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■12・6 千葉
  
耕作権裁判闘争
 市東さんが意見陳述



千葉地裁に向けデモ

 一二月六日、千葉地裁民事第二部で、市東さんの農地の耕作権裁判が開かれた。これに先立ち七〇名の結集で集会、デモが闘われた。
 午前九時過ぎ、千葉市中央公園で反対同盟事務局の太郎良さん司会のもと集会が開かれた。
 はじめに反対同盟事務局の萩原富夫さんが発言に立った。萩原さんの発言は以下のようなものだった。約一年ぶりに耕作権裁判が再開されることになった。この裁判はすでに一五年も続いている。市東孝雄さんは、空港会社から「不法耕作の男」という汚名を着せられて一五年も経ったということだ。本日は、空港会社の市東さんに対する不当な訴訟の却下を裁判所に強く訴えていきたい。
 つづいて、動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会がそれぞれ連帯のアピールを行った。
 反対同盟事務局の伊藤信晴さんは発言の中で、この一年、強制執行実力阻止態勢を堅持し、市東さんの農地取り上げを阻止してきたことを確認した。その上で、石木ダム反対運動など全国で強制執行と闘い抜く人々との結びつきをより強めていく必要性を訴えた。また、第3滑走路計画などの「空港機能強化」の名のもとに、成田の軍事空港化=兵站基地化が進んでいると批判した。伊藤さんは、「市東さんの農地を守り抜くと同時に、地域住民と結びつき、三里塚闘争を再度爆発させて、空港廃港をかちとっていこう」と決意表明し発言を結んだ。
 最後に「市東さんの農地を守り抜くぞ!」「裁判闘争に勝って農地を守り抜くぞ!」「強制執行を実力で阻止するぞ!」とシュプレヒコールをあげ、千葉地裁へ向けたデモへと出発した。デモ隊は、沿道の市民に耕作権裁判闘争への注目・支援を訴えていった。
 デモ終了後、行動参加者は耕作権裁判の傍聴闘争のため千葉地裁へと向かった。


耕作権裁判 市東さんが意見陳述

 一〇時三〇分より、千葉地裁で耕作権裁判の弁論が開かれた。われわれは、反対同盟と顧問弁護団とともに傍聴闘争に決起した。
 裁判は陪席裁判官交代に伴う更新意見陳述が行われた。
 はじめに、市東孝雄さんが意見陳述に立った。
 市東さんの陳述趣旨は次のようなものであった。「私は一九九九年一月から南台用地の耕作権を引き継ぎ、営農を行ってきました。しかし、二〇〇六年一〇月に本件裁判が起こされ『不当耕作者』と呼ばれています。以来、一五年にわたって裁判を闘ってきました」、「空港会社の言い分は絶対に認められません。そもそも最初の段階から、政府の空港政策が根本的に間違っていたことは明々白々です」「父東市は、成田空港に反対し黙々と農業を続けてきました。私はそんな父東市の生き方を尊敬しています」、「そして私は政府の言い分しか認めない裁判所を許すことはできません。反対同盟の仲間、顧問弁護団、そして支援者と団結してこの裁判に勝利していきます。最後まで空港会社と闘う決意です」。
 さらに市東さんは、「私は不当耕作者ではありません。南台の畑は戦前から耕作しています。正当な耕作権を持っています」。「私は『顔の見える関係』として、完全無農薬・有機農法の産直を行っています。私は自分の農業に自信と誇りをもっています」。「空港会社が関係書類を全部出されることを要望します!」と、市東さんは文書を出さない空港会社を徹底的に弾劾し、自らの決意を堂々と述べていった。傍聴席からは「異議なし!」「ヨシ!」の掛け声が飛んだ。
 続いて、顧問弁護団七人が意見陳述を行った。弁護団は、空港会社による提訴がいかにデタラメなものなのかを明らかにしていった。耕作者であった東市さんに隠したまま、底地を買収した手法も許すことはできないが、さらに、当該用地の所番地を間違え、市東さんと無関係な土地を示したり、証拠書類の捏造などが行われている事実を暴露した。そもそも空会社は裁判所による文書提出命令に従わず、いまだに関係書類を隠蔽しているのだ。この事実ひとつをとってみても、空港会社側に一分の理もないことは明らかだ。
 反対同盟側の意見陳述が終了し、裁判所は告訴人である空港会社に意見の有無を問うた。これに対し空港会社は「特にありません」という信じられない「回答」を行っている。そもそも市東さんを「不当耕作者」呼ばわりして告訴したのは空港会社だ。故に、空港会社が、この裁判を継続するならば、市東さんの「不当耕作」の「証拠」を提出し、市東さんの陳述に対応する責務がある。その責務を放棄することは裁判そのものを行う気がないということの 現われではないか。
 傍聴席からは、「ふざけるな!」の怒号が飛ぶ。市東さんも「どっちが告訴しているんだ!」と追及の声を挙げた。
 裁判終了後の報告集会においても、空港会社の論理的破綻は明らかであることが確認された。追い詰められているのは空港会社であり、千葉地裁だ。反対同盟とともに裁判闘争に勝利していこう!

 


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