共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

     10・2  東京

 
反戦闘争実が集会とデモ

 二つの講演を通して今秋期決戦の決意固める





 十月二日、東京・渋谷の神宮前隠田区民館において「反原発 基地撤去 沖縄連帯 『深化する日米同盟』を粉砕しよう! 10・2反戦行動」が「有事立法―改憲阻止 反帝国際連帯 反戦闘争実行委員会」の主催で闘いぬかれた。
 日帝―野田政権が策動する「復興」増税、原発再稼動、普天間基地の辺野古移設、日米軍事同盟の強化と対決することを確認し、秋期決戦を闘いぬくことを街頭デモ行進で訴える闘いとして反戦闘争実が決起した。会場には、反戦闘争実行委員会に結集する沖縄文化講座、全国労働者政治委員会、派兵反対実行委員会、労働運動活動者評議委員会をはじめ労働者、学生、市民ら五十名が結集した。
 午後一時半すぎ、司会の「反帝国主義、国際連帯のなかみをより深めよう」というあいさつで集会が開始された。
 はじめに、「深化する日米同盟の現状」と題して池田五律さん(戦争に協力しない!させない!練馬アクション)の講演だ。池田さんは、3・11東日本大震災を契機にした震災・原発事故の下での米軍・自衛隊の行動が「救援」一般ではなく、軍事作戦行動として展開されたことを次のように詳しく暴露した。政府の緊急災害対策本部設置に先行して防衛省が対策本部を設置(仙台市などでは、自治体の要請に先立って、自主的に自衛隊の連絡員を自治体に派遣)。菅―オバマ会談前の三月十一日、午後六時十五分段階で、折木統合幕僚長は防衛省内でフィールド在日米軍司令官に電話し、ただちに自衛隊と米軍による「日米共同調整所」を設置することで合意。これらのことから米軍・自衛隊が独自の判断で先行的に行動していることがわかる。さらには米軍が「トモダチ作戦」と銘打った作戦は朝鮮半島有事を想定した「太平洋有事五一九作戦」そのものである。空輸拠点として仙台空港を沖縄嘉手納基地の米空軍第三五三特殊作戦軍が三月十六日に掌握するなど、民間空港や港湾を実際の部隊展開で占拠していく作戦が実行された。また自衛隊においては、国内初、災害派遣初の統合任務部隊を編成し、逐次増員して最大十万人を、広域展開で動員し、予備自衛官も初めて投入したという、これも有事を想定した実働訓練としての「実績」とされたのだ。
 休憩をはさんで、質疑応答が行なわれた。
 つづいて、「原発と核武装問題」と題して原田裕史さん(たんぽぽ舎)の講演が行われた。原田さんは、プロジェクターをもちいて核兵器と原発の開発が一体に進められてきた歴史的経緯を明らかにしながら、原発が核兵器のもとになるプルトニウムを抽出するのに効率的な施設であることを明らかにした。そして発電という観点から見ても、原発は火力発電所よりも建設費が高く、さらに、放射性物質などの廃棄物の管理・処理費用をトータルに入れれば巨額の費用を要することからも「原発が安い」というのはまったくのペテンであること。東電などの電力資本、原発施設にかかわる大手資本などの利潤のために労働者階級人民が負債を背をわされていることなどの実態が明らかにされた。また「日本では、原子力開発と並行してロケットの開発が進められてきた。昨年は、『はやぶさ』のロケット技術の成功がもてはやされていたが、この技術は、ミサイルに転用できる固体燃料ロケットであり、一度大気圏外に出た弾頭は燃え尽きずに狙った地表までに達することができる。文字通り大陸間弾道弾の技術を日本が手にしたということを世界にアピールしたことになる」というこを暴露した。総じて、原発やロケットなどの「科学技術の発展」といわれるそもそもの出発点が核武装の観点で着手されたものであり、それは現在進行形で進んでいることを実感させられる講演であった。講演の内容について会場の参加者から質問が活発に出された。
 つぎに、連帯アピールが行なわれた。はじめに神奈川の基地撤去をめざす県央共闘会議の檜鼻さんからのメッセージを司会が代読し、参加者全員の拍手で確認。つづいて、日韓民衆連帯全国ネットワークが朝鮮学校の「高校無償化」問題について「菅が首相を辞めるときに審査手続きの再開を指示したが、予断を許さない情勢であり、ひきつづき闘っていく」と決意を明らかにした。
 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックは、普天間基地、辺野古新基地、高江ヘリパッド基地など米軍基地問題とともに、与那国への自衛隊配備という沖縄への自衛隊配備増強の動きがあることに対して、沖縄現地での反自衛隊の闘いが開始されていることを紹介し、「本土」においてこれに連帯する闘いの必要を訴えた。
 沖縄を踏みにじるな!緊急アクション(新宿ど真ん中デモ)は、現在、日本独自の軍事力増強問題として沖縄への自衛隊配備強化が策動されていが、それらに対する行動として、米大使館抗議行動、防衛省抗議行動に決起している報告がなされた。
 集会の最後に、集会決議を派兵反対実が読み上げ、参加者全員の拍手で採択した。
 いよいよデモ行進だ。コースは明治通りを通り、原宿駅前から代々木公園までだ。「すべての原発をただちに止めろ!」「日米軍事同盟の強化を許さないぞ!」「沖縄の米軍基地撤去!」「沖縄への自衛隊配備増強阻止!」と反戦闘争実のシュプレヒコールが沿道に響きわたる。往来の市民のなかには、デモ隊に手を振ってエールをおくる人もいる。最後まで意気高くデモ行進を貫徹し、闘争を終えた。



 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.