共産主義者同盟(統一委員会)






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  ■9・22 狭山東京集会
 
正念場の第三次再審請求
 10・31日比谷野音に結集しよう






 九月二二日、東京・台東区民会館において「狭山事件の再審を求める東京集会」が、狭山東京実行委員会の主催で開催された。
 あいにくの雨にもかかわらず、多くの部落大衆、労働者、市民が続々と結集してくる。午後六時半、司会のあいさつで集会が開始された。
 主催者あいさつに狭山東京実行委員会事務局長の桐田達也さんが立ち、「袴田事件の再審が三月一三日に決定し、再審初公判が一〇月二七日に開始されます。石川一雄さんの無罪は科学的に明らかにされています。なんとしても事実調べ、鑑定人尋問を実現し、再審決定をかちとろう」と訴えた。
 つづいて基調提案を、狭山東京実行委員会事務局次長の近藤登志一さんが行った。基調では、第三次再審闘争の現状として、昨年八月二九日、弁護団が事実取調請求書を裁判所に提出。これまで提出された新証拠は二六一点にのぼり、新証拠の鑑定を作成した科学者、専門家の鑑定人一一人の尋問を求めている。さらに、被害者が使っていた万年筆のインクと石川さん宅の鴨居から発見された万年筆のインク成分の違いについて、裁判所による鑑定の実施を請求している。この請求に対して、検察官はすべて必要ないと主張している。
 八月一〇日の第五六回三者協議では、弁護団が検察官意見書に対する反論と事実調べの必要性を明らかにした意見書提出を伝えた。検察官は、再反論を検討と主張。年内で退官が予定されている大野裁判長が判断を出すタイムリミットが迫っている。一一月初旬予定の第五七回三者協議に向け、検察の不誠実な対応を許さず、大野裁判長に鑑定と鑑定人尋問実現の見通しを立てさせなければならない。
 その闘い、裁判所を動かす世論を地域・職場から作り出す行動として、緊急署名、SNSでの訴え、高裁前アピール行動、駅頭街頭情宣、地域での集会や現地調査などあらゆる取り組みを展開していく。そして、「10・31狭山事件の再審を求める市民集会」結集の方針が提起され、会場の参加者の拍手で基調が確認された。
 つづいて、「第三次再審と鑑定人尋問請求」と題して、河村健夫弁護士の講演が行われた。河村弁護士は、当時の捜査状況について、次のように批判した。警察は、吉展ちゃん事件の失態などで、世論から非難を浴びていた。狭山事件に関しては「なにがなんでも犯人を捕まえる」として、部落差別に基づく見込み捜査を開始。その見込み捜査から、石川一雄さんを別件逮捕した。手錠をかけたままでの取り調べ、弁護士接見の制限、保釈の瞬間に再逮捕、再逮捕後の留置は「川越分室」に移動。石川さんを留置するためだけに設置された「川越分室」で、顔見知りの「関巡査」を投入。一方で、「自白」しなければ「かわりに兄の六造さんを逮捕するぞ」と脅した。「アメとムチ」の取り調べで「自白」に導いていく人権無視の違法捜査のオンパレードだ。これがデッチ上げの実態だ。
 再審開始には、事実調べの実施が必要であることを強調し、事実調べ鑑定人尋問の実施を裁判所に行わせる世論形成の重要性を語った。
 石川一雄さん、早智子さんのビデオ・メッセージがプロジェクターに映し出された。石川さんの「第三次再審請求は正念場を迎えています。再審をかちとるため、共にがんばりましょう」という力強いメッセージに会場の参加者は拍手で応えた。
 諸団体のアピールがおこなわれ、「万年筆インク鑑定と鑑定人尋問を実施させ、再審開始決定を勝ち取るための決議」と題した集会決議案が読み上げられ、拍手で確認された。
 最後に参加者全員による団結ガンバローで、集会は締めくくられた。 

 


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