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     10月12日 三里塚

   全国総決起集会に910人結集

   農地強奪阻止、反戦反原発を訴える

    

 
 
 十月十二日、成田市東峰の萩原さんの畑において三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開催された。壇上には昨年末に急逝した萩原進さんの遺影が置かれた。集会には全国から九百十名の労働者人民が結集した。

 ●前段独自集会

 秋晴れのもと、権力機動隊の不当検問を跳ね返して労働者人民が続々と結集してくる。二期阻止全国共闘と統一委員会の部隊も前日から現地に入っている部隊と合流し、本集会にむけた前段独自集会をかちとった。
 十一時すぎ、シュプレヒコールで独自集会を開始した。日本反帝戦線の司会で、統一委員会行動隊、侵略反革命と闘う障害者青年同盟、関西から結集した労働者、首都圏労共闘、二期阻止全国共闘、学生それぞれから諸戦線の闘いの報告と三里塚闘争を闘い抜く決意表明が行われ、本集会に臨んだ。

 ●三里塚は意気揚々と闘う

 正午すぎ、司会の伊藤信晴さんのあいさつで集会が開始された。冒頭、昨年急逝した萩原進さんを偲ぶとともに、闘いの遺志を引き継ぐ決意を込めて一分間の黙祷が行われた。
 つづいて、北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立った。北原さんは「市東孝雄さんは自分の農地を守るということだけでなく、日本の農民の未来を勝ち取っていくということで立ち上がっている」と市東さんの農地裁判の闘いの普遍性を明らかにした。さらに三里塚の闘いは「生きるための闘いです。そして、若い学生・労働者のこれからの未来を切り拓く闘いだと思います」と三里塚闘争五十年の地平を明らかにした。
 つぎに、「反対同盟事務局からの報告」と題して、萩原富夫さんが壇上に立った。萩原さんは、「おやじが亡くなってから十カ月、おやじの闘いを引き継ぐ闘いとして反対同盟事務局は力を合わせて日々闘ってきた」と発言し、「十月八日、東京高裁で、市東さんの農地を守る裁判がありました。裁判闘争に二百名が結集し、東京高裁を包囲する圧倒的なデモ行進、法廷での傍聴、市東さんの意見陳述、弁護団の緻密な意見陳述をたたきつけ、千葉県と空港会社の代理人たちを圧倒し、一言も発することができないところまで追いつめました。彼らには一片の正義性もありません」と10・8農地裁判控訴審闘争の報告を力強くおこなった。そして「われわれの闘いはただ単に、空港建設との闘いだけではありません。この成田軍事空港の完成を阻むこと。安倍政権の集団的自衛権の行使の容認、戦争突入という情勢のなかで、反戦反権力の砦として三里塚はこれからも闘いぬきます」と宣言し、3・29全国総決起集会への結集を訴えた。
 動労千葉、関西実行委、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の特別報告につづいて、市東孝雄さんが登壇した。会場からはひときわ大きな拍手がわきおこる。市東さんは、「闘魂ますます盛んなりという言葉を壇上から言って、十五年たちました。しかしそれは、みなさんの力があったからこそできた。一人ではとてもできなかった。これからもこの地で生きていく。そして、自分が天神峰で住むということが、自然であるというスタンスでこれからも生きていきます。動労千葉、福島、沖縄と三里塚を一つの闘いとして、これからも三里塚は意気揚々と闘います」と揺るぎない三里塚を闘う決意を明らかにした。
 反対同盟顧問弁護団からは、10・8農地裁判が勝利的にかちとられたことが報告され、弁護団全員が決意表明をおこなった。
 市東さんの農地取り上げに反対する会につづき、カンパアピールを婦人行動隊の木内敦子さんがおこない、司会を婦人行動隊の宮本麻子さんに交代した。
 市東さんの農地を守る沖縄の会からは、金治明(キムチミョン)さんが辺野古新基地建設阻止の海上阻止行動などの報告をおこなった。
 福島、全国農民会議、住民団体からの発言に続き、共闘団体の決意表明で壇上に立った統一委員会の同志は、市東さんの農地強奪攻撃と対決していく決意表明をおこなった。そして沖縄・辺野古現地への派遣を組織し、沖縄―「本土」を貫く闘いを展開していることを報告した。また日帝―安倍政権による日米ガイドライン中間報告を批判し、安倍政権打倒に立ち上がることを訴えた。さらに、原発再稼働阻止に立ち上がる決意表明を行った。
 集会宣言を太郎良陽一さんが読み上げ、参加者全員の拍手で確認。スローガン採択・デモコース説明に続いて、野平聰一さんによるガンバロー三唱で集会はしめくくられた。
 いよいよデモ行進だ。デモコースは、集会場から東峰地区を通り、市東さん宅前を横切り、小見川県道を通って、東横イン先を右折し、南台の畑までの約三キロメートルだ。統一委員会と二期阻止全国共闘の部隊は、「農地強奪阻止」「三里塚闘争勝利」のシュプレヒコールを上げながら戦闘的なデモ行進を貫徹した。



 
■10・12三里塚全国集会闘争宣言

 本日の集会は、市東孝雄さんの農地裁判闘争の勝利と、新たな三里塚闘争の開始を宣言する集会となった。
 10・8東京高裁控訴審闘争は、二百名の結集で情宣活動・高裁包囲デモ・法廷闘争をたたかいぬいた。市東さんと弁護団の緻密で迫力に満ちた意見陳述が、空港会社・千葉県を圧倒し窮地に追い込んでいる。市東さん側の求釈明に一切答えず、ひたすら「一審多見谷判決の通り」と繰り返して逃げまわっている。空港会社には一片の正義もない。徹底的に追及し、叩きのめし、絶対に勝利しよう。
 三里塚闘争は四十八年の闘いを経て、新たな空港強化・拡大政策との激突という重大な情勢を迎えている。国土交通省は八月五日、東京オリンピック開催を口実に「二〇二〇年までに成田四万回増便」を発表した。これは二本の滑走路の同時離着陸の強行と、夜間飛行制限を撤廃した二十四時間空港化をねらうものである。運航の安全と騒音下住民の生活を無視した暴挙を、絶対に許してはならない。さらに、三十年までにB滑走路の千メートル延長(三千五百メートル化)と第三滑走路増設を計画している。住民に一言の説明もない、四十八年前と同じやり方だ。しかし、四十八年前のようには行かない。反対同盟は絶対に第三滑走路を造らせない。
 市東さんの闘いは、この空港拡大計画との最先端の闘いだ。成田軍事使用をはばみ、安倍政権の戦争政治と真っ向から対決する闘いだ。街頭や地域、職場、学園での三万人署名の取り組みと、毎月の一斉行動による周辺住民との結合が、空港推進派を圧倒している。周辺活動をますます展開し、周辺住民とともに第三滑走路計画粉砕へ立ち上がろう。全国の闘いと結びつき、農地を守る闘いを押し広げよう。

 当面、以下のスローガンのもとに闘いを前進させよう。
・3・4控訴審第四回弁論へ、東京高裁包囲闘争に結集しよう!
・三万人署名の達成へ、再度取り組みを強化しよう!
・周辺住民と共に第三滑走路計画を粉砕しよう!
・辺野古新基地建設阻止!沖縄県民の怒りとともに闘おう!
・川内原発再稼働阻止!全ての原発を廃炉に!福島・被災地と連帯しよう!
・安倍政権の新成長戦略許さず、TPPに反対し、十一月合意を粉砕しよう!
・集団的自衛権行使閣議決定弾劾し、改憲と戦争に向かう強権政治と闘おう!
・3・29全国総決起集会に結集しよう!

             二〇一四年十月十二日 
                   三里塚芝山連合空港反対同盟


 

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