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   2・11 山口

  
「思想と信教の自由を守る県民集会」

  集会後にはデモ行進

 
 二月一一日、山口県教育会館大ホールにて、第五五回思想と信教の自由を守る山口県民集会が開催された。
 今回は「思想と信教の自由を守れ 今こそこの声を大きく広げよう」を主題に行われた。新型コロナの感染拡大が続く状況下で、この集会の意義、集会のこれからについて、集会の原点に立ち返って検討することが、今回の目的である。外部講師は招かず、集会実行委メンバーによる活動報告を中心に構成された。
 開会挨拶では、実行委員長が、神話に基づく紀元節、「建国記念の日」制定に対して、科学に根差した正しい歴史認識を持つことが大切だと訴えた。
 続いて事務局より基調報告を行った。一九六六年の「建国記念の日」制定に抗議して始まった本集会のこれまでの経緯と、思想と信教の自由をめぐる大きな事件となった一九七七年の殉職自衛官護国神社合祀事件と、続く裁判闘争を紹介した。日本学術会議任命拒否事件等、政府に対してモノを言わせぬ国家体制づくりが進められる中で、思想と信教の自由を守り、それを権利として行使していくことが大切であり、本集会の意義もここにあるとまとめられた。
 基調報告に続いて、活動報告が二つ行われた。一つ目は、退職教職員が、戦後の山口県における教職員の闘いについて報告した。闘いの一つとして、日本の再軍備が進められた一九五三年、岩国の小学校での教員の取り組みを「偏向」として政府が攻撃した「日記帳事件」が紹介された。
 二つ目は、山口市革新懇の女性が、「ジェンダー問題を考える」というテーマで報告を行った。昨年の活動として、杉田水脈衆議院議員による「女性はいくらでもうそをつけますから」という発言に対し、保革の垣根を超えて県内一〇の女性団体が連名で抗議文を送ったことの報告があった。また、最近の情勢として、宇部市が山口県内初の「パートナーシップ宣誓制度」を導入しようとしてるが、パブリックコメントにおいて多くの反対意見が寄せられ、逆境にあるということが報告された。
 これら二点の報告に加えて、元県職員より、山口県が貴賓車として二〇九〇万円のセンチュリーを購入したこと対する住民監査請求が却下されたため、提訴に踏み切ったことが報告された。
 会場との意見交換では、やまぐち障害者解放センターの障害者から、災害時の避難所での介護体制の確立、避難場所の設定のことで山口市に申し入れを行ったことが報告された。
 集会最後に、県内各地での闘いに学び、「人権が脅かされている人々に寄り添い団結して平和を実現するために共に闘いましょう」という集会宣言が採択された。
 集会後はデモ行進を行った。太鼓、タンバリン、パーカッションに加えて、ベルリラという手持ちの鉄琴が登場。商店街では子どもたちがデモ隊の周りに集まり、一緒に歩く光景が見られた。
 本集会の参加者は八〇名程度、デモ行進には二五名程度が参加した。平和教育、女性解放、障害者解放、地方行政の在り方等、山口県における現在の課題に対する具体的な取り組みが紹介され、集会参加者に共有された。「原点に立ち返り、これからの闘いについて考える」というテーマに則した集会となった。



 


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