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     10・12  山口

   ミサイル基地をつくらせない

     
第二回県民大集会開かれる


 
 一〇月一二日、阿武町のうそんセンターで「ミサイル基地をつくらせない第二回県民大集会」が行われ、三〇〇人が参加した。
 講演では東京新聞の論説兼編集委員の半田滋さんが「イージス・アショアの問題点」という演題で話された。
 二〇〇二年、ブッシュ政権は弾道弾迎撃ミサイル制限条約(ABM条約)からの脱退を表明し、ミサイル防衛システム(MD)を導入した。ABM条約とは一九七二年に米国とソ連との間で締結された弾道弾迎撃ミサイルの配備を制限した条約のことだ。この条約から脱退した米国の思惑とは、「自国の核ミサイルで相手国を破壊するが、相手国が発射する核ミサイルはすべて迎撃すること」と半田さんは話された。その結果、新たな核軍拡競争が始まった。その上、今年、トランプ政権は中距離核戦力全廃条約(INF条約)を一方的に破棄した。こうした状況の中でイージス・アショアを日本に導入しようとしている。
 イージス・アショアの問題点として、「一、電磁波による健康被害への不安。二、飛行制限によるドクターヘリへの影響。三、萩市・阿武町、秋田市が攻撃対象となるおそれ。四、四六六四億円の巨額費用(米国への支払い)。五、ロシアとの関係悪化」の五つを挙げた。
 また、岩屋前防衛相が山口県庁を訪れた際に「仮に自衛隊の施設が新たにできることになりますと、隊員が二百数十名、家族も入れると数百名が、町つくりに少しでも御加勢できる」と発言したことに対し、長崎県対馬市と宮崎県えびの市の例をあげ、自衛隊が過疎化対策にはならないことを示した。
 続いて連帯挨拶にうつった。まずイージス・アショアのもうひとつの候補地秋田市から、「ミサイル基地『イージス・アショア』を考える県民の会」共同代表の渡部雅子さんが挨拶をされた。他にも地元や県内の団体から一一人が発言した。中でも岩国の元市議・田村順玄さんのイージス・アショアがむつみ演習場に配備されれば米軍も共同運用する恐れがあるという話が印象的だった。
 集会パフォーマンスでは「いらん」と大書された紙を掲げ、イージス・アショア配備反対の意思を参加者全員で示した。
 最後に「私たちは、戦争をせず、戦力を持たず、平和外交によってふる里を守りたいのです。殺し殺される事態ではなく、福祉・教育・医療の充実によって『平和のうちに生存する権利』を充たしてほしいのです。武器ではなく、命や暮らしが大切なのです。私たちは、ミサイル基地=イージス・アショアのむつみ演習場配備に反対し、白紙撤回させるまで闘うことをここに宣言します」という集会宣言を採択した。
 私たちはイージス・アショア問題を県内外に広げ、安倍政権の改憲を許さず、「戦争のできる国」づくりを阻止していくことを改めて決意した。

日、東京・渋谷区勤労福祉会館において、「10・6反天皇制・反戦・改憲阻止行動」が、開催された。
 一〇月二二日、「即位の礼」が国家式典として強行されようとしている。首都圏を戒厳体制のもとにおき、天皇への「賛美」を強制しようとしているのだ。この攻撃と対決し、「反天皇制・反戦・改憲阻止行動」として講演・討論集会がおこなわれた。
 午後一時三〇分、司会の「安倍政権による排外主義、韓国に対するバッシングが強められている。安倍の改憲、新たな戦争国家化を止めていく。天皇制の強化を許さない闘いを進めていこう」というあいさつで集会が開始された。
 森正孝さん(戦争させない一〇〇〇人委員会共同代表)が「《即位式・大嘗祭前に考える》天皇(制)の戦争責任と朝鮮植民地支配責任」と題して講演を行った。森さんは、「徴用工」問題から、日本の朝鮮植民地支配の歴史問題を説き起こしていった。天皇と植民地朝鮮との関係は、絶対的・直属関係であったことや、皇民化政策として日本語の強制、創氏改名、徴兵・徴用・日本軍「慰安婦」制度、強制連行の歴史的事実を明らかにし、天皇制は侵略戦争の最大の責任システムであると断罪した。
 そして、即位式・大嘗祭に問われる私たちの課題として、①〝祝意〟の強制をさせない。②政教分離の原則を貫かせる。③「平成」の終焉を機に、日常生活から元号使用をなくす。④「日の丸・君が代」、元号、祝日などの天皇制刷り込みの小道具とのこまめな闘いを。⑤天皇制による侵略戦争・植民地支配の歴史の「忘却」と「隠ぺい・歪曲」工作を認めてはならない―天皇制の戦争責任追及を怠ってはならない。⑥天皇制の「黙認・肯定・美化」が、アジアと真の「和解・友好」を妨げていることの認識を深める―私たちの歴史認識が問われている! と、六点にわたって提起し、講演を締めくくった。
 講演後の質疑応答では、参加者から、多くの質疑が出され、活発な討論が行われた。
 休憩をはさんで、闘う仲間からのアピールがおこなわれた。
 はじめに、九月一五日、墨田区錦糸公園においてヘイト集会・デモに対する抗議行動を闘った報告が映像とともに行われた。
 つづいて、「『ひめゆり・白銀闘争』―皇太子アキヒト訪沖反対闘争を闘って」と題して、七五年7・17闘争を闘った意義について、当時の闘いを担った仲間からアピールが行われた。当時の世界情勢、時代背景を明らかにしつつ、皇太子アキヒトが天皇ヒロヒトの名代として沖縄に上陸し、天皇の戦争責任を精算し、沖縄戦を「聖戦」化し、沖縄の基地の強化に踏み込むための訪沖だったことを明らかにした。そして、「ひめゆり・白銀闘争」を反天皇・反戦・沖縄解放闘争として闘い抜いた意義を明らかにしていった。
 つぎに、日韓民衆連帯運動が、現在の排外主義状況を厳しく批判した上で、10・25新宿デモの呼びかけが行った。
 破防法・組対法に反対する共同行動は、「即位の礼」「大嘗祭」が多数の警官を動員し、戒厳態勢を敷いて強行されることを批判し、これに対する闘いを訴えた。
 都教委の暴走を止めよう! 都教委包囲・首都圏ネットワークは、教育現場において、道徳の教科化が強行され、道徳の内容も戦前の修身と同じことが強制されようとしていることに対する闘いを訴えた。
 天皇制を考える会・静岡からは、「表現の不自由展」が天皇制右翼ファシストの脅迫によって中止に追い込まれたことを弾劾した。
 集会の最後に実行委より行動提起として、10・20反天皇制・反戦・改憲阻止行動と10・22天皇即位式反対デモへの結集が訴えられ、参加者の拍手で確認された。


 

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