共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

   ■6・11 全国各地

  
脱原発100万人アクションが全国で高揚




 ●東京 芝公園


 六月十一日、東京・芝公園二十三号地において「くり返すな!原発震災 つくろう!脱原子力社会 6・11集会」が開催された。集会を呼びかけたのは、原水禁、プルトニウムなんていらないよ!東京、原子力資料情報室、日本消費者連盟、ふぇみん婦人民主クラブ、たんぽぽ舎、福島老朽原発を考える会の七団体だ。会場には、労働組合の旗などが林立し、熱気で充満している。AWC首都圏は、会場にぞくぞくと集まってくる労働者・市民に対し、反原発・反戦・反帝国際連帯を訴えるビラ情宣をおこなった。主催者発表で、六千名余が結集した。
 午後一時半過ぎ、司会のあいさつで集会が開始された。
 主催者あいさつを原水爆禁止日本国民会議事務局長の藤本さんが行ない、原子力資料情報室の伴さんは福島原発の状況について発言。そして、福島県からバスにのって四十名が集会に駆けつけたことと、集会に参加する前に東京電力に対する申し入れ行動をおこなったことが紹介され、福島の人たちからの発言を受けた。
 福島県教職員組合、郡山から参加した男性、女性とつぎつぎと発言をうける。共通するのは、放射性汚染物質からいかにして子供たちを守るのかということであった。そして、原発事故は、福島だけの問題ではなく、日本全体の問題であり、即刻全ての原発を止めて「原発にさよならを」という訴えがおこなわれた。
 女川原発の状況について、女川原発反対同盟の阿部宗悦さんが報告し、つづいて大間原発に反対してたたかう小笠原厚子さんが発言した。集会の最後に呼びかけ団体から三人が発言し、いよいよデモ行進だ。芝公園から経済産業省前を通り、東京電力本店前、銀座、東京駅前から常盤橋公園前までのコースだ。AWC首都圏もデモ行進に加わり、経済産業省と東京電力本店前において怒りのシュプレヒコールをあげ、反原発を訴えた。

 ●東京 新宿

 六月十一日、新宿中央公園において「6・11新宿 原発やめろデモ」が「素人の乱」の主催で開催された。
 集会開始前には前日からの雨もやみ、会場にはさまざまな人たちが続々と結集してくる。「反原発」「脱原発」「さよなら原発」などと手作りのプラカードや、趣向を凝らしたコスプレに身を包んで反原発を訴える人たち、ベビーカーを押して赤ちゃん連れのお母さんたち、家族での参加など、まさに老若男女が会場を埋め尽くした。主催者発表では、新宿の行動には一万人が結集した。
 午後二時すぎ、司会のあいさつで集会が開始された。天ぷら油を燃料に再生している企業家、社会学者、作家、ミュージシャン、タレントなど、広範な人たちが原発反対の発言をおこなった。集会後半は、演奏で会場は盛り上がり、午後三時すぎにデモ行進に出発した。
 サウンドカーを先頭に、ラップの演奏でデモ行進が進んでいく。沿道を道行く労働者・市民・学生もデモ行進に注目し、反原発に賛同する人たちがデモに飛び入り参加し、デモ行進の列はどんどんふくれ上がった。

 新宿アルタ前広場

 新宿駅東口のアルタ前広場までデモ行進し、そのまま午後六時から「原発やめろ広場」と銘打って集会が開催された。芝公園の行動をおえた人たちとAWC首都圏も新宿アルタ前に集まってきた。AWC首都圏が用意したビラはアルタ前広場に結集した労働者・市民・学生に瞬く間に手渡された。アルタ前広場の前に止めた街宣車の上からリレーアピールと演奏が行なわれる。広場のあちこちで、独自に演奏し踊りながら反原発を表現する人たちが大勢いる。警察権力は、警官を大量動員し、規制しようとするが、なすすべがない状態だ。約二時間以上にわたって集会はもたれ、反原発の継続したたたかいが確認された。



 ●大阪

 4500人に膨れ上がった関西行動第2弾



 六月十一日(土)午後二時から、大阪の中之島剣崎公園おいて、「6・11脱原発世界同日アクション 原発いらん!関西行動第二弾―関電は原子力からの撤退を―」が四千五百人の結集で開催された。この行動は、ストップ・ザ・もんじゅ、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会、若狭連帯行動ネットワーク、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン、グリーン・アクション、脱原発わかやま、滋賀脱原発を知る会、あすのわ滋賀、奈良脱原発ネットワークなどの反原発団体の共同呼びかけによるものであった。
 朝からの雨もあがり、集会はストップ・ザ・もんじゅ代表の池島芙紀子さんの主催者あいさつから開始された。池島さんは、この行動が日本全国百三十カ所以上、海外十一カ国・四十カ所以上で同日行動として取り組まれていること、またこの関西行動には百十四団体が賛同していることを紹介した。そして、福島原発事故は収束しておらず、多くの人々が被ばくしつづけている。原発がいかに危険なのか、政府・東電などが言ってきたことがいかにウソだったのかはっきりとした。若狭には、十四基の原発がある。なんとしても廃炉にさせようと訴えた。
 福井県から参加した中島哲演さん(若狭連帯ネット)は、「若狭の原発には原爆四十万発分の死の灰があり、四十年間に四十五万人もの被曝労働者を生み出しました」と批判し、「浜岡原発の次に危険なのは老朽化した若狭原発です」と述べ、若狭原発を止めようと呼びかけた。中島さんは、小浜市議会が脱原発政策への転換を国に求める意見書を全会一致で採択したことを報告し、若狭原発ともんじゅの廃炉を訴えた。そして、中島さんは自衛隊を戦争のための軍事組織から、災害救助のための憲法九条にふさわしい平和組織に変えようと呼びかけて発言をしめくくった。つづいて、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」からのメッセージが読み上げられた。福島ネットワークは、「福島では三十万人の子どもたちが、原発の被ばく労働者と同じ環境の中で、今現在、毎日毎日被ばくし続けています。既に一万人が福島を脱出しましたが、まだほとんどの子どもたちは放置されたままです。これは政府による子どもたちへの虐待です。いえ、殺人といってもよいものです」と政府を厳しく批判し、「一日も早く、疎開を進めなければなりません。学童疎開を国民運動とするため、力をかしてください。力をあわせましょう」と訴えた。この福井と福島からの訴えをうけて、集会の途中であったが集会アピールが提起され、大きな拍手で確認された。
 次に、日本共産党の宮本岳志・衆議院議員と社民党の服部良一・衆議院議員があいさつをおこなった。宮本議員は、期限を切って脱原発へと向かうべきだと表明、服部議員は二〇二〇年までに原発をゼロにするアクションプログラムを社民党として作成したことを報告した。また、民主党の辻恵・衆議院議員と俳優の山本太郎さんからのメッセージが紹介された。最後に太鼓の演奏が行われ、御堂筋デモへと出発した。反原発団体、市民団体、労働組合、サウンドデモの順に、難波までのデモが貫徹された。
 四月十六日の反原発団体の共同呼びかけによる、三千五百人が結集した最初の御堂筋デモを上回り、四千五百人が結集したことは成功だといえる。しかし、この関西行動はまだまだ大阪を中心としたもので、京都・兵庫・滋賀・奈良などからの参加は限られていた。ぜひ、政府・関電を揺るがすような巨大な労働者人民のたたかいのうねりをつくりだしていこう。



 ●福岡

 九州各地から1000人結集

 サウンドデモでアピール



 六月十一日福岡市において「脱原発サウンドデモin福岡」が取り組まれた。反原発運動などのグループが呼びかけ「世界脱原発百万人アクション」の同時行動として行われた。
 前夜から雨が降り続ける梅雨空のもとで、会場となった中央区天神・警固(けご)公園には老若男女の労働者市民、学生や子供たち、外国人などが続々と集まった。「原発反対」「NO NUKES」の意思表示をあらわす思い思いの衣装を身にまとった若者たち、手製のプラカードや楽器を持ち寄り、「原発はいらない」の色鮮やな横断幕、のぼり旗などをもち、福岡市内外・九州各地から一千人が参加した。アジア共同行動―九州山口実行委員会も6・26AWC集会への参加を訴えるチラシを配る情宣活動を行った。
 デモ出発までの一時間ほど集会がおこなわれた。サウンドデモを呼びかけた「原発いらない福岡」、九州電力消費者株主の会などからの発言、北海道から泊原発に反対するメッセージの紹介などがバンド演奏などはさみながら行われた。とりわけ九州電力に対する怒りの表明が行われた。九電は定期点検中の玄海・川内原発二基が停止つづけると電力不足になると大々的にキャンペーンし、九州で15%の節電を呼びかけている。電力需要をまかなうためには原発の再開が必要との意図を露骨にさせている。しかし八月九月には火力用燃料は調達できると、発表するだろう。消費者の会は六月二十八日に開催される株主総会で原発なしにやっていける四つの議案を提案している。株主総会会場を取り囲み、原発をとめようと訴えた。
 いよいよデモの出発だ。スピーカーをのせたトラック、楽器演奏者を先頭にしてケゴ公園を出発し中央区天神繁華街周辺を回りかえってくる周回コースだ。ちょうど雨もやんだ。デモ参加者は警察の不当なデモ規制や在特会の挑発などをはねのけ、サウンドデモを監視弁護団とともに最後まで二時間かけて貫徹した。原発はいらないという呼びかけに、街頭から飛び入りの参加者もあり注目を受けた。
 天神一周デモのあとケゴ公園に戻った参加者は、再び集会をおこなった。福島県から避難してきた人からの現地報告、韓国からの支援者、玄海原発プルサーマル裁判支援の呼びかけなどがおこなわれ終了した。



 ●熊本

 大雨の中をパレード

 コンサートで盛り上がる


 熊本市白川公園で、6・11集会が開かれましたが、あいにく梅雨の大雨で屋外集会はできず、アーケード街のパレードが取り組まれました。
 下通入り口に集合した参加者たちは、アフリカの民族楽器シャンベ太鼓の軽快なリズムに合わせて、思い思いのコスチュームや仮面をつけて市民にアピールしました。
 参加者の中には、福島から移住してきたという親子連れもいました。横断幕を先頭にして、太鼓チーム、各地からの参加者の順で踊りながら進みました。
 「原発をなくせ」「すべての原発を止めよ」「原発なしで暮らしたい」などとコールしながら約百名のパレードは続きました。下通から新市街の入り口まで約一時間かけてパレードは進み、そこで一旦解散しました。その後屋外でのライブコンサートの予定が変更され、上通りのライブハウスで「脱原発ライブコンサート」が開かれ、会場は超満員となり盛り上がりました。今後熊本では、地元の九州電力の川内(せんだい)・玄海原発の停止に向けて、六月二十八日の株主総会への取り組みが計画されています。(熊本市民)



 ●山口

 子ども・障害者・学生・被爆二世・キリスト者ら集う


 
六月十一日、世界中の人々が脱原発に起ち上がった。山口市内でも、いちいちウォークを行う。子ども・障害者・学生・労働者・被爆二世・キリスト者・高齢者……そして犬など様々な階層の人々が参加した。中国電力は山口県上関町に原発を建てようとしている。福島原発の事故は他人事ではない。「原発はいらない」「命が大事」などのコールをしながら歩き、沿道の人々にビラを配る。沿道から手を振ってくれたり、拍手をしてくれる人がたくさんいる。用意したビラもすぐになくなった。
 いちいちウォーク終了後、リレートークを行う。場所は山口市民会館前。その道路の向こうは中国電力山口支社だ。今流行の反原発ソングも歌い、それぞれの思いを訴える。「原子力の『平和利用』の名のもと、私達は日本に五十四基の原発を作らせてしまった。原子力に『平和利用』はない。このことをしっかりと訴えていかなければならない」「今までは言えなかった人達も声を上げやすくなっています。イヤなことはイヤと声を上げていきましょう!」。そうした言葉に、通りがかった人が拍手をしてくれた。「原発はいらない」その考えが当たり前になっている。
 いちいちウォークはアメリカの対「テロ」を口実としたアフガニスタン侵略に抗議して始まった。十年間ほぼ毎月、「戦争はイヤだ」「原発はイヤだ」と声を上げ続けてきた。それはどちらも私達の平和な社会を脅かすものだからだ。今後も行動していきたい。
        (戦争はイヤだ市民の会・会員)



 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.