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     2・4 千葉

   市東さん行政訴訟・農地法裁判

   
萩原さん、証言で三里塚闘争の正当性明確に
    
  



 二月四日、千葉地裁において市東孝雄さん行政訴訟・農地法裁判が行われた。
 朝八時から千葉地裁前、千葉駅頭、宣伝カーでのビラ撒き情宣活動、十一時半から中央公園において集会デモが行われた。デモ参加者百五十名ほど。裁判中もビラ撒き情宣は継続された。裁判では反対同盟事務局次長萩原進さんが二回目の証言を行った。
 集会での冒頭、反対同盟事務局長の北原鉱治さんからの発言。「いよいよ拙速判決が迫っている。団結街道・団結小屋封鎖撤去、市東さんに対する攻撃。空港会社、地裁はこのような強権的な手法で迫っているのだ。本当にこのままで日本の将来はあるのだろうか。国民不在の政治はもういらない。反対同盟は世の中を変えるために闘い続ける。未来のために命を掛けて闘う。一人は万人のために、万人は一人のために。全国の学生市民労働者は決起すべきだ」と北原さんは力強くアピールを行った。集会後デモ隊は、反対同盟萩原富夫さんのシュプレヒコールで出発し、千葉地裁周辺を戦闘的なデモストレーションで席巻した。
 前回の証言時には萩原さんは、主に市東さんに対する農地強奪攻撃の不当性、自らの半生も加えた三里塚闘争の歴史、日本農民の未来にかけて絶対勝利するとの決意などを四時間に渡り証言を行った。今回の証言では、違法土地取得解約手続き、誘導路滑走路の問題、農業委員会が果たしている反動的な役割、市東孝雄さん不当逮捕と団結街道の廃止、封鎖されていた天神峰現闘本部の強制撤去などの問題を中心に空港建設そのものの不当性を弁護団からの質問に答える形で証言が行われた。
 裁判の中で、違法に進められた市東さんの農地解約手続きについて萩原さんは、「今回の攻撃の解約対象面積九千二百六十平方メートルはこれまで例がない。一九七一年の第二次強制執行の大木よねさんの時は二千平方メートルほどだった。対象地は市東さんの土地の六割と言われているが、その土地はおじいさんの代から九十年にわたって耕され、kの三十年間、有機農法で五十品目もの作物ができる土地になった。土地を取られることは、農民として死を意味する。周りに農地なんかない。離れた代替地では農民として生きることをやめろということだ。生活権だけでなく、生命生存権までも奪おうとしている」と、市東さんが空港に囲い込まれながらも農民としての誇りを持ちながら営農し続けていること、肥沃な農地を作るには一日ではできないし、そこには血と汗が染み込んでいること、そしてその土地は金なんかに替えられないまさに農民にとって命そのものであると訴えた。
 また、「公共性」の名のもとに建設が強行されてきた空港と産業としての農業をつぶしてきたことについてふれながら、「そもそも八街や北総の一級農地がある所に空港を作ること自体が誤りだった。私たちは野菜など農作物を食べている。つまり大地を食べているんだ。第一次産業を崩壊させてきた政府、そして農業つぶしをしてきた空港建設自体が誤りだったんだ。市東さんを守ることが全国農民の問題につながるはずだ。私は佐倉惣五郎になった気持ちで直訴しに来た。裁判長、真正面から直訴しに来たんだ」と多見谷裁判長に空港建設の不当性、そして農業つぶしをやめろと声を振り絞って訴えた。
 多見谷裁判長はしきりに時計を気にして早く閉廷しようとしていたが、萩原さんの農地強奪を許さない怒りの証言と弁護団の闘い、傍聴闘争に駆けつけた支援者によって前回の証言と併せて計八時間の証言が貫徹された。
 その後の報告集会では市東さんから「今度の二月十八日の裁判までに言いたいことをまとめてくる」と述べられ、萩原さんからは「まず十八日の大爆発を勝ち取ろう。運動の一歩前進が反撃になる」と引き続く裁判闘争への意気込みと大衆的な決起が呼びかけられた。
 次回二月十八日市東さん農地法裁判において、市東さん本人尋問が行われる。当日は午前中から集会、そして反対同盟のトラクターを先頭にしたデモ、午後からは裁判所包囲人間の鎖行動やリレートーク、千葉地裁、千葉駅頭でのビラ撒き情宣が行われ、千葉地裁、多見谷裁判長、成田空港会社を圧倒する闘いが展開される。
 成田空港会社は格安航空会社の便数増便のために第三誘導路を完成させ、夜間便早朝便を増便させようとしている。それを市東さんの六割もの土地を強奪して行おうとしている。市東さんの怒りは図り知ることができないほど大きなものだ。一九七一年大木よねさん以来の四十二年ぶりの強制的な農地取り上げを狙っており、千葉地裁多見谷裁判長は空港会社の違法な解約手続きや偽造契約書を黙認し、デタラメな裁判を指揮して、今年三月にも早期結審、反動判決を目論んでいる。今こそ「反戦の砦」「農地死守・実力闘争」としての三里塚闘争の闘いの意義・その正義性を明らかにするべき時だ。闘う仲間のみなさんに次回裁判闘争への大きな結集を呼びかけたいと思う。


 

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