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■5・23 東京 東京高裁は事実調べ・再審開始を! 狭山市民集会に1500名 五月二三日、日比谷野外音楽堂において、「無実の叫びを六一年! 東京高裁は事実調べ・再審開始を! 狭山事件の再審を求める市民集会」が同実行委員会の主催で開催された。会場には、石川一雄さん、早智子さん夫妻をはじめ、全国各地から結集した部落大衆、労働者、市民一五〇〇人が結集した。 午後一時すぎ、司会のあいさつで集会が開始された。 開会あいさつに、部落解放同盟中央本部委員長西島藤彦さんが立った。西島さんは、石川一雄さんが警察に別件で逮捕されてから「六一年、石川さんは、八五歳の年齢になりました。われわれはなんとしても、石川一雄さんの元気なうちに、再審を勝ち取っていきたい。昨年末に就任した家令新裁判長は、三者協議で弁護団のプレゼンテーションを受け入れ、対応した。相変わらず検察官は『鑑定尋問も、インクの鑑定も必要なし』と、このことを今も繰り返してきている。なんとしても鑑定人尋問を裁判所に認めさせ、議論が進む取り組みを一日も早く進めていきたい」とあいさつした。 国会議員の連帯発言につづいて、石川一雄さん、早智子さん夫妻が壇上に立ち、会場の参加者から万雷の拍手が沸き起こった。 石川一雄さんは、「いよいよ狭山第三次再審請求は最終段階です。弁護士さんは活気があり、期待が持てる弁護士さんです。なんとかみなさんのお力添えで、石川一雄が元気な間に、無罪をかちとっていただきたい。そのことを強く強く求めます」と再審無罪に向けて訴えた。そして、「緊迫の度合深まり 危急存亡 家令でも 緊張溶かず」と歌を詠み上げた。 早智子さんは、「昨日で袴田事件が結審した。九月二六日の判決では国家権力が作った冤罪を明らかにしてほしい。次は狭山です。一雄は目も見えにくいため、遠方に出向くことができない時、『石川さんに会いに行こう!』と多くの方が現地調査に来てくれた。皆さんのご支援が一雄のパワーになります」と語った。 弁護団報告では竹下政行さん(狭山事件再審弁護団事務局長)が発言した。竹下さんは、三者協議でおこなった裁判長へのプレゼンテーションなどを報告した。 基調提案に、部落解放同盟中央本部副委員長の片岡明幸さんが立った。片岡さんは、①四月の三者協議において裁判所に対して弁護団がプレゼンテーションを行った。家令裁判長が、争点を説明してくれということで行ったもので、前向きな姿勢は今までの裁判長よりも一歩進んで期待できると思っている。②万年筆のインクの鑑定を裁判所主導でやらせることが重要。毎日新聞が兄の六造さんにインタビューして、万年筆が発見された日のことを記事にしてくれた。やはり万年筆がねつ造されたものであることを周知させることが大事で、そのための取り組みを進めていく。③再審法の改正について。袴田事件が結審したが、二〇一四年の地裁決定から実に一〇年かかってしまっている。狭山事件も仮に再審開始決定が出されても、検察は必ず抗告するだろう。再審法改正で検察の不服申し立ての禁止を実現することが重要である。この三点を強調した。 連帯アピールでは、足利事件冤罪被害者である菅家利和さん、袴田巌さんを救援する清水・静岡の会の山崎俊樹さんが訴えをおこなった。 狭山事件の再審を求める市民の会鎌田慧さんがアピールをおこない、「狭山事件はあと少しで突破できます。がんばりましょう」と呼びかけた。 集会アピールを部落解放中央共闘会議の小林美奈子事務局長が提案し、拍手で採択された。最後に、部落解放同盟中央本部書記長の赤井隆史さんによる閉会あいさつと団結ガンバローで集会が締めくくられた。 デモ行進は、日比谷公園を出発し、東京高裁横を通るコースで、「事実調べ、証人尋問をおこない、再審開始を」と横断幕とプラカードを掲げて意気高く練り歩き、石川さんの無実と早期の再審開始を訴えた。 |
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