共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

   
  ■10・8 三里塚
 市東さんの農地を守ろう!空港機能強化粉砕!

 
全国総決起集会に520名が結集





 一〇月八日、成田市赤坂公園において、三里塚芝山連合空港反対同盟主催で「市東さんの農地を守ろう! 空港機能強化粉砕! 改憲阻止・岸田政権打倒! 10・8三里塚全国総決起集会」が取り組まれた。全国から五二〇名が結集し、成田市街地をデモ行進した。


前段独自集会

 全体集会に先立ち、午前一一時から共産同(統一委)・二期阻止全国共闘の前段集会が開かれた。
 全体でのシュプレヒコールの後、日本反帝戦線の同志が基調を提起した。
 その趣旨は以下。第一に空港会社、裁判所、千葉県警が一体となり強行した二月強制執行を弾劾した。この攻撃に対し、実力阻止闘争が闘われ、勝利したことを確認した。さらに、二月強制執行に続いて、市東さんの南台の農地強奪を企てていることを徹底弾劾した。一七年にわたって争われている耕作権裁判が決戦局面を迎えており、裁判闘争勝利のため、法廷内外を貫いた闘いが決定的に重要であり、千葉地裁包囲デモや傍聴闘争への参加を呼びかけた。
 第二に、飛行制限時間短縮、B滑走路北延伸、第3滑走路建設着工など空港機能強化に対する現地攻防への決起が提起された。また、周辺住民による深夜早朝便の飛行禁止、騒音被害への損害賠償を求める裁判闘争への支援・連帯が呼びかけられた。
 第三に、岸田政権の戦争と改憲攻撃との対決を訴えた。「台湾有事」を煽動し、中国、朝鮮民主主義人民共和国の軍事的包囲のために、琉球弧や「本土」に続々とミサイル配備を進める岸田政権の大軍拡攻撃に、全国各地で反対闘争への決起を訴えた。今秋期の闘争方針として、10・21新宿アクション、11・23沖縄での「県民大集会」と、これに連帯する「本土」での行動への参加を呼びかけた。
 第四に、政府―東電による福島第一原発汚染水の海洋放出強行を弾劾し、中止させる闘いに立ち上がることを呼びかけた。
 第五に、韓国労働者大会や11・18―19岩国国際行動など反帝国際共同闘争に取り組んでいくことを提起した。
 三里塚現闘団からは、空港会社に奪われた市東さんの土地が、鉄板フェンスに覆われたまま放置状態であることを報告した。二月の強制執行が、市東さんの営農を叩き潰すことを目的にして強行されたことは明らかだとして徹底弾劾した。市東さんは執行強行の翌日から営農活動を再開し、「農地は命」を体現し奮闘していることを明らかにした。
 そして、南台の農地強奪阻止のために、耕作権裁判傍聴闘争への決起を呼びかけた。また、地域住民の生活を無視した空港機能強化に反対する闘いとして、反対同盟と共に一斉行動に取り組んでいることを報告した。最後に、沖縄、福島、全国の住民運動や、全世界の闘う労働者階級人民と結合し、「国際主義と実力闘争」の実践として現地で闘い続けていくことを決意表明して発言を結んだ。
 首都圏労共闘からは、強制執行阻止決戦を最先頭で闘った同志が、報復弾圧として、五月にでっち上げ不当逮捕されたことを弾劾した。完黙―非転向闘争を貫徹し奪還したことを勝利的に報告した。市東さんの南台の農地を守り抜き、空港機能強化と対決し、反対同盟と連帯して闘いぬくと表明した。
 さらに、岸田政権の戦争と大軍拡と対決し、反戦反基地闘争や、汚染水海洋放出の中止、老朽原発再稼働阻止など今秋期の闘いに全力で取り組んでいくことを決意表明した。
 行動隊の同志は、二月強制執行阻止決戦の実力闘争の地平を引き継いで、南台の農地を守りぬくために闘うことを決意表明した。決戦局面を迎えた耕作権裁判闘争への結集を呼びかけた。そして、日米帝国主義による、「台湾有事」や、中国の「軍事的脅威」論をもっての排外主義的煽動の虚構性を徹底批判し、プロレタリア国際主義にもとづいて侵略反革命戦争阻止の闘いに立ち上がっていくことを訴えた。
 最後に全体のシュプレヒコールをもって前段集会を終了し、反対同盟主催の集会に合流した。


全国総決起集会

 正午から、反対同盟主催の総決起集会が開かれた。はじめに反対同盟事務局の伊藤信晴さんが主催者挨拶を行った。伊藤さんは以下の趣旨で発言した。
 市東さんの南台の畑をめぐる耕作権裁判は、一一月から証人尋問が開始される重要な局面を迎えている。傍聴闘争、地裁包囲デモに結集して闘おう。空港機能強化策として、一〇月から第3滑走路の準備作業が始まる。地域・環境を破壊し、騒音をまき散らす巨大空港建設は軍事空港化をすすめるものであり、地域住民と結びついてこれと対決していく。今こそ「空港絶対反対」の旗を高々と掲げて闘いぬく。皆さんの協力をお願いしたい。
 つづいて反対同盟事務局の萩原富夫さんが基調報告を提起した。
 その趣旨は第一に、戦争に向かう岸田政権打倒を呼びかけるものだった。昨年末に岸田政権が打ち出した「国家安全保障戦略」の具体化として、成田空港が平時から軍事空港としての利用がもくろまれており、三里塚闘争の位置は重要になってきている。第二に、二月強制執行を弾劾するとともに、市東さんを先頭に反対同盟が四か月にわたる激闘を闘いぬいたこと、とりわけ市東さんを追い出し反対運動を潰そうという敵の狙いを完全に打ち砕いたことを勝利として確認した。第三に、戦争のための空港機能強化と対決し、南台農地の強制執行を絶対に阻止する決意を明らかにした。
 その後、動労千葉、関西新空港反対住民からの連帯あいさつがそれぞれ行われた。また、関西生コン支部からは連帯のメッセージが寄せられたことが報告された。
 つづいて、市東孝雄さんが発言に立った。市東さんは、主に営農再建の現状について報告した。福島、沖縄、三里塚を一つのものとして闘っていくこと、「闘魂ますますさかんなり」の心で闘っていくという不退転の決意を明らかにした。
 その後には反対同盟顧問弁護団、「市東さんの農地取り上げに反対する会」などが、それぞれ闘いの報告と今後の決意を表明した。
 反対同盟歌などを歌った後には、福島・沖縄からの訴え、沖縄からの訴えが行われた。「市東さんの農地を守る沖縄の会」の川野さんは、一〇月五日、政府が玉城知事の大浦湾設計変更不承認に対抗して「代執行」の申し立てを福岡高裁那覇支部に提訴した暴挙を弾劾した。前日の七日には辺野古現地で県民大行動が再開されたことを報告した。琉球弧で進む軍事要塞化に抗し、「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」が発足し、11・23県民大集会を呼びかけていることを明らかにした。
 芝山町住民からは、深夜早朝便規制緩和による騒音被害拡大に対して、夜間飛行差し止めなどを求め提訴したことが報告され、支援・連帯が呼びかけられた。
 共闘団体の発言の中で、日本反帝戦線の同志は、第一に、二月の夜襲によって強行された市東さんの農地強制執行を徹底弾劾した。同時に実力阻止闘争によって、市東さんの叩き出しを狙った空港会社の意図を粉砕し、この決戦に勝利したことを確認した。第二に、空港機能拡張阻止を、反対同盟、地域住民と結合しながら推し進めていくことを明らかにした。第三に、日帝―岸田政権打倒に向け、今秋期、自国帝国主義打倒を鮮明にした反戦・反帝闘争を推し進めていく決意を表明した。第四に、日帝の核武装と一体となった原発再稼働強行、汚染水海洋放出強行と対決していくことを表明した。
 最後に反対同盟事務局・太郎良陽一さんの先導による「団結ガンバロー」で気勢を上げて集会は終了した。その後、成田駅前近くの公園までのデモに出発し、市民に注目と支援を訴えた。

 


Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.