共産主義者同盟（統一委員会）

　
　　■10・21　大阪
　　めざそう！　アジアの平和
　　２０２３　関西の集い
　　

　岸田政権による軍拡路線の下で、アメリカ帝国主義と共同した軍事演習・行動が大規模に展開されている。自衛隊は一〇月一四日から三一日にかけて、日米軍あわせて六四〇〇人余で離島防衛を想定した日米共同演習を行い、石垣島には初の米軍展開が行われた。
　全国各地で反戦行動が闘われている。このような情勢の中、大阪では一〇月二一日、「とめよう！　戦争への道、めざそう！　アジアの平和、二〇二三秋　関西の集い」が開催された。八〇〇名のエルシアターはほぼ満席。
　イスラエルによるガザ攻撃に抗議し、地上侵攻させてはならないという発言（米田彰男・大阪平和センター理事長）から集会は始まった。
　講師は、ジャーナリストの布施祐仁さん、平和活動家の山城博治さん。
　冒頭、布施祐仁さんはキッパリと岸田軍拡の本質は日本の安全のためではない、と述べた。アメリカの安全保障戦略にあり、自衛隊は日本の防衛ではなくアメリカの覇権戦争のインサイド部隊となる。戦争をさせない外交努力がＡＳＥＡＮなどで模索されているにもかかわらず、平和憲法を持つ日本は外交を放棄し戦争準備に活路を見出そうとしている、と岸田政権を厳しく批判した。
　次に山城博治さんが平和活動家として登壇し、熱く訴えた。
　一つは、九月四日の最高裁による沖縄「県」の辺野古新基地設計変更不承認に対する政府の是正指示違法裁判の却下だ。絶対に許されない。何が三権分立だ。三権一体でのデニー知事攻撃だ。今日一〇月二一日、摩文仁公園で知事を支える集会をおこなっている。沖縄県民が支えきらねば。安保二文書は出たが、沖縄県が管轄する港や道路は戦争のために使わせないとデニー知事は言った。一〇月一四日から日米のレゾリュート・ドラゴン23がおこなわれ、軍事利用が始まる。事務方は国の言うまま。財政を握られているため立場が弱い。だから運動が頑張らねば。沖縄は独自でも、琉球と中国の平和外交を踏まえてやっていきたい。それを踏みにじり、政府は辺野古の代執行のための裁判に取りかかろうとしている。そんな蛮行を絶対に許さない。全国から声をあげて欲しい。
　二つは、再びの戦争だ。日本帝国の時代、沖縄は辛惨な目に会わされた。いま復帰から五〇年、基地も地位協定もなくならず、再びの戦争だ。沖縄一二万人の鹿児島避難？　与那国・石垣には出ていくなら補助金を出す？　怖いなら出ていけ、金は出してやるだと。なぜ沖縄は戦場にならんとアカンのか！　ウクライナをみれば戦場になればどうなるかハッキリしている。アメリカの覇権、米中緊張のためにか！　人間の顔をした悪魔、血に飢えたオオカミのバイデンは、イスラエル・ウクライナに一五兆円の軍事物資援助をやるという。それをノウノウと受けてきた安倍・菅・岸田！　復帰運動の中で自分も〝祖国〟と叫んできた。こんなはずではなかった。この国は祖国たりうるのか！　今ふたたび戦場となり、一五〇万の沖縄の人間は逃げようもない、またマグロのエサになるのか！　こんな怒りが煮えたぎっている。
　三つは、新しい運動だ。今年七月、「沖縄を再び戦場（いくさば）にさせない県民の会」を立ち上げた。オール沖縄に、辺野古だけじゃないぞ。自衛隊、有事、危ないぞ、と。辺野古でのスキに自衛隊が入ってきた。与那国や石垣は、沿岸警備隊ならと思ったのに、ミサイルが入ってきた。戦争の道具のなかった沖縄の島々に、弾薬庫だ！　迎撃ミサイルだ！
　私はガンに侵され骨と皮になった翁長元知事が、慰霊に来た安倍元首相を睨みつけたあの眼光を絶対に忘れない。それを思い出してデニー知事を支えて頑張る。
　一一月二三日には「沖縄を再び戦場にさせない県民大会」をやる。辺野古を支える人々も参加する。辺野古も沖縄の島々も課題は一緒だ。これには若い人たちが中心になっている。スローガンは「争うより愛を」。これを聞いた時、イスから転げ落ちた（笑）。いろんな発想が入り、新しい若い世代の運動となる。いろんな意味で。これからの運動の成功がかかる集会だ。東京や大阪でも、全国で同時行動をやる。皆さん、ぜひ来てください。
　集会後は土佐堀通りから扇町公園へとデモ。翌日には、関電抗議行動があり、またガザへの無差別虐殺攻撃への抗議行動もあり、そんな中、大阪では沖縄連帯運動を担ってきた様々な団体が、この「沖縄を再び戦場にさせない県民大会」同時集会inおおさかの成功のため、一堂に集まって実行委員会を結成し、より広く大きな波を作り出すために活動している。
（大阪の読者からの投稿）