共産主義者同盟(統一委員会)






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     5・1 各地

   全国で闘うメーデー集会開かれる


 
 
■東京
 第九一回日比谷メーデー
 式典と駅頭情宣闘い抜く


 五月一日午前一〇時、第九一回日比谷メーデー式典が全水道会館(東京・水道橋)に代表約五〇人が参加して開催され、ネット配信された。さらに、同一〇時三〇分より約一時間にわたり、水道橋駅頭でスタンディング情宣を約一〇〇人の組合員で取り組み、メーデーの成功をかちとった。
 日比谷メーデー実行委員会主催のメーデー式典は、定員一六三人の会議室に代表参加五〇人と限定して取り組まれた。
 司会の寺嶋・実行委員会事務局長が、「メーデー開催一〇〇年になるが、代表参加の式典となりました」と挨拶した。
 初めに開会宣言を、平賀・中小労組懇談会代表がおこなった。「メーデーが、侵略戦争と労働運動弾圧のために、中断一〇年間のつらい時期があった、深い反省から捉え返そう。国際メーデーですから、五月一日に集う意義がある。コロナウィルス蔓延の中で、分断と孤立化、自己責任が求められているが、われわれは、労働者の生活と権利を守り、社会的連帯を失わない。心は全世界労働者と一緒だ」と訴えた。
 次に主催者挨拶を、鎌田・国労東京地本委員長がおこなった。「本年は一九二〇年のメーデー開催から一〇〇年を迎えており、改めて働く者の団結の力で、生活と権利、国際連帯強化、反差別・人権の確立、世界の恒久平和を守るため、より一層奮闘し合うことを訴え、第九一回日比谷メーデー実行委員会を代表してのご挨拶といたします」と結んだ。
 さらに、寄せられた八つのメッセージが紹介された。韓国民主労総のキム・ミョンファン委員長のメッセージを「コロナ19の世界的拡散……終息後の社会を後退ではなく世界的進歩に向かわせるためには、日韓労働者の団結が求められています。……解雇禁止、総雇用保障、社会安全網の拡大という世界的労働者の要求を、日韓労働者が連帯して叫びましょう。……万国の労働者よ、団結せよ!」と読み上げた。
 最後に、久保・全水道東水労書記次長から「第九一回日比谷メーデー・アピール(案)」全文が読み上げられ、参加者一同の拍手で採択された。渡邉・全労協議長が「新型コロナウィルスを口実とした解雇や差別を一切許さないため、団結してがんばろう」と訴え、参加者一同でガンバロウ!!と一回だけ唱和し、式典を成功裏に締めくくった。
 集会を終えた参加者は、会場の外の水道橋駅に向かった。そこで、集会会場に入れなかった多くの組合員と合流した。「コロナを口実にした解雇、派遣切り反対」「ステイホームさせるなら100%賃金を補償しろ」「辺野古の工事こそ不要・不急だ直ちに止めろ」などの思い思いのプラカードなどを掲げて、スタンディング宣伝活動に参加した。チラシを受け取った労働者の中には宣伝カーの声に耳を傾ける人や「今日はメーデーだったんですね」と言いながら受け取る人たちがいた。労働者と共に闘い抜いたメーデーだった。
 (なお、日比谷メーデーの様子は全労協のホームページで確認できます。)


 
■大阪
 第91回中之島メーデー
 集会・市内情宣やりきる


 第九一回中之島メーデーは、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(全日建関生支部)への引き続く弾圧と新型コロナウイルス感染拡大の中で例年とは規模、形態を変えての開催となった。例年どおりのステージ(トラック二台と単管足場で作成)が技術的に組めなくなったため、まず会場を例年の中之島公園から靭公園に変更。さらに新型コロナウイルス感染拡大に伴い、予防対策としてアルコール消毒液、マスクを準備し、参加各労組の動員を中止して参加者間の間隔を取り、代表者と争議アピール当該の参加に限って出発集会を開催し、市内街宣、なんば高島屋前でのスタンディングアピールというプログラムとなった。
 当日は、全港湾大阪支部・全日建関生支部・大阪全労協の宣伝カーに「第九一回中之島メーデー万歳」の横幕をつけて正面舞台とし、靱公園を広く使って出発式をおこなった。メーデーアピール採択・争議組合発言(ケアワーカーズユニオン、L.I.A労働組合、大阪教育合同労組、全港湾大阪支部、全日建連帯関生支部)・行動提起をおこなった。当初の予定を超える組合員が参加。大阪市内を三つのエリアに分けて市街情宣の後、なんば高島屋前に再結集。多くの団体がメーデーの意義、コロナ災禍にあきらめず組合結集しよう、雇用・安全・暮らしを社会的連帯で守ろう! と口々に道行く市民に訴えた。
 これらの様子は、ユーチューブや各団体が持つホームページ、フェイスブック、ツイッター、インスタなどで発信している。「中之島メーデー」で検索してほしい。

 ■京都
 第30回きょうと地域メーデー
 「メーデー宣言」打ち出す 市内をデモ行進


 第三〇回きょうと地域メーデーが、六〇人の結集で行われた。当初、円山野音で集会を開催しデモを行う予定だった。実行委は「自粛要請」を拒否してきたが、円山野音が使用中止となり、デモのみが行われた。
 メーデー開催について実行委内で議論されてきた。感染の可能性と、「自粛警察」に象徴される同調圧力の中で、あえて開催する目的について、実行委は明確に打ち出すことととして開催した。
 実行委のメーデー宣言は次のことを明確に打ち出している。労働組合はコロナ危機に立ち向かう、自らの闘いで「命・生活と雇用・社会の連帯の構築」を主張しよう、ということが基本的な獲得目標。「経済最優先・人命無視、コロナ危機は自己責任で乗り切れ」の安倍政権にコロナ危機の対応を委ねるならば、多くの労働者、民衆が犠牲になる。
 有効なワクチン、治療薬の開発もない中で、「外出しない、他人と接触しない」ということだけが最大の防衛策とされているが「補償なき休業の強制」は、低賃金労働者、非正規労働者、外国人労働者などにとっては、コロナ感染危機よりも「明日の生活」が大切ということになり実現できない。
 コロナ危機を口実にした解雇、賃金切り下げ、休業の際の賃金未払い、あげくは、公務員職場で、公務員は二日に一日の出勤だが、派遣はこれまで通りの連日出勤という相談などが増えている。労働組合として見過ごせるものではない。コロナ危機の渦中にあっても、これらに対する反撃をしていく。
 デモ出発前に、ラジオ塔前で「メーデー宣言」の読み上げ、連帯アピールの確認、一昨年来の大弾圧と闘う連帯関生支部の仲間がアピールをおこなった。デモ時には、バナーで前後左右二メートルの間隔をとった。シュプレヒコールは街宣車マイクと三台のハンドマイクのみとし、デモ参加者は発声しない確認で実施された。
 デモそのものは、円山野音前から市役所前まで整然と行われた。通常は外国人観光客であふれかえっている四条通りも閑散としていた。
 コロナ危機は長期化することが予想される。今後は、私たちの仲間の感染、職場での感染者、あるいは会社の倒産など、さまざまな問題に直面することが予想される。労働者にとって厳しい時代の開始の中で、第三〇回きょうと地域メーデーは闘いの第一歩を踏み出すことができた。


 ■北九州
 ユニオン北九州が宣伝カーで市内情宣


 北九州では毎年、組合員が参加しやすい休日に、ユニオン北九州を中心として独自メーデー行動が開催されています。今年はコロナ状況下で参加者も限られてくる事を考慮し、五月一日に選抜隊を組み、宣伝カーでの市内情宣行動になりました。
 当日朝九時、選抜隊九人が組合内で討議された「仕事させないなら100%の補償を」「医療・介護の労働者にあらゆる支援を」等と書かれた掲示物や、AWC九州・山口の仲間が作成したという「労組はいつだって重要緊急」と書かれたイラストを宣伝カーに張り付ける準備をし、一〇時過ぎから市内情宣が始まりました。メーデーの歴史や、コロナ禍での労働者の現状や闘う必要性を訴え、午後六時まで市内情宣が行われました。
 今回のメーデー行動で特徴的な事は、単なるメーデー情宣というだけでなくユニオン北九州が抱えている争議や拠点職場の闘いと直結した取り組みになったことでした。正社員にしてやると嘘を言いネパール人労働者を働かせていた会社前や、帰国しようにもコロナの影響で帰国できず生活保護を申請したら非情にも却下した市役所前では、抗議の訴えがなされました。また、ファミマへの配送を請け負っている会社の前では、二か月の間に一八波に渡る抗議行動の末、勝利的に解決に向かっていることの報告や、最賃張り付けで労働者を働かせ本体だけが肥え太るコンビニ業界に対する批判、そして何かあったら労働組合に入って共に闘おうとの呼びかけも行われました。ユニオン北九州の拠点職場であるトラック職場の前では、物流業界の問題点を鋭く指摘し、物流が止まれば社会が成り立たない社会の中で、今こそ労使の垣根を越えて物流業界で働く労働者の雇用と生活を守っていこうとのアピールがありました。
 今年のメーデー行動は新しい試みでしたが、職場の闘いに根差したものになりました。




 

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