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     3・25 三里塚

  農地強奪阻止掲げ全国総決起集会に1055名結集
 




 三月二十五日、成田市天神峰において「第3誘導路粉砕・市東さんの農地を守ろう! フクシマ連帯・原発再稼動許すな! TPP(環太平洋経済連携協定)反対! 軍事空港粉砕・改憲阻止! 3・25全国総決起集会」が三里塚芝山連合空港反対同盟の主催でかちとられた。千五十五名の労働者人民が駆けつけ、集会とデモをたたかい抜いた。
 二期阻止全国共闘と共産同(統一委員会)の部隊は、権力の不当な検問をはね返し、集会場に結集した。そして、午前十一時過ぎから前段独自集会をかちとった。反帝戦線、統一委員会行動隊、二期阻止全国共闘、首都圏労共闘、共青同の仲間がそれぞれのたたかいの報告と本集会への決意表明をおこなった。
 集会開始時刻の正午、反対同盟員が全員、壇上に立った。一月に急逝された鈴木謙太郎さんの反対同盟員としてのたたかいをふり返り、謙太郎さんの遺志を引き継いでたたかうことを表明した。そして、参加者全員が一分間の黙祷を行った。
 そして森田恒一さんが発言に立ち、「夜間工事を強行することで市東さんに対する攻撃が激化している。農地取り上げもあわせて、これ以上の人権侵害はない。弾圧に対して一歩も引かずに立ち向かい、市東さんに対する農地強奪を必ず阻止する決意だ」と述べ、集会の開始を宣言した。
 北原鉱治事務局長が登壇し、主催者あいさつを行った。「たたかいは避けて通れない、実力闘争以外に勝利する方法はないと改めて感じている。市東さんに対する農地強奪を絶対に阻止しなければならない。三十四年前、福田首相は『犠牲が出てもかなわない、国際的名誉のために開港せよ』と言って、全国から一万二千人以上の機動隊を動員して、開港を強行しようとした。これと同じ国家暴力を振り下ろそうとしている。決戦に入ったのだと、反対同盟は認識している。かつての開港阻止闘争と同じように、この攻撃を粉砕しなければならない。市東さんの住居へ侵入することは許さない。正義のたたかいをたたかわずして、どうして未来を切りひらけるのか。反対同盟はその先頭に立ってたたかいぬく」と力強く訴えた。
 つづいて萩原進事務局次長が登壇し、基調報告を行った。「全国で反原発のたたかいが取り組まれ、沖縄をはじめとする基地に反対するたたかい、TPP反対のたたかい、労働者のたたかいや、『日の丸・君が代』強制に対するたたかいなど、あらゆる階層を通して、国家権力と激突する情勢だという中で、本集会にとりくむ。『国策・国益』こそが人間を追い込み、死へ追いやるものだと、はっきり言っていかねばならない」として、次の四点を提起した。
 第一に、政府は沖縄・高江へのヘリパッド建設を進めながら、PAC3の配備を強行しようとしている。明日にでも戦争する体制を沖縄につくろうとしている。これに対して立ち上がる沖縄人民に応えるたたかいを「本土」でつくっていかなければならない。われわれ反対同盟は、その軸となってたたかいぬく。第二に、福島農民とともに全国農民会議を設立した。農民としての生活を破壊するという点で、TPPと原発は共通している。TPPは農民だけの問題ではないが、とくに農民が根底的な怒りをもっていることをしっかりと捉えていくべきだ。原発事故は人災、つまりは犯罪なのだ。一切の責任を国と電力会社に取らせなければならない。第三に、米帝の軍事戦略が転換する中で、自衛隊のPKO派兵に成田空港が使われている。軍事空港粉砕を大きく位置づけて、反戦闘争としてたたかっていく。第四に、市東さんに対する農地強奪攻撃だ。裁判闘争は、証人調べという重要な局面に入っていく。裁判所は、空港会社が偽造した証拠をかばったりする。これを押し返していくのは民衆の力だ。裁判所を包囲する力をもって、裁判闘争の勝利をかち取っていく。そして、「あらゆる階層のたたかいと結びついて、反対同盟はたたかっていく。これこそ謙太郎の遺志を引き継ぐことだ」と発言を締めくくると、集会参加者は万雷の拍手でこれに応えた。
 特別報告では、市東さんの農地を守る沖縄の会から知花盛康さんと金治明さんが発言した。知花さんは、「沖縄の人は、もう基地は作らせないと決意している。それを、政府は『国策』として押し付けてこようとする。三里塚も原発も同じだ。ともにたたかいましょう」と訴えた。金さんは、高江の報告を行い、在特会や幸福実現党による敵対行為を弾劾した。そして六月に反対同盟と守る会の共催で集会を行う方針を明らかにした。
 次に市東孝雄さんが登壇した。「三月の福島集会に参加してきた。とりわけ有機農業者の訴えに、同じ農民として共感した。彼らと共に、農業について考えていきたい。第三誘導路を作るのに三百億円もつぎ込むなら、福島に送るべきだ。裁判は重要な局面に入る。国策なら何でもやっていいという、傲慢なやり方を絶対に許さない。これまで『自然体でたたかう』と言ってきたが、これからは『そのつもりで』たたかっていく。そういう情勢になってきたのだ。変えましょう、日本を!」とたたかいの決意を明らかにした。
 反対同盟顧問弁護団は、「裁判の判決によって現闘本部を破壊するということが行われた。次の目標として、市東さんの農地が狙われている。裁判は決戦的段階にある。合意書や確認書が偽造であるのは、裁判の根本を崩すものだ。空港会社は証人調べにおいて、調べを神戸で行えなど不当な要求をしている。現地闘争の重要な一環として、裁判闘争をともにたたかっていく」として、空港会社を弾劾し、市東さんの農地を守り抜こうと訴えた。
 婦人行動隊の鈴木加代子さんが、参加者にカンパを呼かけるために登壇した。それに先立って、これまでの激励に対する感謝を述べ、謙太郎さんの遺志を引き継ぎ、家族で力を合わせて生きていく決意を表明した。
 共闘団体の発言では、反帝戦線の同志が壇上に立った。謙太郎さんへ哀悼の意を表明し、鈴木さんをはじめ、反対同盟とともにたたかい抜く決意を表明した。また全人民的政治闘争として反原発闘争を推進し、日帝が画策する大飯原発の再稼動を阻止することを訴えた。そして、3・11反原発闘争と3・25三里塚闘争を一体のものとしてたたかい抜いたうえに、4・22反戦闘争と五月の沖縄闘争にとりくんでいく方針を明らかにした。
 そして野平さんが集会宣言を読み上げ、会場全体の拍手で確認した。そして太郎良さんの音頭でスローガン採択、ガンバロー三唱を力強く行った。
 そしてデモ行進だ。天神峰の集会場を出発したデモ隊は、東峰部落を通り、市東さん宅前を通過して、現闘本部がそばにあった市東さんの畑までのコースだ。市東さん宅の近くでは、第三誘導路建設を進める巨大なクレーンが立ち、周囲の光景は大きく変わっている。統一委員会と二期阻止全国共闘のデモ隊は、第三誘導路の工事強行を弾劾し、農地強奪を許さない怒りをこめたシュプレヒコールをあげて、デモを貫徹した。


 

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