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     11・16-17 山口

   岩国行動2019が成功
    
      

 
●11・16
19岩国・労働者反戦交流集会
  関生弾圧を弾劾
 排外主義反対、改憲阻止、反戦の提起


 一一月一六日一五時、岩国行動2019の一環として岩国労働者反戦交流集会が開催された。集会は垣沼共同代表のあいさつ、全日本建設運輸連帯労働組合関西生コン支部(以下、関生支部)弾圧に対する特別決議の採択をうけて、集会基調の提起から始まった。
 基調では、安倍政権のもとで激しさを増す排外主義、関生支部弾圧、すでに進行している憲法破壊と明文改憲への策動、日米軍事一体化と軍備強化、その中での岩国基地強化を確認した。最後に闘う労働組合が毎年岩国に集うことの意味と呼びかけをもってまとめられた。
 特別報告の一つ目は、関生支部弾圧について当該労組からの訴えであった。関生支部は、ゼネコン・セメントの大企業の横暴に対抗するために生コン産業の協同組合へ組織化してきた。その中で大きな利潤を獲得するに至った大阪広域生コンクリート協同組合がその利潤を独占したいがために組合に敵対してきた。最終段階で警察が乗り出し、容疑と関係ない組合脱退の圧力など、でたらめでむき出しの弾圧の本質が報告された。
 特別報告の二つ目は、全港湾だった。全港湾からは沖縄・北部の本部港で米軍の民間港使用を阻止した闘いと、産別最賃否認攻撃との闘いを映像を交えて報告していただいた。日米地位協定では日本中のあらゆる場所を米軍が自由に使用できる旨規定しているが、職域の軍事利用を許さないという全港湾の闘いが米軍の民間港湾使用を阻止した。産別最賃協定について経営団体はこれを「独禁法違反だ」と主張して交渉を拒否している。既に労働委員会などからもこの主張は失当である旨指摘されているが、経営は態度を改めていない。この状況に対して新たな闘いを準備しているとのことであった。
 続いて、首都圏、京都、北九州の仲間からそれぞれの組織で取り組んでいる労働者反戦闘争についてご報告いただいた。会場発言では韓国労働運動の報告や、滞日フィリピン労働者からの発言、基調の補足で日本の排外主義の問題の前提として植民地支配と侵略戦争、その責任を取ってこなかったことの指摘が行われた。最後にユニオン北九州の仲間が集会まとめを行った。
 今回の集会は大阪で反弾圧全国集会が行われるなど、複数の重要な企画がかぶった状態の中での開催となった。そんな中で例年よりも少ない七〇名の結集となったが、関生支部弾圧と全港湾への産別最賃否認攻撃といった闘う産別労働運動への攻撃の全面化とこれへの対抗を鮮明にした構成とし、会場からも活発な発言が出るなど、引き締まった集会として成功させた。



 ●11・16
全国反基地運動交流会
 岩国、辺野古、萩・阿武、築城
 四つの地域から発言うけ論議


 岩国行動の度に各地の基地地元からの参加者と岩国市民との交流を中心に行われてきた反基地交流会。回を重ねるごとに、岩国米軍基地問題を全国の闘う労働運動・市民運動の共同の闘いにしていくことを基軸に、その視点から各地の反基地運動の相互交流・相互支援・共闘を模索する場となってきた。今年は、岩国・労働者反戦交流集会と時間も重ならず連続での開催となったこともあって、会場は一〇〇名近い参加者で一杯になった。
 今年は、岩国行動全体のテーマでもある岩国基地の強化と連動した西日本~琉球弧における米軍基地・自衛隊基地の強化に焦点を当てて、岩国、萩・阿武、築城、辺野古という四つの地域の報告者が登壇して進行された。
 まず岡村寛さん(愛宕山を守る会)は、岩国行動参加者をねぎらいながら地元岩国からの報告を行った。全国に衝撃を与えた岩国米軍の無数の規律違反問題、空母艦載機の離発着訓練の急増のなかで、「日本にもアジアにも基地はいらない、米国のくびきから解き放たれたい」と訴えた。また岩国市長が出張中に宜野湾市長選を応援に行った件の市民監査請求が棄却され裁判闘争を準備していること、市民による岩国基地監視活動、飛行差し止めを求める岩国爆音訴訟の今後など、岩国の粘り強い闘いを報告した。
 続いて山口県萩・阿武へのイージス・アショア配備反対運動から安藤公門さん(いのち・未来うべ/イージスふあんクラブ・山口事務局)は、阿武の住民たちによる生活に深く根差した反対運動の展開、阿武町長による地方自治体の長として住民の安心安全を守るという大義の行使によって反対を貫いているが、阿武以外にもイージス・アショアを持って行かせてはならないという住民運動の力を作ることが重要だという報告に参加者も深くうなずいた。
 福岡県築城自衛隊基地反対運動から渡辺ひろ子さん(平和といのちを見つめる会)は、三〇年に及ぶ築城基地前での「二の日」行動の歴史を振り返りつつ、米軍再編の一環としての沖縄からの訓練移転と昨年起こった滑走路延長による米軍基地化に対して一五〇〇人が結集した闘いや、かつて地元自治会による反対決議で誘導路の延長計画が白紙撤回を余儀なくされたこと。さらに現在、駐機場の建設予定地でも地元住民による反対決議が上がっていることなどが報告され、会場から拍手が湧いた。
 最後に辺野古新基地建設反対闘争から金治明さん(辺野古カヌー隊)が、辺野古の闘いに参加するに至った労働者としての個人史、辺野古での一六年に及ぶ闘いの生活、沖縄戦で沖縄民衆を殺した英雄の名を冠した在沖米軍基地への怒り、沖縄を売り渡すことで生き延びた天皇制への批判などを通じて、「出る釘は打たれるが、出すぎた杭は打たれない」という治明さんの生きざまと共に参加者の共感を呼んだ。
 その後、三時間の時間いっぱい、京丹後、広島、岩国、横田などからの発言や問題提起、フロアからの意見提起や報告者との討論が続き、二〇一九年の全国反基地交流会は実践的な反基地闘争の現場からの闘いの相互交流・討論の場となり大成功だった。


●11・17
岩国国際連帯集会
 反基地、反戦、反原発、反天皇、反差別、国際連帯の発言

 一一月一七日、岩国市民文化会館において「安倍をたおそう! 東アジアの平和をつくろう 2019岩国国際連帯集会」がアジア共同行動日本連の主催で開催された。前日の「19岩国・労働者反戦交流集会」「全国反基地運動交流会」に続く2019岩国行動の一環として開催され、会場には一〇〇人近くの労働者・市民が結集した。
 司会のあいさつにつづいて開会あいさつに、アジア共同行動日本連共同代表の鴨居守さんが立った。鴨居さんは、米軍岩国基地が極東最大の基地になろうとしていることを徹底弾劾し、岩国から米軍基地を撤去していく運動を声高らかに訴えていこうと呼びかけた。さらに、福祉など社会保障費を削減しつつ、米帝からF35戦闘機とイージス・アショアを爆買いし、差別排外主義を煽って戦争国家化の道を突き進む安倍政治を徹底批判し、新たな社会を建設していく運動を推進しようと訴えた。
 つぎに、基調報告を司会が読み上げ、会場の参加者の圧倒的な拍手で確認された。
 岩国をはじめ基地地元からの発言では、岩国からリムピース共同代表で「あたごやま平和研究所」の田村順玄さんと、戸村良人さん。萩・阿武からは総がかり行動・萩共同代表の藤井郁子さんが発言した。
 田村さんは、米軍戦闘機の爆音問題など岩国基地の実態や、基地容認の岩国市長福田良彦の公費を使った沖縄での選挙の応援演説の問題などを暴露し、岩国市民にとって岩国基地は必要ないことを明らかにしていった。
 戸村さんは、自らが監視行動のなかで撮影した岩国基地の戦闘機の写真をもちいて、一週間のうち土日以外は米軍戦闘機の訓練が実施され騒音問題が起きていることを明らかにした。
 藤井さんは、イージス・アショア配備問題について、軍事にお金をつぎ込む安倍政権は、命をないがしろにしていると断罪した。
 つづいて、海外からの発言・メッセージ紹介が行われた。滞日フィリピン人団体からは、フィリピンと日本の国際連帯の推進が訴えられた。AWC韓国委員会からはビデオレターが上映された。アメリカからは、ANSWER連合の連帯メッセージを司会が代読した。
 つぎに、各地・各分野からリレー形式で次々と発言がおこなわれた。沖縄の辺野古カヌー隊。横田の米軍基地に反対する実行委員会。労働者からは、岩国・労働者反戦交流集会実行委員会。反弾圧アピールを全日建運輸連帯労組関西生コン支部。反原発運動から、上関の自然を守る会、若狭の原発を考える会。青年運動からは、AWC Youth。それぞれから反基地、反戦、反原発、反天皇、反差別、国際連帯の闘いの報告と決意が述べられた。
 閉会のあいさつをアジア共同行動日本連共同代表の瀧川順郎さんがおこなった。瀧川さんは、岩国行動を通して軍事基地は侵略と抑圧をもたらすものでしかないことが鮮明になったと述べた。さらに、排外主義の問題、侵略・歴史の改ざん問題、外国人労働者問題、労働運動の課題と私たちの運動の課題はより重要性を増してきている、運動を広めていこうと訴えた。
 最後に、参加者全員でシュプレヒコールをあげて、集会が締めくくられた。



●11・17
岩国基地デモ
 「基地はいらない」岩国市民に訴え、基地に叩きつける


 2019岩国行動の締めくくりとして、国際連帯集会に続いて、岩国基地までのデモが闘われた。
 集会後、全体で市役所前広場に結集し、出発前の打ち合わせを行った。その中で、関西からの参加者、また地元広島地域からの参加者の発言を受け、「守ろう愛宕山」の歌の練習を行ったのち、岩国基地に向けたデモに出発した。天気は快晴で、絶好のデモ日和であった。
 宣伝カーを先頭に、「岩国はいらない」「基地との共存はできない」と岩国市民にアピールと連帯を呼びかけながらデモは行われた。「守ろう愛宕山」を、全体で歌った。
 途中、基地の通用門の前では、英語でシュプレヒコールを行い、米兵や軍属にも岩国基地への抗議、戦争のための基地はいらない、というメッセージを届けようと試みた。
 デモの解散地点、車町公園の直前には、岩国基地の正門があり、ここでもデモ隊全体で基地撤去と戦争を許さない明確な意思を岩国基地にぶつけるために、英語のシュプレヒコールを何度も行った。
 デモ解散地で、AWC日本連共同代表と全国事務局から総括の提起を受けて、2019岩国行動は、勝利的に終了した。


●11・17

フィールドワーク

 岩国基地内の戦闘機を確認 基地の現実を目の当たりに


 一一月一七日、『岩国国際連帯集会』に先立って早朝より岩国基地のフィールドワークが行われた。
 この日は、はじめて岩国集会に参加した人たちを中心に案内が行われ、好天にも恵まれたこともあって基地内に駐機するF35Bをはじめとする戦闘機の多くを確認することができた。見学では、案内用のリーフレットを使って配備されている戦闘機の確認、基地内の各施設の紹介などが行われた。空母艦載機の移駐完了後、騒音被害が岩国市内はもちろんのこと広島市西部から広島県の広範囲にもわたるようになってきているとのこと。さらに、今年になって深夜、早朝を問わず訓練が行われ、実質的なFCLPも岩国基地で行われたことなども報告された。
 岩国基地所属の米軍を巡っては、一一月初旬に発表された米軍の事故調査報告で、訓練中の飲酒、薬物の乱用、読書、自撮り写真の撮影など信じられないことが日常茶飯事に行われ、そうした戦闘機が岩国上空、日本の上空を我が物顔で飛び回っている実態が明らかになった。この間、全国で戦闘機の墜落事故、緊急着陸、落下物事故などが増えてきているが、今回のようなとんでもない事実が暴露されない限り、米軍のこうした実態や事故の本当の原因などまったくわからないことが改めて明らかとなったのである。
 基地見学を終えた一行は、さらに米軍のために建設された野球場、「アタゴ・ヒルズ」と言われる米軍幹部のための居住地周辺、さらに、「一の日」の行動が行われる愛宕山神社などを車で見学し、この日の見学を終えた。十分な時間をとることができなかったが全国的に報道されることが少ない岩国米軍基地の現実についてフィールドワークを通してしっかりと確認することができた。



 

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