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  ■10・22 山口
  

  いのちの海を守れ! 上関町に原発も中間貯蔵施設もいらない!

   10・22反原発デー県民集会

  

 一〇月二二日、上関町総合文化センターで標記の集会が行われ、町内外から約二〇〇人が参加した。
 例年、原子力の日(一〇月二六日)に合わせ集会を行っていたが、新型コロナウイルスの影響のため四年ぶりの開催となった。主催したのは『原発に反対する上関町民の会』『上関原発を建てさせない祝島島民の会』『上関の自然を守る会』で、『上関原発を建てさせない山口県民連絡会』が協賛した。
 主催団体のあいさつでは、三団体とも、西町長の独断による中間貯蔵施設計画調査受け入れを批判し、自然を活かした町づくりの取り組みとその成果を訴え、原発に頼らない町づくりを進めようというものであった。
 特別報告では末田一秀(『はんげんぱつ新聞』編集長)さんが「中間貯蔵施設の問題点」という演題で講演された。
 日本の所有する民生用プルトニウムが四六トンもたまっている。原子力委員会が二〇一八年七月三一日に改定した「我が国におけるプルトニウム利用の基本的な考え方」において、「MOX燃料加工工場及びプルサーマルの稼働状況に応じて、プルサーマルの着実な実施に必要な量だけ再処理が実施されるよう認可を行う」「プルトニウム保有量は、以下の措置の実現に基づき、現在の水準を超えることはない」としている。使用済み核燃料を再利用するためには再処理工場が稼働する必要がある。仮に六ヶ所村の再処理工場がフル稼働したとすると年七~八トンのプルトニウムが生産されるが、プルトニウムを混ぜたMOX燃料を使用するプルサーマル発電が出来るのは四基で、年に消費する量が一・六トンのため、プルトニウムを増やさないという「基本的な考え方」に沿うと、六ヶ所村再処理工場はフル稼働出来ない。再処理工場の稼働期間は四〇年とされており、稼働している間に全ての使用済み核燃料を再処理できるとは限らない、とのことであった。
 講演を聞いて、原発を維持し続けようにも、プルサーマル計画は机上の空論と化していること、老朽原発を運転延長して危ない橋を渡り続けるより他なくなっていることがよく分かった。それは使用済み核燃料が溜まり続け、行き場がなくなっていることにつながる。中国電力・関西電力が上関につくろうと目論んでいる中間貯蔵施設に運ばれる保管容器(キャスク)の耐用年数が六〇年とされているが、本当に六〇年保つのかもあやしい。そんな危ない原子力施設を絶対に作らせてはならない。
 講演の後、連帯挨拶や集会アピール採択があり、最後に地元青年による団結がんばろうで締めくくられた。また『老朽原発うごかすな! 実行委員会』から連帯メッセージが届いていた。
 集会後は町内を路地まで入って「核のごみはいらない! 上関の豊かな海と山を守ろう!」と声を上げながらデモ行進した。

 


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