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     2・29 千葉

     市東さん耕作権裁判第28回

       NAAの文書偽造を全面的に暴き出す


 
 二月二十九日、千葉地裁民事第二部において第二十八回耕作権裁判が行われた。反対同盟弁護団は、成田空港会社による違法な農地取得、市東さん耕作地における賃貸借解約の違法・無効性を準備書面において明らかにした。反対同盟弁護団は弁論において、成田シンポジウム、円卓会議など過程で、越智、奥田元運輸大臣、山本元空港公団総裁らが「今後、強制手段によることなく、誠心誠意話し合い話し合いにより解決したい」「あらゆる意味で強制手段をとらない」と社会的に明らかにしているにも関わらず、市東さんへの農地強奪攻撃、空港建設を強行しているのは、まさに現在的に空港会社による信義則違反、不誠実履行だと主張し、本件明け渡し請求は棄却されるべきだと訴えた。
 また、本件対象地の変遷と現在の状況についても弁論を行っている。対象地は一九六九年三月に地主藤崎氏と小作人の市東さんとの間で小作契約が結ばれているが、当時はその位置特定がはっきりとしておらず、八九年以前にも賃貸借地の確認を行っているが、藤崎氏本人はこの時もはっきりと分かっていなかった。この状況下において前身の空港公団は小作人の同意がないままで同意書、境界確認書を偽造しており、さらに空港公団は収用委員会から文書確認として同意書、確認書のみでは判断が厳しい故に地積測量図の提出を求められ、これもまたデタラメに作成偽造して提出を行っていると反対同盟弁護団は主張した。
 本件裁判において成田空港会社が市東さん耕作地の特定を唯一の根拠の一つとしている同意書は、根本筆跡鑑定において偽造であることが明らかにされており、今回の主張において地主藤崎氏が賃貸借地の位置特定ができないまま空港公団が境界確認書、地積測量図を偽造していることがさらに裏付けられることになったのだ。
 裁判後の報告集会において弁護団からは、本件耕作権裁判において、最高裁が文書提出命令を決定したにも関わらず現在も空港会社が居直り続けていることに対して、民事訴訟法第二二四条の「当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる」「相手方が、当該文書の記載に関して具体的な主張をすること及び当該文書により証明すべき事実を他の証拠により証明することが著しく困難であるときは、裁判所は、その事実に関する相手方の主張を真実と認めることができる」により、裁判所は証拠の有無を前提に本件裁判を行うべきだと述べた。また本件裁判は最高裁農地法裁判と大きく連動しており、国策裁判であろうと下から突き上げていこうと訴えた。
 市東さんは「(この耕作権裁判は)本来、裁判にならない裁判だ。農地法裁判の最高裁裁判に向けてがんばりたい」と述べ、萩原富夫さんからは「今年は農地を守る闘いと三里塚闘争五十年という節目にある。進さんが言っていたように、まだまだ知られていないこの運動をもっと広げるために、二十年、三十年前からの状況も含めて、運動の壁をぶち破っていきたい。私はその先頭でたたかう」と挨拶した。
 三里塚全国集会は三月二十七日成田市赤坂公園において行われる。最高裁による農地法裁判での判断が差し迫る中、市東さんの農地強奪攻撃を跳ね返す大きなうねりと運動が今まさに必要となっている。裁判闘争、現地闘争を結び、全国からの大きな結集を呼びかける。そして最高裁第二回署名提出行動に向けて署名運動のさらなる拡大を、すべてのみなさんにお願いしたい。


 

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