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 ■3・31 美浜
 

 老朽原発ただちに廃炉!美浜全国集会に400名

 脱原発運動の大高揚を!




 今年一月に発生した能登半島地震は、志賀原発で燃料プールへの給水ポンプが一時停止するなどした。稼働中であれば大惨事に至っていた可能性があった。また、震度四を記録した若狭地方では、関西電力は大飯・高浜原発の稼働を継続し、さらに一月一八日には稼働から四七年を超えている美浜三号機の再稼働をも強行した。
 そして今年三月、運転開始から四九~三八年を経た関西電力の美浜原発三号機、高浜原発一~四号機の運転差し止めを求めた三件の仮処分申し立てに対して、大阪高裁、福井地裁はいずれも差止請求を却下するという不当な決定を出した。司法もまた、原発依存社会への大暴走に加担しているのだ。決して許すことはできない。
 こうした状況の中で三月三一日、「老朽原発ただちに廃炉!美浜全国集会~地震も事故もまったなし~」が福井県美浜町で開催され、関西を中心に全国から四〇〇名を超える参加があった。
 集会は、能登半島地震の被害者への黙祷に続いて、主催者を代表して中嶌哲演さんの「ピンチに陥っているのは原発依存社会への復帰を進めようとしている側だ。六月九日の大阪大集会に向けて運動を進めていこう」という挨拶で始まった。
 続いて弁護士の井戸謙一さんが特別報告を行った。井戸さんは「原発の中にある膨大な長さの配管やケーブルの劣化の管理はできない」と老朽原発の危険性を指摘すると同時に、能登半島地震の教訓として「地震のことはよくわかっていない。活断層がどこにあるのか、どのように連動するのかすらわかっていない」と指摘した。もう一つの教訓として「避難計画は絵に描いた餅。家屋が倒壊すれば屋内退避はできないし、道路や港が壊れて使えなければ遠方への避難も不可能」とも指摘した。
 この間、三つの仮処分を闘ってきた申立人の方たちの報告・決意表明に続いて、各地からの参加者が発言した。「志賀原発を廃炉に!訴訟原告団」の北野さんは、かつて関西電力、北陸電力、中部電力の三社が共同で原発立地を進めていた石川県珠洲市で、住民たちの粘り強い闘いの結果計画を断念させた闘いの報告と、「能登半島にはまだ、志賀原発がある。これを廃炉にしなければならない」という力強い決意表明がなされた。
 最後に「老朽原発の完全廃炉を勝ち取り、人の命と尊厳が大切にされる社会の実現をめざす」とした集会宣言を採択し、美浜町内のデモに出発した。続けて、関西電力原子力事業本部に申し入れを行った。
 この申し入れの際、関電職員は出てこずガードマンに対応させるという態度であった。また、この関電を応援するかのように登場した右翼の街宣車による妨害をはねのけ、抗議行動を貫徹し美浜町役場までのデモを継続した。
 参加者は、六月九日の大阪大集会に向けて脱原発運動の大高揚を勝ち取っていくことを確認して、この日の行動を終えた。

 


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