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     3・17 福島

     原発のない福島を!

     県民大集会に3300


 
 三月一七日、福島県楢葉町の天神岬スポーツ公園で「2018原発のない福島を! 県民大集会」が開催された。県内外から三三〇〇人が結集した。
 一二時からのオープニングでは日音協と「ならは天神太鼓」の演奏が行なわれた。一二時三〇分に開会し、冒頭に全員で黙祷を行なった。
 実行委員長の角田政志さんが代表あいさつを行なった。最初に、二〇一一年から八度目の春を迎えたが現在でも原発関連死は増え続けていると述べた。そして楢葉町で集会を行なうことは「福島は安全だ」とする国の「復興政策」に与するものだという批判があったことを率直に明らかにした上で、原発事故が収束していない福島、これが福島の現状なのだと訴えた。元の生業を回復するために帰還した人たち、帰還できない人たち、暮らしを奪われた人たち、さまざまな困難があり、交通の便も悪い。その上で大きな目標は福島第二原発の全基即時廃炉だと述べ、一〇万五千筆の署名を集約してきたことを報告した。
 特別ゲストとして発言に立った鎌田慧さんは、事故から八年目に入ってなお原発を続けようとする政府を強く弾劾した。論理的にも倫理的にも破綻していると原発政策を批判した。具体的には六ヶ所村核燃料サイクル基地の二四回にわたる稼働失敗、大間MOX原発の危険を指摘し、だれも安全を保障できないことを暴露した。そして、このめちゃくちゃな政府を打倒しなければならないと述べ、3・21反原発集会を呼びかけ、民主主義の窮地でともにがんばりましょうと結んだ。
 呼びかけ人が紹介され、代表して武藤類子さんが発言した。武藤さんは「復興」「再生」の言葉が飛び交って、帰還が強制される状況を強く批判した。避難者の支援資金の打ち切り、ホームレスになる人もいる住宅問題、県民の70%が反対する中でトリチウム汚染水を海に流すことなどを、一つひとつ批判した。とくに、子どもの教育現場において、授業の一環として原発見学が行なわれ「放射能について安心した」なる感想を強制することを強く批判した。今も責任を認めていない東電幹部を糾弾し、「原発事故は生きる尊厳を傷つけます」と訴えた。
 後半は「県民からの訴え」として、「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」原告の三瓶春江さんと高校生二人の三人が発言に立った。浪江町津島で家族とともに暮らしていた三瓶さんは、生活を奪われた憤りを淡々と語った。七年前まで四世代一〇人の大家族で暮らしてきた「家族団らんのお城」だった家が、今は自由に出入りすることもできず、天井は落ち、野生動物の糞だらけにされている。「この残酷な現状は原発のおかげです。なぜ、何もなかったように再稼働できるのか」と政府と電力会社を糾弾した。そして事故直後の避難指示の遅れによって子どもたちが受けた放射能被害、今も続く若い女性たちの結婚への不安、子どもたちが受けている差別を語った。国民の命を最優先しなかったことが罰せられるべきだと自らの裁判の主旨を明らかにし、「原発のない日本に。原発のない世界に」と結んだ。
 集会の最後に「原発のない福島を」という目標を明記した集会アピールが読み上げられ、それを政府と電力会社に提起していくことを確認して集会は終了した。


 

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