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     9月14日 千葉

     市東さん耕作権裁判第26回口頭弁論
  
 
     空港会社に所有権はない!


 

 九月十四日千葉地裁で、市東さんの耕作権裁判第二十六回口頭弁論が開かれた。六十名が駆けつけ、市東さんとともに闘った。
 この裁判は天神峰の畑について、不法耕作だから明け渡せと空港会社が言いがかりをつけている裁判である。反対同盟が求めた、農地買収交渉等の文書提出命令を最高裁が決定した。NAA(成田空港会社)は拒否し続けている。前回六月の裁判で、弁護団は更新意見陳述を行った。今回の法廷では、NAAの準備書面への反論を行った。NAAが不在地主であった問題について、弁護団は「農地法の趣旨は自作農主義。所有制限、権利移動の制限をして、小作農の自作農化をはかった。本社を都内に置きながら地主を名乗るのは、農地法の趣旨に反する。十五年に渡り隠し持っていたことは農地法違反である」とNAAを弾劾した。
 さらに、旧地主藤崎と秋富総裁の間で結ばれたとされる土地売買契約書については、「藤崎署名が本人の筆ではない。小作人の市東さんにまったく無断で契約がなされた。完全な補償と同意とは表裏一体のものである。小作人の同意のない上で、底地のみを取得する一方的な契約を結んだ。その上で賃借権を取り上げようとした。収用委での裁決を狙ったが、収用委が瓦解してできなかった。そして今農地法を利用して取り上げようとしている。憲法二十九条の違反であり、土地売買契約書は無効である」と書類捏造による農地取り上げであると断じた。
 また、NAAが唯一の根拠としている「同意書と境界確認書」について、「小作人各人がどこを耕作していたのかわかっていなかった藤崎からの情報で作成した、空港会社職員による偽造文書であろう。同時期に支援者の元永氏が市東さんから耕作地の状況を聞き取りメモを残した。このメモは正確であり高い証拠価値をもつ」など、NAAの矛盾点を細かく追及した。次回の裁判は十二月十四日、次次回は二月二十九日と決まった。
 終了後、弁護士会館で報告会が開かれた。市東さんは、「原発、国会情勢などいろいろ忙しいなか来ていただきありがとうございます。この裁判は勝たねばならない裁判です。忙しいですが、ともに闘ってほしい」と呼びかけた。弁護団は、「これまで、賃借地を間違えていることを追及してきた。今後さらに、NAAには所有権がないことを主張していく。市東さんの同意がないのでこの底地売買は無効である」「NAAが今回新たな主張を出した。『(藤﨑と市東さんが)同意書、確認書を取り交わしたときに、(それまでの賃借地がどこであったにせよ)ここを賃借地としましょう』と契約したというのだ。このようなでたらめな主張を許してはならない。次回たたきます」と解説した。そして、「NAAはいかに逃げるか、裁判所はいかに逃すかと必死になっている。こちらは逃さぬよう全力で闘う」と決意を述べた。
 その後、会場から文書提出命令は今どうなっているのかという質問があった。弁護団は「同意書、境界確認書は偽造文書だと見ているが、これら書類が作られた経緯を明らかにさせ、関連文書を出すように求めている。NAAはかたくなに出さない。出さないことで市東さんに有利になるだろう」と答えた。
 市東さんの農地取り上げに反対する会や全国農民会議などがたたかいへの決意を述べ、最後に萩原富夫さんが「熱い情勢の中で市東さんも闘っている。農地の強制収用が迫っている。最高裁五万人署名と賛同人署名集めをやると決めた。賛同人を募り実際の現場の闘いを構築していきたい。辺野古のような現地の体制づくりを目指す。10・11集会に結集してもらい、一致して農地決戦に向かっていく。三里塚を知らない若者たちにもどんどん現地に来てもらうよう集会内容も工夫したい」とまとめの発言を行い裁判闘争を締めくくった。
 反対同盟農民の決意に応え、10・11全国総決起集会を反対同盟とともに総力で闘おう。


 

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