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     3・11、3・21 山口

   上関原発を建てさせない
   同時多発パフォーマンス
   

 
 今年は三月二一日に維新百年記念公園で「上関原発を建てさせない山口大集会2020」が開かれることになっていた。そのプレ企画が昨年の暮れにあった。
 そこで私たちは、集会場(ビッグシェル)とマルシェの一体感を出す工夫として、会場内で行うパフォーマンスをマルシェでも行えないかと提案をした。なぜならビッグシェルは壁で囲まれており、壁の内側で行われる集会と外側で開かれているマルシェが切り離されているからだ。マルシェの出店者も反原発、脱原発の想いをもっている。せっかくマルシェに参加しているのに、その想いを表現できていない。
 企画内容は事務局会議で再検討された。集会に行きたくてもいろんな事情で行けない人や遠方の人も参加できることが評価され、「同時多発パフォーマンス」と名付けて、広く呼び掛けることとなった。
 内容は祝島を模したハートの絵を描いた用紙に「原発反対」などのメッセージを書き込み、同時刻に会場やマルシェ、他の場所で用紙を掲げるというもの。事前にメッセージを書いた用紙を事務局に送ると、SNSで拡散し会場にも展示することなども決まった。私たちはこの企画をアジア共同行動日本連絡会議を通して、韓国の反核団体にも呼び掛けてもらった。
 ところが「上関原発を建てさせない山口県大集会2020」は、新型コロナウイルスの影響で中止となった。しかし「同時多発パフォーマンス」は場所を選ばないし、大勢で集まらなくともできるので続行することになった。パフォーマンスを広く紹介し盛り上げるため、二月二四日よりメッセージを書いた紙をフェイスブックページとツイッターで拡散するカウントダウンを開始した。ツイッターには「#同時多発パフォーマンス」をつけた。また一週間分をまとめたものを動画にして月曜に発信した。
 三月一一日一八時三〇分、反戦・反原発を訴える「いちいちウォーク」が行われた。まず東日本大震災被害者に黙とうし、福島への連帯を訴えた。そして同時多発パフォーマンス用の紙を掲げた後、デモに出発した。デモコースは山口市民会館前を出発して商店街を往復し、山口市民会館に戻ってくるという、約二キロのコースだ。水曜日は定休日のお店も多く、その上新型コロナウイルスの影響でいつにも増して人がいない。それでも店頭に顔を出し、デモを見つめてくれる人がいる。そして、山口市民会館の向かいには中国電力山口支社・山口営業所がある。最後は中国電力に向け「上関原発建設反対」などのシュプレヒコールを上げた。この日、上関町の中国電力現地事務所前や長門市、広島県からも同様の取り組みをしたと報告があった。
 三月二一日、私たちは「さよなら上関原発アクションinやまぐち」に参加した。まず山口市民会館の横にこれまでに集まったメッセージ約七〇枚を展示した。その前でミニ集会が始まる。ミニ集会では黙とうの後、内山新吾弁護士(上関原発を建てさせない山口県民連絡会共同代表)、佐々木明美元県議(社民党県連代表)、河合喜代元県議(日本共産党県委員会副委員長)のあいさつ、集会宣言、同時多発パフォーマンスを行った。
 いよいよパレードに出発だ。コースは、市民会館出発後、県道を通って商店街を通り抜け、市民会館に戻ってくるというもの。井筒屋(百貨店)と元さぽらんて(山口市市民活動支援センター)の付近ではリズム感のあるシュプレヒコールとパフォーマンスを行った。
 一一日と打って変わって商店街には人通りもあった。今回、パレードを盛り上げるためカンムリウミスズメの着ぐるみや帽子、段ボールで作ったロボットが登場した。太鼓などの打楽器も盛り上げた。道行く人の反応も好意的で、手を振る人や握手を求める子どももあった。配布用のポケットティッシュもすぐに配り切った。
 パレード終了後、中国電力山口支社に向かって、シュプレヒコールをした。参加者は八〇人だった
 帰宅後、パソコンで同時多発パフォーマンスを行った人たちを確認した。メールで送られてきたり、ツイッターで「#同時多発パフォーマンス」とつぶやいた人などを合わせると、百件近くの参加があった。山口県内では下関市、長門市、萩市、宇部市、下松市、柳井市、美祢市、上関町祝島、岩国市、岩国市愛宕山から、県外は大分、広島、愛媛、大阪、京都、神奈川、東京などや撮影場所が不明なものもかなりあった。海外では韓国から一三枚の写真が送られてきた。昨年、同集会に来てくださった『おしどりマコ・ケン』さんもツイッターで「#同時多発パフォーマンス」をつけ、ケンさんが作った針金アートの祝島で原発反対の想いを呟いてくれていた。
 今回、大規模な集会は中止となったが、「同時多発パフォーマンス」が県内のみならず、韓国でも行われたことで、「反原発」の想いがこれまでになく広がり、その想いが繋がった。
 安倍政権は未だ原発の再稼働を強めている。新設もハッキリとは否定していない。中国電力の清水社長は、今年一月、上関町に新年のあいさつに訪れ、二酸化炭素の排出削減の面から「上関原発計画の必要性はさらに高まる」と話した。海水を直接に温める原発は地球温暖化対策にはならない。「同時多発パフォーマンス」の繋がりを強め、日本のみならず世界から原発をなくしていきたい。
               (AWC山口実行委員会会員)


 

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