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■2・19 千葉 第36回耕作権裁判 違法な入廷検査を徹底追及 ●反対同盟先頭に対・千葉地裁デモ 二月一九日午前、千葉市中央公園において、市東孝雄さんの第三六回耕作権裁判に先立って、三里塚芝山連合空港反対同盟(反対同盟)がよびかける集会・デモが取り組まれた。 九時より反対同盟太郎良陽一さんの司会で集会が開始された。 はじめに、全体で「内田裁判長の拙速審理を許さないぞ!」「墨塗り文書を許さないぞ!」「市東さんの農地を守り抜くぞ!」などのシュプレヒコールを全体で唱和した。 つづいて、反対同盟伊藤信晴さんより、本日の闘争の基調提起が行なわれた。 伊藤さんは、「成田空港会社(NAA)が出してきた証拠文書は墨塗りされたものであり、まったく理不尽極まりない。本日の裁判ではこれを徹底弾劾し、墨塗り部分の開示を強く求めていく。また、本日芝山町では空港機能強化策についての九市町の会合がもたれるとの情報がある。これは騒音地獄に叩きこまれる住民の怒りを暴力的に押しつぶそうとするものだ。決戦本部を先頭に、周辺住民の怒りと結合して、空港機能強化策、そして現空港そのものをつぶすたたかいをやっていこう」と語った。 さらに、動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言を行った。 集会の最後に太郎良さんは「本日は、市東さんの耕作権裁判闘争と、同時に空港機能強化策強行のための九市町会合弾劾行動をたたかいぬいていく。千葉地裁に向けたデモにうってでよう」とまとめの発言を行った。 全体でのシュプレヒコールの後、行動参加者は千葉地裁に向けたデモに出発した。NAAによる市東さんの農地取り上げの不当性や、住民無視の空港機能強化策反対などを沿道の人々に訴えていった。 デモ終了後、参加者はすぐさま傍聴闘争のため、千葉地裁へと向かった。 ●位置特定関連文書開示を要求 同日、第三六回耕作権裁判が行われた。 千葉地裁、千葉家裁において二月一三日から「裁判所の安全」のために、入庁者に対して、金属探知機ゲート導入に加え、強制的に違法な所持品検査や身体検査が行われるようになった。この日も裁判所職員による違法行為が行われ、入庁者からは「違法な検査をやめろ!」と怒りの声が次々とぶつけられた。 弁論に先立ち、反対同盟弁護団大口弁護士から、この違法行為に関して内田博久裁判長に対する追及が行われた。内田裁判長は昨年の仙台地裁内での傷害事件を踏まえ、職員の安全を図るため、庁舎管理規定に基づき、二月一三日からこの検査が行われるようになったと主張。これに対して、大口弁護士からは傍聴者や入庁者に対して心理的精神的な圧迫を加え、傍聴を制限するものであり、強制的に所持品検査をすることは違法であると述べた。所持品検査は任意であり、強制的に行われるものではないと追及した。違法行為をやめるよう、所持品検査の問題性を報告するよう求めたが、内田裁判長は先の内容を繰り返し、庁舎管理は裁判所長の権限だから、自らは答える立場に無いと主張したため、弁護団、傍聴者からは激しい弾劾の声が浴びせられると、「合議します」と言って奥に引っ込んでしまった。戻ってからようやく「この件に関しての報告を上げたいと思います」と述べ、裁判所長に対して報告することを認めた。 その後の弁論では、反対同盟弁護団から、空港会社が主張する耕作地の位置特定関連文書のほとんどが黒塗りで提出されていることに対し、その主張する根拠への追及が行われた。空港会社は市東さんらの当初耕作地の位置を「詳細な調査結果として、昭和一三年から特定」として準備書面で主張していた。だが、その調査報告書の提出を同盟弁護団が求めると、空港会社側代理人の和田は、「色々と探したが、なかった」「作成した担当者は亡くなった」と主張。これに対して弁護団は、耕作地の位置を詳細な調査結果から特定しているのであれば、その調査結果を提出すべきであり、調査は複数人で行われているはずなので、担当者も明らかになるはずだとして、反論した。これに内田裁判長は空港会社側に助け舟を出したが、次回弁論において空港会社側が回答することになった。 そもそもこの裁判では空港会社側の耕作地位置特定が間違っており、旧地主から買収した用地買収交渉記録や黒塗りで出された位置特定関連文書の全てを明らかにすれば、当初耕作地の位置特定ははっきりするわけである。空港会社、裁判所はこれらの文書を全て開示すべきである。 裁判後の報告集会では、反対同盟太郎良さんが、空港会社の機能強化策、夜間飛行時間短縮と第3滑走路建設策動について強く批判し、これに対する闘いは、まさに市東さんの闘いと一体であると訴えた。また3・4芝山現地闘争デモ、天神峰カフェ、そして4・1全国集会への結集を呼びかけた。 市東さんからは「これからの裁判も今日以上の野次で闘っていきましょう」と述べられ、弁護団からは3・8請求異議裁判の裁判長との折衝の報告が行われた。この折衝において、高瀬裁判長は早期結審、拙速裁判に持ち込もうとしていることが明らかになった。 引き続き市東さんの農地強制執行阻止の闘いを裁判闘争、現地闘争一体で闘っていこう。第3滑走路建設策動においては、四者協議会が秘密裏に深夜早朝便拡大を決定しようとしており、周辺住民からは激しい怒りの声が沸きあがっている。周辺住民の生活を破壊する空港機能強化策を粉砕しよう。3・4空港機能強化粉砕芝山デモ、3・8請求異議裁判、4・1全国集会を総決起で闘っていこう。 |
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