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     11月19日 千葉


    第三九回耕作権裁判

    空港会社に「文書開示」を重ねて強く要求


       
 三里塚芝山連合空港反対同盟・市東孝雄さんの農地をめぐる第三九回耕作権裁判が一一月一九日、千葉地方裁判所民事第二部(内田博久裁判長)で開かれた。この裁判は成田空港会社(NAA)が強奪を狙う市東さんの農地を守り抜くために、一二月二〇日に判決となる請求異議裁判や新やぐら裁判と共に、極めて重要な裁判となっている。
 この日の裁判は、千葉地裁による過剰警備の弾劾から始まった。実際、三里塚闘争に関係する裁判における千葉地裁の警備体制は日を追うごとに強化されている。数十人の職員が「手荷物検査」と称して傍聴闘争に参加しようとする仲間たちを待ち構え、裁判所構内に陣取る千葉県警と連絡を取り合っている。今年二月から各地の裁判所で不当な手荷物検査が始まったとはいえ、千葉地裁においても他の裁判ではここまでの過剰警備は行われていない。このような状態でどうして「公正な裁判」が行いえようか。反対同盟顧問弁護団と傍聴闘争参加者はこの点を徹底的に弾劾した。
 NAAは、小作である市東さんに秘密裡に底地を買収したうえで、許し難いことに市東さんを「不法耕作者」と決めつけ農地の明け渡しを要求してこの裁判を提訴してきた。しかし、そもそもNAAによる農地の買収は違法・無効であり、彼らには明け渡しを要求する資格も権利もありはしない。
 この耕作権裁判においてはこのかん、NAAによる「墨塗り文書」の開示が問題となってきた。NAAが開示した文書の中にほとんど一面墨塗りの部分があり、その中にNAAによる農地所得の不当性を示す売買の交渉記録がある可能性が大きい。しかしNAAは「今後の農地交渉にさしさわりがある」などとして最高裁による「文書提出命令」が出された後も開示を拒否し続けてきた。だが、問題の文書は約三〇年も前のものであり、今後の交渉に影響などしない。都合が悪いから隠しているだけだ。この日の裁判で、反対同盟弁護団はあらためて「文書開示申立書」を提出した。
 裁判後の報告集会では、内田裁判長による拙速な訴訟指揮を許さず、NAAの不当性を徹底的に明らかにして裁判闘争をたたかっていくという決意が弁護団から口々に述べられた。参加者からの発言のなかには沖縄・辺野古で抗議船を操縦し埋め立て阻止をたたかっている方のアピールもあった。反対同盟事務局の萩原富夫さんは、一二月二〇日の請求異議裁判の判決勝利に向けて全力で裁判闘争をたたかい抜いていくこと、そのうえで、どのような判決が出ても市東さんと反対同盟は決して屈せず負けないという決意を明らかにして報告集会を締めくくった。
 いよいよひとつの大きな局面を迎えつつある市東さんの農地を守り抜く闘いに全力で決起しよう。


 

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