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     8月6日 広島

     被爆から69年
  韓日の共同行動で青空式典を成功させる
   

    

 

 被爆六十九年目の八月六日広島は、前日から続く大雨だった。亡くなった被爆者・被爆二世が、「戦争できる国」作りを推し進める安倍首相の広島訪問に怒りの涙で応えたのではないかと思わずにはいられなかった。一九七一年ベトナム戦争に加担した佐藤首相が広島を訪れた時以来の二度目の雨なのだ。
 私たちは、二度と侵略戦争も核の被害も無い世界を実現するために朝八時に原爆ドーム前に集合し、八時十五分、黙祷をした。
 官製の平和式典では、日帝―安倍が原爆による死者に思いを馳せること無く、広島の復興に賛辞を贈る発言をした。そして、昨年十二月、今まで以上に厳しい原爆症認定基準を作ったにもかかわらず、多くの原爆被爆者が原爆症認定を受けることが出来るようになったとウソまでついた。こんな発言を許してはならない!
 八時三十分を過ぎると雨が小降りになったので、原爆ドーム前にいつものように、被爆二世の会の旗を立てて、「被爆二世の援護を求める署名」を集めるための準備をした。自ら署名をしにやってくる人や、被爆者や被爆二世が被爆二世の援護について相談に来るなど、多くの出会いがあった。
 あわせて、「戦争と被ばくを許さない写真展~命を脅かすもの~」の写真を並べた。写真パネルがぬれないようビニール袋に丁寧に包んで、設置した。外国の人や、多くの人々が写真展に見入っている。
 十時三十分、青空式典を始めた。被爆二世の会からの基調提起では「戦争ができる国」を作ろうとしている安倍首相や外務大臣には平和式典に来る資格が無いとまず訴えた。そして、平和公園があるこの場所は、元々広島でも有数の繁華街があり、多くの人々が暮らしていた、私たちが立っているこの下には今も原爆で亡くなった多くの人々の思いや骨が埋まっていることを忘れてはならないと訴えた。その上で、生き残った被爆者の遺志を引き継ぎ、被爆二世・三世と共に被爆体験を継承し、核廃絶を訴えようと提起した。
 そして、原発の再稼働を許さず、全ての原発を廃炉にすることを訴え、原発事故被災者や原発被曝労働者の国家補償に基づく援護を実現しようと訴えた。
 最後に、この日の青空式典が韓日青空共同行動として行われていることを報告し、アジア民衆の連帯の力で原発を廃絶し、核兵器も軍事基地も無い世界を実現しようと締めくくった。
 続いて、あじあんさんの歌だ。雨にも関わらず、熱意のこもった歌を二曲披露された。特に日本国憲法前文が良かった。大切な思いを共有した。
 次にメッセージが読み上げられた。「二〇一四・八・六韓日青空共同行動 宣言文」だ。韓日両国の労働者民衆を始めとする全世界民衆の連帯を感じた。
 各団体・個人からの発言では、青空共同行動の韓国側の責任者が、「核と人類は共存できない」とはっきりと提起し、「ノーモアヒロシマ、ノーモアフクシマ、ノーモアコリ、ノーモアミリャン・チョンド」と、一緒にスローガンを叫んだ。ILPS(国際民衆闘争同盟)のカナダ人の参加者は「ノーモアヒロシマ、米軍は出ていけ!国際連帯!」と訴えた。アメリカ人の参加者は、青空式典に参加できたことを嬉しく思うと同時に、アメリカの要人全てに広島の原爆の惨状を知らせる必要があると話した。
 また、アジア共同行動日本連や連帯労組・やまぐち、AWC関西青年部、やまぐち障害者解放センター、憲法を活かす市民の会・やまぐちの仲間も発言し、在特会の妨害を許さず、アジアや世界の民衆と連帯した国際的な取り組みとして青空式典を実現した。
 最後に、二度と侵略戦争も核の被害も無い世界を実現するために原爆ドーム前でシュプレヒコールを叫んだ。
 今回の青空式典は次のような意義があった。第一に日帝―安倍政権の戦争国家づくりに被爆者解放運動の側からNOの声を叩き付け、アジア民衆の連帯の力とりわけ韓日両国の労働者民衆の団結の力で安倍政権を打倒することを宣言したことだ。
 第二に、被爆一世の被爆体験と闘いを引き継ぐことが被爆二世・三世の解放運動の大きな力であることをしっかりと確認したことだ。
 第三に、現実の国の戦争政策や原発推進政策に具体的に反撃していくことを、式典参加者一同確認し合ったことだ。
 二〇一一年以降、差別排外主義者達が平和公園に現れ「日本の核武装と原発の推進、原爆ドームの解体」を叫びながら、私たちの式典を妨害してきた。私たちは彼らに毅然とした態度で臨み、青空式典を貫徹してきた。それは、これからも変わらない。今後も共に、反戦・反核・反原発・被爆者解放闘争に立ち上がろう!



 

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