共産主義者同盟(統一委員会)






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  ■5・22 三里塚耕作権裁判
 
更新意見で空港会社を徹底批判
 
不当逮捕された仲間たちに激励行動



千葉地裁へむけてデモ行進

 五月二二日朝、耕作権裁判闘争に先立ち、千葉地裁包囲デモが取り組まれた。
 午前九時過ぎから千葉市中央公園において集会が開かれた。司会の反対同盟・太郎良陽一さんは、二月の強制執行阻止闘争での「公務執行妨害」「窃盗」容疑によって、五月一一日に六名の仲間がでっち上げ逮捕されたことを徹底弾劾した。また、市東孝雄さんの南台の農地を守り抜くために本日の裁判闘争を闘うことを呼びかけた。
 反対同盟・萩原富夫さんは、サミット事前弾圧としての六名のでっち上げ逮捕を弾劾した。とりわけ、援農に来てくれていた仲間が逮捕されたことについて千葉地裁の勾留延長を弾劾し、早期釈放を求める声を上げていこうと呼びかけた。
 つづいて、動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会がそれぞれ連帯アピールを行った。沖縄から駆け付けた「市東さんの農地を守る沖縄の会」の金治明さんは、前日に沖縄・北谷町において、二〇〇〇名以上の結集で開かれた「島々を戦場にするな! 沖縄を平和発信の場に! 5・21平和集会」の報告を行った。金治明さんは、中国や朝鮮民主主義人民共和国の「軍事的脅威」を排外主義的に煽ることで、琉球弧の島々へのミサイル基地配備を次々に強行する岸田政権を弾劾した。そして、「三里塚軍事空港反対の闘いと私たち沖縄の闘いは一つです。力を合わせて共に闘おう」と発言を締めくくった。金治明さんは、裁判闘争後に5・11被弾圧者の勾留されている各警察署に対する激励行動にも参加した。
 最後に「市東さんの農地を守り抜くぞ!」「南台の畑を守り抜くぞ!」「空港機能強化策粉砕!」とシュプレヒコールをあげた後、千葉地裁へむけたデモを取り組んだ。沿道の市民に対し、耕作権裁判闘争への注目と支援、5・11でっち上げ不当弾圧弾劾を訴えていった。

耕作権裁判闘争

 五月二二日、千葉地方裁判所で開かれた三里塚耕作権裁判の傍聴闘争を闘った。同月一一日に不当逮捕された六人の仲間に対する激励行動も合わせて取り組まれた。拘束されている千葉中央、千葉北、木更津、成田の各警察署を回り、税金泥棒の警官どもの不当な妨害をぶち跳ね返して貫徹した。
 さて、市東さんの南台の農地を奪うために空港会社(原告)が市東さん(被告)を訴えている耕作権裁判は、裁判長が代わったので市東さん側の更新意見を三里塚弁護団が陳述した。冒頭、今年二月一五日の市東さんの農地に対する強制執行と、それに抗する実力闘争を行ったことを理由とする不当逮捕を弾劾した上で、更新意見が展開された。
 弁護団はまず、空港会社の農地強奪方針とその根拠である中期経営方針を批判した。コロナの影響で交通量は激減し、空港需要はいまだに完全な回復を見ていない。今後も以前の水準に回復するには程遠い。従って、右肩上がりの成長を前提にした空港会社の中期経営計画は夢想に過ぎない。また、成田空港はコロナ直前も余裕が十分にあった。にもかかわらず空港機能を拡張――B滑走路の延伸、C滑走路(第3滑走路)の新設、夜間飛行制限の撤廃、年間発着回数の三〇万回から五〇万回への増加――しようとして、そのために農地を奪おうとしている。ところが空港会社は三期連続の赤字決算だ。普通なら破綻している会社が経営拡大するなどありえないので、直ちに中長期方針を撤回せよ。
 次に、市東さんの土地がどこなのかについての空港会社の認識が裁判途中で変更になった点と、土地を確定する根拠とする二つの文書が会社によって偽造された点を批判した。また、会社と地主が用地について交渉した過程の記録について、ないはずがないのに会社は「ない」の一点張りで、東京高裁の二度の提出命令も会社が拒否していることを厳しく指摘した。空港会社は形は民間だが、政府が税金を湯水のように注ぎ込んでその存在を支え、国土交通省官僚の天下り先になっている、事実上の国家機関だ。それが他の司法の命令を踏みにじって司法の判断を仰ぐと言っているのだ。岸田の言う「普遍的価値」であるらしい法の支配の残骸だ。岸田の基準に従えば、二月の農地強奪と不当逮捕、五月の不当逮捕も含めて「力による一方的な現状変更」、「権威主義国家」そのものではないか! 帝国主義者の美辞麗句の裏に隠れたおぞましい非民主主義的本性を、三里塚闘争が暴いているのだ。
 今後の裁判日程は、七月二四日、九月二五日。政府・会社の嘘と隠蔽、偽造に基づく市東さんの農地強奪は許していいわけがない。粉砕あるのみだ。勝利するまでともに闘おう。

 


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