|
■2・11 山口 第56回思想と信教の自由を守る山口県民集会 「中止」となるも、スタンディングに各地から参加 二月一一日に行われる標記の集会は、当初、例年通り山口県教育会館で集会を開催し、商店街をデモ行進する予定だった。しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大のため屋内での集会とデモは中止とし、山口市民会館前でのスタンディングとなった。スタンディングには山口県内各地から五〇名が参加した。 まず、主催者を代表して実行委員長が「戦前、日本は帝国主義国家として東南アジアへと侵略し植民地支配を行った。その中で、資源を奪い多くのアジアの民衆を虐殺した。それを支えたのが、『教育勅語』であり、『紀元節』だ。その反省に立って、二度と侵略戦争をしないために日本国憲法はできた。しかし、自公政権は今また『憲法改正』して自衛隊を『国防軍』とすることで侵略戦争を行おうとしている。今日『紀元節』復活反対運動を取り組む意義がここにある。つまり、私たちの歴史認識を厳しく問い直し、平和憲法を自らのものとして捉え直し、私たちが目指す平和国家像を明らかにすることだ」と、挨拶した。 次いで、「集会宣言」が読み上げられた。参加者一同、大きな拍手でこの集会宣言を採択した。 続いて参加者によるリレートークを行った。 日本キリスト教団の方から「紀元節」復活反対の集会とデモが起源となり、多くのキリスト者の立ち上がりの中でこの2・11集会が始まったことが報告された。そして『信徒の友』を引用し「教会には、この先達の歴史に連なり信教の自由を守る日本国憲法擁護のつとめがあると改めて自覚する」と、訴えられた。 弁護士は、「この集会が始まった時、私は小学校二年生だったが、現在六〇歳を過ぎた。今、小学校二年生の子ども達が六〇歳を過ぎるまで、この平和憲法を守りたい」と、発言した。 やまぐち障害者解放センターの方は「障害者にとって優生思想の復活が大きな問題だ。これは、天皇制と深く結びついており、天皇制をなくさない限り優生思想は無くならない。現在、出生前治療により、障害者が存在していてはならないという風潮が強まっている。あらゆる場所に障害者が存在することが大切だ。皆さんと一緒に平和活動を続けていく。共に闘おう」と、訴えた。 県議からは、自民党の岸田総裁が「憲法改正」集会を二月から全国各地で行うよう指示を出して、「憲法改正」の垣根を低くしようとしている、またコロナ対策を口実に憲法に緊急事態条項を盛り込もうとしていると、厳しい批判がなされた。その上で、「一人ひとりの声は小さくてもあきらめずに声を上げていこう」と話した。 戦争体験者からは、「小学校四年生の時、敗戦間際にも関わらず、飛行場作りに駆り出された。あれは学徒動員ならぬ、学童動員だ」と戦争中の児童強制労働の実態を暴露し、戦争が人権を奪うと告発がなされた。 最後に、参加者全員が、「思想と信教の自由を守ろう!」「下関市立大学は学問の自由を守ってください!」というボードを掲げて、通行人にアピールし、全行動を終えた。 |
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.