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     10・24 千葉

 
市東さん耕作権裁判第21回口頭弁論

 空港会社の「証拠文書」偽造を徹底追及





 十月二十四日、千葉地裁民事第二部(白石史子裁判長)において、市東孝雄さんの耕作権裁判の第二十一回口頭弁論が開かれた。この裁判は、成田空港会社(NAA)が、市東さんの南台の畑を「不法耕作」と決めつけ、明け渡しを求めているというもの。空港会社は、旧地主・藤政吉氏と故市東東市さんとの間で交わされたとする「同意書」「境界確認書」の添付図面(地積測量図)を、土地明け渡し請求の唯一の根拠にしているが、今年一月に反対同盟弁護団が藤氏と面会して市東さんの耕作地や文書の作成経緯について聴き取りを行った際、藤氏は「筆跡は自分のものではな岾竒い」「測量に立ち合ったこともない」「自分がこの地積測量図をつくったことはない」と重要な事実を明らかにした。そしてこのかんの弁護団の鋭い追及の結果、ついに空港会社は九月九日付の準備書面で、添付図面の筆跡が藤氏のものではないことを認めたのだった。ところが、空港会社は「割り印があるから問題ない」と一切の記録開示をしないまま押し切ろうとしている。
 「証拠文書」は、藤崎氏の名前の字が間違っていて、筆跡が違ってハンコもなく、さらに明け渡しを求めた土地の位置特定にも誤りがあるという代物だ。「証拠文書」の偽造=空港会社の違法行為について空港会社に認否をさせるということが、今回の裁判の焦点であった。多くの人々が傍聴に駆けつけ、弁護団がきびしい追及を行うなかで、緊張感あふれる法廷闘争となった。前回六月二十七日の法廷で、空港会社に対して「釈明は求めません」の一点張りだった白石裁判長も、「証拠文書の偽造」という事態の重大性に向き合わなければならなくなっている。
 裁判終了後に場所を変えてもたれた報告会で、市東孝雄さんは「回を重ねるごとに、どっちが被告でどっちが原告かわからなくなっている。弁護団のみなさんとともにたたかいぬく」と述べた。弁護団からは「場合によっては爆発するぞ、という息を詰めた傍聴闘争の力もあり、裁判所にまともな対応をさせることができた」「偽造問題について次の段階に入った」「民事裁判において証拠の正当性は非常に重要。空港会社にきちんと釈明をさせていく」といった解説があった。次回は、来年一月二十三日の十時三十分から行われる。「不法」をはたらいているのは空港会社である。ただちに訴訟を撤回するべきだ。市東さんが日々丹精込めて農作物を育てている畑を守りぬくために、多くの傍聴をよびかけたい。
 裁判報告会の後、同じ場所で「三里塚裁判支援運動」による報告会が行われた。あいさつに立った北原鉱治事務局長は、「ことごとく正義の弁論だった。このままいけば勝てる。しかし、三里塚ではいつも判決が問題だ」としたうえで、8・6天神峰現闘本部撤去の件で裁判所から「撤去した瓦礫を七万六千円で売却した。撤去費用に一万六千円かかった」と連絡があったことを紹介し、「そんなことで破壊ができるわけない。証拠隠滅だ。なんのための法律なのか」と裁判所を批判した。さらに「TPPは日本の農業を解体するものであり、戦争の道につながる」と話した。次に、市東さんの農地を守る会の事務局がTPPをテーマにした会主催の勉強会の案内をし、動労千葉、関西実行委員会、群馬の青柳晃玄和尚が連帯あいさつを行った。最後に萩原進事務局次長が「常識を逸したとんでもない裁判だ」「こういうやり方でしか空港建設ができないということをみていく必要がある」「市東さんの農地を守るたたかいは決戦に突入した。市東さんを守る輪を広げ、裁判闘争を支え、現地実力闘争を高揚させていこう」とまとめた。



 

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