|
■8・6 広島 被爆78年、日韓連続共同行動の力で青空式典成功 被爆二世・三世が結集し、「広島ビジョン」徹底弾劾 被爆七八年の八月六日広島は、晴天だ。朝八時一五分の黙祷を終え、「戦争とヒバクを許さない写真展」の準備をする。 九時過ぎ、全国被爆二世団体連絡協議会の代表の方が来られ、被爆二世集団訴訟のことなどを平和公園に集う人々に訴えた。世界中から、多くの人々が集まってきており、熱心に聞いてくださった。写真展も途切れることなく人垣ができている。 一〇時三〇分、被爆三世の司会で、8・6広島青空式典を開始した。 司会が、「原爆投下から七八年を迎えた現在、被爆者の数は一一万三六四九人で、平均年齢は八五・〇一歳と言われている。私たちは、全ての被爆者・被爆二世(三世)の援護を勝ち取るために闘っている。本年は、G7広島サミットが行われた。この場で日本政府は、広島ビジョンをぶち上げて、核抑止力を前提とする宣言を作った。私たちは、核兵器抑止力そのものを絶対に許さない。核兵器の廃絶を求めて闘う」と挨拶した。 続いて、原爆や戦争で亡くなった方々へ一分間の黙祷を捧げた。 次に、被爆二世の会より基調を提起した(以下要約)。 ここは公園ではなく、広島一の繁華街であったこと、多くの民衆が米帝の投下した原爆によって虐殺されたことをまず確認した。黒い雨の被爆者が被爆者援護法の三号被爆者としてやっと認められるようになったが、まだ被爆者と認められない方がいる。広島・長崎で被爆したのは日本人だけではなく、多くの朝鮮人が強制連行されるなど日本に来ることを余儀なくされ、その中で約七万人から一〇万人が被爆したといわれている。放射線の遺伝的影響の問題は、被爆二世・三世・四世と続いており、援護無き差別と健康不安だけが続いている。私たちは、日本帝国主義のアジア侵略も、アメリカ帝国主義の原爆投下というジェノサイド(大量虐殺)も絶対に許さない。日米両帝国主義の戦争責任を追及し、世界中の民衆と共に、核と人類は共存できない、戦争も核の無い世界を作り出していく。 また、岸田首相は昨年より原発回帰の政策をとり続けている。福島第一原発の溜まり続けている放射能汚染水を海洋に投棄しようとしているが、これは犯罪だ。今、中国電力と関西電力が一緒になって、上関に使用済み核燃料の中間貯蔵施設まで作ろうとしている。これは、民意ではない。今まで上関原発を推し進めてきたやり方と同じだ。私たちは上関町民とともに、上関の自然を活かした町作りを進めていく。新規建設としてある上関原発建設計画を許さない。 続いて司会が、全国被爆二世団体連絡協議会とオーストラリアから届いた連帯のメッセージを紹介した。 次にAWC日本連が、韓国でこの青空式典に連帯する形で街頭行動が行われたことを報告した。青空式典は二〇一三年から韓国の人たちと共同で取り組んでいる。今年は八月四日に、ソウルの日本大使館前で今日の行動と連動する抗議行動が行われた。その時に発表された抗議文を読み上げた。 いよいよ団体・個人による発言だ。まず、四名の被爆二世の方々が、核抑止力などないこと、ハワイのパールハーバー国立記念公園と広島の平和公園が姉妹公園提携をしたことに対する批判や岸田政権に対する批判などを、「原爆許すまじ」の歌などと共に、話された。 続いて、福山の仲間、福岡AWC、関西の介護労働組合、連帯労組・やまぐち、やまぐち障害者解放センター、憲法を活かす市民の会・やまぐち、AWC山口、飛び入りの方が、国内の様々な問題を提起した。 最後に、皆でシュプレヒコールを上げて青空式典を終えた。 アジアの人々と連帯し、平和を築くための力強い集会となった。 (被爆二世の会会員) |
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.