゆえにまた、韓国労働運動の今後のたたかいに大きな教訓を投げかけるものであった。今も、総括論争が激しくたたかわれているという。映画上映後の質疑では、こうした点も含めて多くの質問が出された。集会の最後に、横浜APECに反対する大阪実行委員会準備会を代表して、労働者共闘からの発言を受けた。横浜APEC反対闘争を、日韓労働者の共同闘争でたたかう決意が述べられた。


 ■6・18 名古屋

 双龍自動車労組の闘いに学ぶ集い

 労働者の団結の重要性に参加者から大きな共感


 主催は、双龍自動車労組を支援する6・18集会実行委員会。笹島日雇労働組合や東海民衆センターなどによって準備された。主催者挨拶として、笹日労の大西委員長が発言を行い、続いて、「韓国併合一〇〇年」東海行動実行委員会からの発言がなされた。さらに、えぐれ笹島さんの歌で会場は爆笑の渦。その後、双龍自動車労組でたたかいぬき、現在、双龍自動車労組「整理解雇者特別委員会」議長を務めるイ・ヨンホさんの講演に移った。イ・ヨンホさんの講演は、双龍自動車労組のたたかいを、準備期、闘争期、終了期と整理して、その全体像を明らかにするものであった。特に、解雇は殺人だとして、労働者の生存権防衛のために実力でたたかいぬき、その中で、何よりも労働者のたたかう団結の重要性を実践的に突き出す姿勢は、参加者から大きな共感を呼んだ。民主労総の現状なども含めて質疑が活発にかわされた。この日は、名古屋中区職安に訪問し、名古屋における日雇労働者の現状などの問題を視察するとともに、野宿者との交流会も開催された。


 ■6・20 九州・山口

 日米安保をテーマに講演集会

 反戦・反基地を訴え街頭デモ



 六月二十日アジア共同行動九州山口集会が北九州市で開催された。
 安保改定から五十年を迎える今年の六月集会は、若い世代・大学教員(講演者)・岩国原告からの意見・講演・報告などを手がかりに「このままでいいのか……米軍基地 安保って何ですか?~あなたも一緒に考えよう」という日米安保をテーマにした内容だ。
 司会による開会が告げられたあと、六月集会は白松哲夫代表の主催者挨拶から始まった。白松さんは普天間問題にたいする日米合意を優先させた鳩山政権を厳しく批判したうえで、今集会で基地をおしつけてきた安保条約そのものと闘うために今日的課題や認識を深めていこうと訴えた。
 次に三人の青年労働者・学生が「安保について思うこと」をそれぞれ語った。五月岩国米軍基地のフレンドシップに参加した青年労働者は、間近に見た米軍機、心臓にひびく爆音に安保というものを考えるようになったと語った。また労働組合活動家は安保と憲法(の優先順位)が同列になり安保をこえて同盟化しており、街頭情宣で米軍がいなくなったら自衛隊が強くならないといけないという意見があったことを紹介した。沖縄少女暴行事件がおこった九五年には小学生だったという学生は、安保を基地問題として考えていると語った。
 若い世代の意見を受けて、集会は日本政治論が専門の大学教員からの講演と質疑が行われた。講演は「安保と日本社会」と題して、①日本社会の現状、②憲法九条と安保、③脅威論・抑止力など日米安保正当化論の詭弁、④私たちの課題の概要四点にわたって、映画時評も織り交ぜながら行われた。次のような発言があった。
 「一般的に安全安心・安全保障というのはいいことのように言われ、これに反対する者はいない。現在日本社会では危機管理・セキュリティの重要性が叫ばれている。実は地域社会では過疎化がすすみ社会的に共同性が解体され空洞化がすすんでいるのが現在の状況だ。社会の解体が基地の受け入れにつながる。無関心でいれば基地を押し付けられる。日常的な事柄にしっかり対応していかないと安全保障というようなことがすんなりと受け入れられていく。福岡でも自殺・性暴力事件の多発などあるがメディアは社会の実態を見ていない。警察を中心に監視カメラで市民社会を制圧する状況もおきている」「平和を憲法九条で守ろうという部分と、安保という軍事力で守ろうという部分がいる。護憲運動内部においても基地負担の現実、安保を変えないで現状維持という部分がいる。朝鮮民主主義人民共和国などの脅威を理由にして安保を問わない。しかしそこには憲法は本土で、安保は沖縄でという構造的な差別が存在している。安保を認めるということは、自分の住んでいる場所に基地を置くのを認めることである。本土であろうが、沖縄であろうが基地を置くのを認めたくなければ、安保を認めない、いらないということ」「安保には、米国に付き従う日本を米軍が守るという前提などない。米国は核の傘などを通じて日本をコントロールしつつ中東を含めた世界支配のために利用し、殴りこみ部隊の海兵隊を展開している。米国にとって共和国や中国に軍事的脅威がないのはわかりきっている。鳩山首相が海兵隊の抑止力は日本の防衛に不可欠であると言って辺野古への移設を容認したことを問題にしなければならない」「かつて麻生首相は安保改定から五十年になる日米同盟は普遍といった。五十年で米国の大統領は十二人、日本の首相は二十五人交代したが、結局のところ鳩山も日米関係(日米同盟)を変えない外交を続けたのであり、これを変えていくことが私たちの課題である」。
 このあと参議院選挙に対する労働組合の態度についてなど、時間をこえる質疑が活発に行われた。
 つづいて集会では岩国からの報告・爆音訴訟原告団事務局からの発言である。
 事務局の方は、冒頭5・15沖縄普天間行動に参加してきたことにふれながら、自身が六〇年代末に九州大学米軍機ファントム墜落直後の学園闘争や、米空母エンタープライズ佐世保闘争を経験したことや、爆音訴訟に立ち上がった経緯や訴訟の現状などの報告を行った。「大学卒業後就職し各地に移り住んだ中で岩国に近い由布町の自然に恵まれたすばらしい土地に家を建てた。ところが米軍機の爆音に気づかないまま購入した家は防音工事など何の効果もなかった。国にたてつくことの恐怖心というものがあるのだろうか。それでも爆音訴訟原告六百六十人の内この町から十二世帯十九人が立ち上がった。沖合移設工事、防音工事など国の岩国住民への不当な仕打ち、対応を許せない。国家は正義であるべきだ」と強く訴えた。
 爆音訴訟についての質疑が行われたあと、最後に郵政労働者ユニオンの仲間が集会のまとめとして「米軍基地を撤去させる闘いを強めよう。岩国四訴訟支援を強化しよう。本年もまた岩国国際集会を開催しよう」と呼びかけた。
 このあと集会参加者は、JR小倉駅前までのデモ行進に移った。解散地点でにわかに降り出した雨の中を一団は、「米軍再編反対」「沖縄新基地建設を許さない」「岩国米軍住宅反対」「岩国四訴訟に勝利しよう」と訴えて、六月行動を終えた。


 ■6・20 首都圏

 集会・デモと映画上映・交流会

 横浜APEC反対闘争への決起打ち出される



 六月二十日、東京・渋谷の渋谷区勤労福祉会館において「沖縄闘争連帯! 日米安保破棄! アジア米軍総撤収! 格差・貧困を強める横浜APEC反対!/6・20アジア共同行動集会」がアジア共同行動(AWC)首都圏の主催で開催された。この集会とデモ行進のあとには、同じ会場において、「映画『あなたと私の戦争』上映と連帯の夕べ」がアジア共同行動(AWC)首都圏の呼びかけで行なわれ、どちらも成功をかちとった。

 ●1 集会・デモを闘い抜く

 午後一時十五分すぎ、司会の「毎年六月に、全国で開催されるアジア共同行動は、日米安保粉砕の闘いでもある。本年は、沖縄の基地問題―差別軍事支配に対する闘い、在特会をはじめとする差別排外主義との闘い、そして十一月ソウルG20―横浜APEC反対闘争へと向けた決意を打ち固めていこう」というあいさつで集会が開始された。
 つづいて、AWC日本連共同代表の鴨井さんが主催者あいさつに立った。五月沖縄現地闘争に参加したことを報告し、「米軍基地はただちに撤去すべきだと、あらためて実感した」と発言した。さらに「菅民主党政権は、法人税率を下げて、消費税率をアップしようとしている。新自由主義的な政策を推し進め、日米軍事体制の強化へと突き進む民主党政権にNOを叩きつけよう」と訴えた。
 フィリピン・BAYANからの連帯メッセージをAWC首都圏事務局が代読。さらに、今年の5・1マニラ・メーデーの模様を映したビデオを上映しフィリピンの闘いの状況を報告した。
 反基地・反安保アピールと題して、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、基地撤去をめざす県央共闘、岩国反基地闘争から連帯アピールが行われた。
 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの方は、日米共同宣言を断じて許さない。辺野古基地建設阻止、高江ヘリパッド建設阻止の闘いを訴えた。
 神奈川の県央共闘副代表の檜鼻さんは、「沖縄や神奈川、岩国など、こんなに米軍・米軍基地が存在する国は他にはないと思う。基地問題は、基地のある地域の問題だけにとどまらない。日米安保体制をどう突き崩すかだ」と反戦反基地闘争を日米安保破棄の広範な闘いへと進めていく必要性を訴えた。
 住民投票の成果を活かす岩国市民の会の代表の大川さんからの連帯メッセージを司会が代読し、拍手で確認した。
 つづいて、韓国双龍自動車労組の李榮浩(イ・ヨンホ)さんの講演だ。〇九年の韓国双龍自動車労働者の七十七日間のストライキ闘争は、逮捕者を出しながらも果敢に闘い抜かれたことを明らかにした。また、韓国における米軍基地の実態を明らかにした。二〇一二年までに米軍のヨンサン基地をピョンテグに移す計画が進められており、ピョンテグでは新しい基地の拡張がおこなわれている。さらに、米軍によるさまざまな犯罪がおこっている実態を明らかにし、「帝国主義による、いかなる戦争にも反対する」と反帝国際連帯の決意を明らかにした。そして、双龍自動車労組からAWC日本連に対して横断幕の贈呈がおこなわれ、李さんと鴨井共同代表が固い握手を交わした。
 つづいて、朝鮮学校無償化問題について、「『高校無償化』から朝鮮学校を除外することは差別・排除の実態であり、許されないことである。子どもたちには教育を等しく受ける権利がある」という訴えが、在日の方から行なわれた。
 休憩をはさんで、後半のはじまりには、歌の演奏が行なわれた。
 連帯アピールでは、全国一般労働組合全国協議会、あすじゃ、オッケトンムの会、「日の丸・君が代」の押しつけに反対するすみだネットのそれぞれから、労働運動、学生運動、地域での反戦・反差別・反貧困の取り組みの報告と闘いの決意表明が行なわれた。
 そして「横浜APECに反対する決議」をAWC首都圏が読み上げ参加者全員の拍手で確認。最後に、団結ガンバローで集会を締めくくった。
 デモ行進は、渋谷勤労福祉会館前から宮下公園までのコースだ。デモの参加者たちは反戦・反差別・反貧困・国際連帯を道行く市民に訴えた。

 ●2 映画上映と交流会

 デモ行進を終え、再び渋谷勤労福祉会館に結集。午後六時から、双龍自動車労働者の七十七日間のストライキ闘争のドキュメンタリー映画が上映された。映画では、経営側が一方的に労働者を整理解雇してきた状況が明らかにされ、それに対して労働者が団結し命をかけて自分たちの職場と仲間を守るために立ち上がったことが克明に映し出された。なかでも、国家権力と経営側の暴力団が殺人的弾圧を闘う労働者にかけてきたが、それにも屈せずに闘う労働者の姿と、工場の出入りを権力によって完全に封鎖されながらも、工場周辺で声援をおくる家族たちの姿がとても印象的であった。
 上映後の交流会では、李さんに対して、参加者からいろいろな意見や質問が出され、映画では映し出されていない内容まで知ることができた。


 

 

 

 

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