共産主義者同盟（統一委員会）

■10・28　千葉

　　千葉地裁包囲デモ闘い

　裁判で空港会社擁護の内田裁判長を徹底追及
　　　　　　　

　
　■裁判闘争勝利に向け千葉地裁包囲デモ

　一〇月二五日朝、千葉市中央公園で、耕作権裁判・新やぐら裁判闘争に先立ち、千葉地裁包囲デモが闘われた。
　午前九時より、三里塚芝山連合空港反対同盟の太郎良陽一さんの司会で取り組みが始まった。
　反対同盟事務局の萩原富夫さんは、「昨日、市東さん宅離れで開かれた天神峰カフェには六三名の仲間が参加した。耕作権裁判はすでに一三年の長期間になっている。農民が農地を耕して、その地で生きていく権利を奪うことなど絶対に許されない。今後も毎月裁判闘争が続くが、共にがんばろう。一二月一四日には現地闘争と、市東さん宅離れで団結いも煮会を開催する。多くの人が結集してほしい」と語った。
　その後、動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会がそれぞれ連帯挨拶を行った。
　沖縄からかけつけた「市東さんの農地を守る沖縄の会」の仲間は、「辺野古新基地建設はこの一カ月ほとんど進んでいない。それは『天皇代替わり』警備に、沖縄からも大量の機動隊が動員されているからだ。つまり辺野古新基地建設は機動隊の暴力が無ければ進まないということだ。台風のために10・13三里塚全国集会が中止になって残念だが、今後も三里塚現地に駆け付けて共に闘う」と決意を語った。
　集会の最後に太郎良さんは、「七月の樫の木まつり、さらに一〇月全国集会が悪天候で中止になって悔しい思いだが、一二月一四日の現地闘争・団結いも煮会に集まろう。三里塚闘争は、国策による農地取り上げに反対する闘いだ。そして安倍政権のやろうとしている改憲攻撃、『天皇代替わり』に反対する闘いでもある。全国の闘う仲間と結びつき、市東さんの農地を守り抜こう。本日の裁判闘争を断固として闘おう」と語り、締めくくった。
　この後、千葉地裁に向けたデモが行われた。「市東さんの農地を守り抜くぞ！」「内田裁判長は空港会社の手先になるな！」とシュプレヒコールをあげ、沿道の人々に対して闘いへの注目・支援を訴えた。
　デモ終了後、参加者は耕作権裁判・新やぐら裁判傍聴闘争に向かった。

　■耕作権裁判・新やぐら裁判闘争
　空港会社擁護の内田裁判長を徹底追及

　一〇月二八日、千葉地裁において耕作権裁判と新やぐら裁判が行われた。われわれは市東孝雄さんはじめ三里塚芝山連合空港反対同盟とともに傍聴闘争を闘った。
　耕作権裁判では、冒頭、反対同盟弁護団から意見陳述が行われた。弁護団は、空港会社がそもそも裁判の対象となる土地を誤っていたこと、空中写真でも問題の土地は市東さんではなく石橋家が所有する土地であることなどを暴露し、原告である空港会社のデタラメ性を追及していった。
　次に新やぐら裁判が闘われた。萩原富夫さんが被告代表として出席した。この裁判では空港会社側と証人調べを巡って攻防が闘われている。
　弁護団から意見陳述が行われた。やぐらが立っている土地の証人については空港会社側が用意する証人では不適切であり、空港会社の用地部長と当時の空港公団総裁の黒野を証人として出廷させる必要がある旨を主張した。
　この意見陳述を受けて内田裁判長は証人の適正について進行協議で論議することを通告してきた。
　弁護団はすぐさま反論意見を陳述した。「進行協議で証人の適正が明らかになるのですか？　あくまでも法廷の中で証人調べをする必要があるのでは？　裁判所の見解を求めます！」。
　空港会社が用意する証人でことを済まそうとする裁判所のやり方に鋭い反論が展開された。傍聴席も裁判長を追及する。
　萩原さんが手を挙げ意見を述べた。「（裁判所は）もっと具体的な話をしてもらえませんか？　進行協議なるもので証人調べの内容が明らかになるのですか？　私たちにとって、原告（空港会社）と裁判所の違いがわかりません！」
　弁護団がさらに裁判所を追及する。「私たちには、原告（空港会社）の裁判に対する不誠実な対応に対して、裁判長がそれを容認するかのような対応に思える」。
　これに対して内田裁判長は、あくまでも双方の意見を聞いたうえで判断するという従来通りの釈明をくり返した。裁判の形骸化を意図していることは明らかだ。法廷内が怒号に包まれる。弁護団―反対同盟―傍聴席一体となった追及の嵐の中で、内田裁判長は逃げるように一方的に閉廷を告げた。
　原告と千葉地裁による裁判の形骸化を許すな！　反対同盟。弁護団とともに裁判闘争に勝利していこう！