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   ■4・16 東京

  辺野古・高江基地建設阻止掲げ200名結集

  首相官邸前で抗議行動展開



 「辺野古に基地はいらない! 高江に基地はいらない!」の声が、首相官邸前で久々に轟いた。
 四月十六日午後、「『日米同盟の深化』はいらない/沖縄・辺野古に基地を押し付けるな4・16集会」を辺野古への基地建設を許さない実行委員会が開催し、集会後には首相官邸前での抗議行動をおこなった。
 自衛隊・米軍が東日本大震災による支援を名目に作戦行動を展開し、日米の外務、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の開催を四月末から五月初めに強行するということから(現在は、六月下旬の首相訪米前に延期と報道)、集会を中止・延期することなくおこなったのだ。会場には約二百名集まり、集会を開催した意義が確認された。
 集会では司会の趣旨説明後、昨年末からの高江ヘリパッド建設の工事強行に対する現地攻防の様子が上映された。映像は突如、未明の工事再開から始まり、沖縄防衛局への抗議、作業の強行を許さない現地攻防の緊迫した様子が映し出された。集会参加者は、物量で圧倒する沖縄防衛局と作業員に対して一人一人が対峙する姿に見入り、会場は静まり返った。撮影・編集した「ヘリパッドいらない」住民の会の比嘉真人さんのメッセージも代読された。
 続いて、ヘリ基地反対協議会・代表委員の安次富浩さんが発言した。冒頭、「思いやり予算を震災支援に」との沖縄の署名運動を紹介し、「思いやり予算の特別協定が衆参一日ずつの審議で可決されましたが、年間千八百八十一億円、一日五億円の税金が米軍に使われています。一方、震災救援を名目に米軍が展開したが、それは、米軍にとって普天間基地は必要だと、在沖海兵隊は必要だという宣撫工作の一環としてありました。すべての武器をスコップに、戦車はショベルカーに。自衛隊を被災地の人を助けるための救助隊として認識しているんだということをわれわれの側からむしろ言わないと、防衛省の論理に負けていきます。防衛省を防災省へ、それは、憲法九条を実践化するようなものじゃないかと思います。震災で大変なことになっているから、あまり運動で政府にガチャガチャするのは当面避けようと、もしそういう姿勢があるのだったら、向こう(政府)の思うつぼです。むしろ日本の将来を今自分らで提言・提案し闘っていく方針をつくらないと、左派もおしまいだと思います。それくらい、今私たちがどこに立っているかということを真剣に考えるべきだと思います」と提起した。辺野古については、政府・菅政権が新基地を押し付けるためにさまざまな画策をしているとして、また政府による名護市への米軍再編交付金の中止、新基地に関する調査を拒否した名護市への不服申し立て、一方での嘉手納基地所属のF15戦闘機のグアム移駐という、ごまかしの「負担軽減」を批判し、名護市長を支え、沖縄県知事の訪米などオール沖縄で取り組んでいくことを強調した。最後に安次富さんは、「私たちの将来の設計については、私たちは自己決定権を行使します。将来的には独立も含めた志向を考えていかなくてはならないと思います。すぐに辺野古の闘いが独立に直結するわけではないけれど、沖縄問題はそういう内容を抱えているんだと言わざるをえない状況です。沖縄が自立していく闘いの中で、みなさん、支援に来る場合には大いに来てください。いっしょに闘います」と締めくくった。
 連帯発言では、沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会、全国労働組合連絡協議会、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、立川・自衛隊監視テント村、原発問題でたんぽぽ舎、がおこなった。
 集会の最後には、決議文が採択された。決議文は、「沖縄の民意は明確である『沖縄に軍事基地はいらない』」「政府は沖縄に基地を押し付けるな、5・28声明の撤回を」という見出しで、最後に、「差別を許してきた自覚と反省の上にたって、『本土』の私たちの責任において沖縄と連帯し、あらためて①辺野古への新基地建設をやめさせる、②高江にヘリパッド基地をつくらせない、③普天間基地へのオスプレイ配備を許さない、④2プラス2による基地建設計画の推進を許さず、5・28共同発表を実行させない、運動を作り出していくことを決議します」と締めくくるものであった。
 集会後、多くの参加者が首相官邸前に集まった。
 首相官邸に対して安次富さんが訴え、神奈川から厚木基地を考える会が東日本大震災における米軍の動きを報告してその実態と意味を明らかにした。
 集会で採択された決議文に加え、団体、個人が持ち寄った抗議文もいっしょに読み上げて官邸に手交し、シュプレヒコールを何度も繰り返して、一連の行動を終えた。
 日帝―菅政権は、辺野古新基地を滑走路二本のV字形とし、六月までに2プラス2を開催して基地の形状と工法について決着させようとしている。昨年五月の日米合意には新基地の位置や配置、工法を次回2プラス2までに確定させると明記されている。五月七日に防衛相北澤は訪沖したが、県庁周辺に詰め掛けた数百名にのぼる沖縄人民の怒りにさらされ、仲井真知事も「県外移設」だと跳ね除けている。島ぐるみの闘いを断固支持し、沖縄―「本土」つらぬく陣形で普天間基地即時閉鎖・撤去、辺野古新基地建設断念をかちとろう!



 

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