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     3・8 千葉

     第五回請求異議裁判

    早期結審を許さずデモと署名提出


 
 成田市天神峰の反対同盟・市東孝雄さんの農地をめぐる第五回請求異議裁判が三月八日、千葉地方裁判所・民事第五部(高瀬順久裁判長)で開かれた。
 裁判に先立ち、三里塚芝山連合空港反対同盟は、千葉中央公園で集会を開催した。反対同盟事務局から萩原富夫さんが、この日の裁判闘争の焦点が高瀬裁判長による早期結審策動を粉砕し、市東さんの農地の強制執行を阻止する展望をさらに大きく切り拓いていくことにあることを提起した。萩原さんはまた、三月四日に行われた空港機能強化案の白紙撤回を求める芝山デモの成功を報告した。空港機能強化案をめぐっては、成田空港会社(NAA)が打ち出しているペテン的な「見直し案」にもかかわらず、とりわけ予測される騒音被害の拡大に対する怒りの声が噴出している。萩原さんは、そのような空港周辺住民の怒りと結びついてたたかっていくことを呼びかけた。
 集会後、千葉地裁に向けたデモ行進が行われ、さらに市東さんの農地の強制執行に反対する署名の提出行動が取り組まれた。署名の数はこの日までに計一万二九四四筆に達している。
 千葉地裁では二月中旬から入館者全員に対する検問・手荷物検査が実施されている。しかし、それを強制的に実施する法的根拠などどこにも存在しない。加えて、千葉地裁は三里塚裁判に関わる人々だけを隔離して傍聴者を裏口から入廷させようとしてきた。傍聴闘争に取り組む仲間はこの分断策動を粉砕し、同時に司法の反動化を象徴するこのような裁判所の姿勢と行動を徹底的に弾劾した。
 このようにして始まる前から緊迫した攻防が繰り広げられたこの日の裁判において、反対同盟顧問弁護団は強制執行を要求するNAAの主張を徹底的で全面的に反論する準備書面を提出した。NAA側がかつて、「あらゆる意味において二度と強制的手段はとらない」と表明したことは社会的に確認されている公約である。しかし、NAAは違法で不当な最高裁決定に依拠し、あくまで市東さんの農地を強奪するための強制執行を追求している。しかもNAAは傲岸不遜なことに、「強制執行の必要性を立証する必要性はない」などと言い放っているのである。ただただ怒りあるのみである。
 反対同盟顧問弁護団は、NAAが要求している農地の強制執行はその緊急性・必要性が存在しておらず、権利の濫用であり、かつての公約に反する反道義的なものであること、それはまた憲法で保障された営農権、生存権的財産権を侵害し、市東さんの営農と産直型共同性を破壊して、市東さんに回復不能な甚大な損害をもたらすものであることなどを上げて、強制執行の不当性を全面的に明らかにした。そして、強制執行攻撃に対して、「市東さんと反対同盟は徹底非妥協・実力闘争でたたかう」ことを明らかにした。
 昨年十一月の第四回裁判において、高瀬裁判長はその早期結審に向けた態度を露骨に示し、証人尋問については市東さん、萩原さんの二名だけとしたいなどと口走った。この日の裁判ではそれを粉砕し、五月二四日の第六回裁判での小泉英政さん、加瀬勉さんの証人尋問、六月二八日の第七回裁判での萩原富夫さん、市東孝雄さんの証人尋問が確定している。反対同盟顧問弁護団はさらに専門家証人の尋問を要求している。しかし、高瀬裁判長は「あまり期待しないでほしい」などと、七月結審の姿勢を崩していない。
 市東さんの農地の強奪を許すのか否かの攻防は、ますます緊迫した局面に入っている。裁判終了後に行われた報告集会で反対同盟を代表して発言した木内敦子さんは、市東さんの農地を守るためのたたかいの勝利に向けて、当面する3・24天神峰カフェ、4・1全国総決起集会への結集を呼びかけた。重大な局面が訪れようとしているなかで、現地結集運動を強化し、市東さんの農地の強奪を阻止するために共にたたかおう。



 

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