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   ■7・18 三里塚

 現闘本部破壊阻止掲げ緊急闘争

 反対同盟先頭に、臨戦態勢に突入


 

 台風の接近で強風が吹きつける七月十八日、市東孝雄さん宅南側の開拓組合道路に隣接する萩原さんの畑において、「現闘本部破壊を実力阻止せよ! 第三誘導路工事粉砕 7・18緊急闘争」が三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけでたたかわれた。集会場には、緊急闘争にもかかわらず二百五十五名の広範な労働者・学生・市民が結集した。
 七月四日の千葉地裁民事四部による天神峰現闘本部に対する強制執行決定以降、現闘本部破壊撤去がいつでも行なえる状況であり、これに対する実力阻止の緊急行動として7・18闘争は取り組まれた。
 集会場にむかう途中、新しく建てられた機動隊の宿舎の監視台から機動隊数名が、開拓組合道路と隣接する畑を監視している。今日は、集会を監視しているのだろうが、日常的に農作業を監視し、威圧するために機動隊を常駐させるなど悪らつな叩き出し攻撃だ。こんな機動隊の宿舎は撤去すべきだ。
 午後一時半すぎ、司会の萩原富夫さんのあいさつで集会が開始された。
 はじめに、北原鉱治事務局長が発言に立った。北原さんは、五月二十日の東京高裁の判決について「あれは判決ではない。ろくに判決文を読まないで仮執行を宣言した」と不当判決―仮執行宣言を徹底弾劾した。
 つづいて市東孝雄さんが壇上に立った。市東さんは、「成田空港会社は現闘本部の次に、私の土地を狙っている。農家にとって土地を取られるということは、『死ね』ということだ。身体をはってたたかう。ともにたたかおう」と意気高く宣言した。
 基調報告に萩原進さんが立った。萩原さんはまず、敵は現闘本部を取ることによってわれわれのたたかいを封じ込めようとしていると弾劾。「裁判所は完全に権力の側に立っている。いかなる法律にもとづこうが、われわれは一切の制約をとりはらってたたかう」と力強く宣言し、現闘本部破壊に対する緊急態勢の構築を訴えた。そして福島第一原発事故により稲ワラが放射性物質に汚染され、その稲ワラを食べた牛が被曝し、放射性物質に汚染された牛肉が市場に出回った問題について、「農家にとって自分の子どもと同じようにだいじな牛に、放射能に汚染された稲ワラをわざわざ食べさせない。そもそも稲ワラにどれだけの放射能が染み込んでいるのかを農家はわからない。責任はすべて東電と国にある。すべての責任を取らせなければならない」と福島をはじめとした農家の怒りを背景に訴えた。さらには、沖縄・高江のヘリパッドの問題にも言及し、反対同盟は反原発・反戦、沖縄連帯をたたかうことを決意表明した。
 反対同盟顧問弁護団を代表して、葉山弁護士が発言した。葉山さんは5・20高裁による不当判決と不当逮捕を徹底弾劾し、全員不起訴で奪還できたことを報告した。そして千葉地裁の強制執行決定について、「成田治安法で閉鎖措置が取られていても収去できる」「建物の中に旧建物が残っていたら、それも撤去する」と、高裁判決を超えて言及している矛盾と違法性を暴露した。
 労働組合、市民団体などの発言につづいて、カンパアピールを婦人行動隊の宮本麻子さんがおこない、共闘団体の発言にうつった。
 壇上に立った統一委員会の同志は、「現闘本部破壊を実力闘争で阻止する。そして市東さんを守り抜きたたかいぬく」と宣言。そして反原発・反核・反戦・被爆者解放をかかげ8・6広島をたたかう。沖縄連帯、岩国闘争、十月防災訓練反対に決起することなど、たたかう決意を明らかにした。
 最後に、鈴木謙太郎さんによる「緊急時にはただちに現地に結集し、たたかおう」という行動提起を受け、集会参加者は団結ガンバロー三唱で集会をしめくくり、いよいよデモ行進だ。
 反対同盟を先頭に意気高くデモ行進に打って出る。開拓組合道路、市東さん宅前から「迂回ルート」を通って市東さんの畑に到着する。畑を囲うフェンスの向こう側では盛り土などがおこなわれ、現闘本部破壊の準備がすすめられている。現闘本部が間近に見えるフェンスの近くまでデモ行進し、「現闘本部破壊阻止!」の怒りの声を叩きつけた。
七月三日、東村農民研修施設において、高江ヘリパッド建設阻止座り込み四周年集会が開催された。ヘリパッドいらない住民の会の主催で、会場は五百名余の参加者で超満員となった。
 第一部は、高江フラなど音楽と踊りが披露された。第二部の冒頭、住民の会の伊佐真次さんが開会あいさつに立ち、「七月工事再開の動きの中で、現場では苦しい闘いを強いられているが、今集会を機に闘いを再度強化しよう」と呼びかけ、過去最高の参加者となったことを報告した。
 続いて、「安全保障と基地経済、地域振興政策」と題して、前泊博盛沖国大教授の講演がなされた。前泊教授は、米軍基地関連収入は県民総所得の5%程しかなく、沖縄経済が基地に依存しているというのは誤った主張であり、軍事基地のない沖縄の自立は可能であると指摘した。
 講演の後は、支援団体による三分スピーチだ。普天間基地爆音訴訟原告団の島田善次団長、平和運動センター・崎山嗣幸議長、ヘリ基地反対協・具志堅徹幹事、平和市民連絡会・城間勝共同代表の他、大宜味村九条の会、那覇ブロッコリーの会などが決意表明をおこなった。七月からの工事再開を前に、今また来年秋からのオスプレイ沖縄配備が明らかとなった。発言者は口々に闘いの強化を訴えた。とくに基地の県内移設に反対する県民会議の山城博治事務局長は、高江ヘリパッド建設反対闘争への参加を組織的に確認したことを報告し、政党・労組宣伝カーを工事現場に張り付けし、四年間、工事をストップさせている闘いをさらに強化しようと訴えた。
 集会では次に、「高江訴訟の問題点」についてヘリパッド弁護団の山城圭弁護士が報告した。山城弁護士は座り込み弾圧のための沖縄防衛局による不当不法な仮処分申請を弾劾するとともに、本裁判による司法を利用した悪質な二名の住民への弾圧を断じて許さない闘いを展開しようと呼びかけた。
 さらに、平和市民連絡会の真喜志好一さんが映像を活用して高江ヘリパッド建設やオスプレイ配備の問題点を指摘し、「日本政府のウソを見抜こう」と訴えた。
 集会は最後に、住民の会の宮城勝己さんの閉会あいさつとガンバローで締めくくられ、集会参加者は工事阻止を誓い合った。



 

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