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     8月11日 沖縄

    土砂投入阻止大会に七万人

   
翁長雄志知事急逝追悼し、辺野古新基地阻止を決意


     
 八月一一日、「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める県民大会」が那覇市の奥武山陸上競技場で開催された。主催は、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議である。
 この大会は当初、辺野古新基地建設阻止に向けて、安倍自公政権・沖縄防衛局による八月一七日開始予定の土砂投入を許さず、翁長知事の埋立て承認撤回を後押しする政治日程の中で設定された総決起大会であった。だが、八月八日翁長知事が膵臓がんのため急逝する重大事態となり、極めて緊迫した状況下での開催となった。そうした中で、朝から台風一四号接近による風雨が断続的に降りしきる悪天候にもかかわらず、集会には会場内からあふれ出る七万人が総結集したのだ。
 大会は冒頭、翁長知事追悼の黙祷から始まった。そして、遺族代表の雄治氏(那覇市議)が「故翁長雄志知事最後の言葉」として「心を一つにして闘う時には大きな力になる」と、生前の翁長知事の言葉を紹介し「諦めることなく、父翁長雄志に辺野古阻止の報告ができるよう頑張ろう」と発言した。そして、壇上中央に準備された知事席に、翁長知事が大会で着用するはずだったエメラルドグリーンの帽子を置いた。会場内外は、大会カラーの青色(辺野古ブルー)の服装に加え喪章リボンをつけた参加者で埋め尽くされ、深い悲しみとともに新たな決意を奮い立たせた。
 主催者代表あいさつに立った高良鉄美共同代表(琉球大学教授)も、「『ウチナーンチュ、ウシェーティ、ナイビランド(沖縄人をなめてはいけない)』と翁長知事がよく言っていたが、まるで制裁を加えるような政府の新基地建設強行に、私たちは黙っているような人間ではない。これからも頑張ろう」と強調した。
 大会は、開催地代表あいさつとして城間幹子那覇市長、現地活動報告で山城博治オール沖縄会議現地闘争部長(沖縄平和運動センター議長)、さらには政策集団新しい風・にぬふぁぶしの金城徹共同代表、金秀グループ代表の山城敦子金秀興産社長が連帯あいさつを行った。総がかり行動実行委員会の福山真劫共同代表は、今大会に呼応して東京や北海道、関西、九州など全国で連帯集会が行われていることも紹介した。また、沖縄防衛局が設置した「環境監視等委員会」の副委員長で抗議辞職した東清二琉大名誉教授から、「都合の悪いことは議事録に載せない、書かない」沖縄防衛局の反動性を暴露糺弾し、「翁長知事の埋め立て承認撤回を支持する」とのメッセージも紹介された。
 今大会で最も注目されたのが、知事職務代理者の謝花喜一郎副知事あいさつだった。謝花副知事は、「翁長知事は辺野古新基地阻止を県政運営の柱にし、政府の理不尽さに抗し、沖縄の自治と民主主義を守るために努力してきた。埋立て承認『取り消し』などで工事着工を約三年遅らせた。志半ばで無念だったと思う」とのべ、「埋め立て承認撤回については、翁長知事の公約実現に向けて毅然として判断する」とした。承認「撤回」決定に大きな希望がくみ取れる発言だが、行政のみに任せるわけにはいかない。8・11大会大爆発の力をさらに押し上げていくことが求められているのだ。
 大会決議は、①ジュゴンやサンゴ類の生息環境を破壊する土砂投入計画の撤回、②活断層・軟弱地盤の新基地建設白紙撤回、③米国安全基準・高さ制限抵触の新基地建設の断念、④オスプレイ配備撤回・普天間基地の即時閉鎖撤去、⑤欠陥機オスプレイの国内飛行全面禁止、の五点を柱とし、満場の拍手で採択された。さらにメッセージボードや「オール沖縄」方式の手をつなぐ団結ガンバロー三唱の後、稲嶺進共同代表(前名護市長)の「新基地を絶対に造らせないという意思を改めて確認した大会だった。引き続き力を合わせて頑張ろう」との閉会あいさつで大会日程を閉じた。
 今、辺野古新基地阻止闘争はギリギリの局面を迎えている。翁長知事の急逝に伴い知事選挙が九月三〇日に行われることも決定した。沖縄は統一地方選挙の年でもあり、重要な選挙が九月に集中する。安倍政権は、今回の8・11大会の大爆発に恐怖し、知事選での辺野古争点隠しを画策し、土砂投入の日程を延期する動きにある。「喪に服す期間」だと! いい加減にしろ。断じて許さぬ。まさに日々局面が流動化しているが、こうした政治日程も踏まえ、われわれはゲート前と海上での現地闘争の発展を基軸に沖縄―「本土」を貫く辺野古決戦勝利! 沖縄解放闘争のさらなる進撃を勝ち取らなければならない。8・11大会の大爆発・大勝利はその号砲である。


 

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