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     10月12-15日 鹿児島

     川内原発2号機再稼働を許さない
  
 
     全国集会―ゲート前連続闘争に決起


 

 九州電力は八月十一日川内原発一号機につづき、二号機の再稼働を十月十五日に強行した。
 十月十二日再稼動を許さない全国集会が鹿児島中央駅東口広場で「ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会」の主催で九州各地、玄海原発や伊方原発に反対する住民など千八百人を集めて開催された。
 集会が始まる前プレ企画として「制服向上委員会」によるステージライブが行われ、安倍政権批判とメッセージをこめた歌に大きな拍手があがった。また数回にわたり「二号機危ない」「原発いらない」二つのスローガンを書いたプラカードを掲げるパフォーマンスが行なわれた。
 集会では最初に鹿児島集会実行委共同代表の主催者挨拶が行なわれ、続いて向原事務局長が次のような基調報告を行った。二号機は二〇〇九年の計画で取り替えられるはずだった蒸気発生器が三十年間交換されないまま放置され、一号機も再稼働直後に復水機のトラブルが発生し四百二十六本のパイプに損傷があったが一万本はなんら交換されていない。再稼働すれば第一に事故がおこる。第二に事故がおこれば川内から四十キロ圏内の鹿児島市も人は帰ってこれない状態になる。第三に放射能で九州は全滅し太平洋に放射性物質が飛散する。向原事務局長は、事故の危険性を強調した上で、周辺自治体の議会では説明会開催をもとめており、なんとしても二号機再稼動反対、一号機即時廃炉しかないと訴えた。
 続いて地元川内でたたかう鳥原さんが発言し、地元住民の80%の人が脱原発をもとめており、川内市長の事故がおきない前提での避難計画に不安をいだいていることなどを明らかにした。さらに川内原発ゲート前でハンガーストライキに立ち上がった住民は、ハンストを十五日までおこなうと決意表明をした。
 次に韓国古里原発で家族一家が甲状腺がんなどになり、その原因が原発にあるとするソウル地方裁判所の勝利判決をかちとったイ・ジンソプさんが、原発は即刻やめなくてはいけないと訴えた。集会では川内に続いて再稼働がもくろまれている伊方原発に反対する住民、一千万人アクション、宮崎綾町住民、弁護士がそれぞれ二号機の再稼働は許されないと熱く呼びかけた。
 最後に「川内原発二号機の再稼働を断念せよ! 蒸気発生器未交換は自殺行為だ! 10・12鹿児島集会アピール」を採択したあと、市内天文館通りまでのデモ行進が行なわれた。途中右翼街宣車十台が大音量での挑発行為を繰り返してきたが、参加者は「再稼働反対、原発いらない」と訴えて、これをはねのけていった。
 十二日の集会に続き、二号機の再稼動当日である十五日にはゲート前で全国から百二十人を越える参加者で再稼動阻止にむけた闘いが繰り広げられた。二号機の再稼動に対して十一日からゲート前では「原発再稼動『不同意』住民の会」を先頭に約二十名のハンガーストライキが闘われた。
 この闘いは、一号機が再稼動されても決してあきらめることなく、今後予想される再稼動の嵐にむけて闘いが続いていることを全国に発するものとして闘いぬかれたのだ。警察権力、ガードマン、九電職員がゲート前を封鎖し闘いを妨害する中で、こうしたハンストの闘いに応えて当日も早朝からゲート前で再稼動を許さない抗議の闘いが徹底して闘いぬかれた。
 集会では全国から参加した原発立地の住民をはじめ、一号機が再稼動されても二号機も含めて再び停止させいく固い決意が次々とあきらかにされていった。午前十時三十分、二号機の再稼動のスイッチが押された時間にあわせて集会参加者全員で一分間の「沈黙」の抗議がおこなわれた。
 さらに、二号機の再稼動を弾劾する「抗議文」を朗読・決議したあと、九電職員に「抗議文」の受け取りを迫ったが、職員はこれに一切応えるなく、無視し続けたのである。こうした九電の態度に参加者のあちらこちらから怒りが浴びせられた。集会途中には、十一日から続いたハンガーストライキの「解除式」が行なわれた。今回のハンガーストライキでは五日間にわたるハンスト者十三名を先頭に、この川内でのハンストに連帯して東京や福島など全国で五十名を超えるハンガーストライキが闘いぬかれたことが主催者側から発表され、大きな拍手につつまれた。
 川内原発は、一号機はすでに運転開始から三十年を越え、二号機もまもなく三十年を越える老朽化した原発だ。さらに運転員の四割が未経験者であることも判明した。福島原発事故発生の際には、経験を積んだとされる運転員でさえ、バルブの場所や操作方法がわからず事故を拡大させいている。被曝を前提とした避難計画に、火山対策もない。こうした危険極まりない今回の再稼動を絶対に許すことはできない。
 安倍と原子力規制委員会さらに電力各社は伊方、高浜、玄海と次々と全国の原発を再稼動させようとしている。川内原発再稼動阻止の闘いは、全国の反原発運動をおおきく結びつけた。一、二号機を即時停止させ、再稼動の動きを絶対に許さず全原発の廃炉にむけて闘いぬこう。


 

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