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「防災」に名を借りた戦時訓練許さない! 関東大震災時朝鮮人・中国人虐殺を忘れない 101年目の追悼 8・31練馬駐屯地デモ 八月三〇日~九月一日、板橋区にて行われる予定であった東京都総合防災訓練(九都県市合同防災訓練)は、台風一〇号の影響で中止となった。しかし八月三一日に予定されていた「有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委員会」主催、「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委」協賛による練馬駐屯地デモは、断固決行を判断、闘い抜かれた。 板橋区にある徳丸第二公園に、約四〇名の仲間が結集した。この公園は昨年六月の「北町基地撤去デモ」に対して、権力と右翼がつるんだ集会妨害が行われ、襲撃を受けた参加者の一人が骨折の重傷を負う事態となった場所である。まずもってこのような右翼・警察権力が一体となった運動つぶしを許さない声を上げて集会が始まった。 主催者からは、このあとデモで向かう練馬駐屯地は、二〇〇〇年四月九日の陸自第一師団記念行事で、石原都知事がいわゆる「三国人」発言を行った場所であり、以来二四年間許さず闘い続けてきたことが改めて突き出された。大規模災害時に首都戒厳体制を敷く治安出動を第一の目的とし、自衛隊の広報・リクルートにも利用されてきた九・一防災訓練に関して、東京都防災部や、開催地である板橋区との交渉を取り組んだ仲間から報告がされた。つづいて沖縄の課題を取り組む仲間からは、大浦湾の埋め立て・杭打ち強行や、相次ぐ米兵による性暴力事件、沖縄・琉球弧の軍事要塞化に対する怒りの発言があった。 公園を出発したデモ隊は市街地を抜け、練馬駐屯地の正門へ。警察権力の不当な規制をはねのけて、要請文が力強く読み上げられ、応対した自衛官に手渡された。 一、練馬駐屯地所属部隊など第一師団は、今後、東京都総合防災訓練への参加をやめること。 一、住民を威圧し不安にさせる「市街地行進訓練」など治安出動訓練をやめること。 一、「防災」を児童・生徒に接触し、リクルートする口実に使うことをやめること。 一、統合作戦司令部を創設しないこと。 「震災時に『三国人』が『騒擾』を起こす」と、自衛隊を鼓舞する文脈で石原都知事が発言し、小池・現都知事が七年間「追悼文送付」を取りやめたままであることも併せて、抗議の声が叩きつけられた。 小池都知事は追悼文を出せ! 「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委」ほか一〇団体が名を連ねての、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を求める都庁交渉が八月二八日に行われた。都・政策企画局総務部の職員が対面で要請書を受け取り、短い時間ではあったが各団体からの要請発言を受けた。「都の慰霊堂で開かれる大法要で、犠牲となった全ての方々に慰霊する気持ちを表している」と述べて、虐殺については一切触れようとしない小池都知事に、「説明を」と強く求めた。 当団体の他にも、様々な団体・個人から、小池都知事に追悼文送付を求める申し入れ等が行われてきた。集会・デモやスタンディングも、昨年の関東大震災一〇〇周年に引き続き活発化している。七月の都知事選で「追悼文は送付しない」考えを改めて明らかにした小池都知事の三選に、「地震と虐殺を混ぜるな!」「追悼文出せ!」の声は最大化した。しかし九月一日またも追悼文は送られぬまま、八年連続の更新となった。 今年、千葉県知事、埼玉県知事が朝鮮人犠牲者追悼式に初めて追悼文あるいは弔電を送ったことが大きく報じられた。内容は不十分であっても、東京都のように追悼式そのものに背を向けた姿勢とは大違いである。世界に恥ずべき小池都知事を一刻も早く退陣させなければならない。われわれは二〇二五年、震災一〇二年目の九月一日に向けて、追悼文送付再開を実現させるべく粘り強く闘っていくつもりだ。 レイシストによる妨害―追悼式つぶしを許さないぞ! やはり台風一〇号の影響で開催が危ぶまれた九・一朝鮮人犠牲者追悼式(両国・横網町公園)は、「関係者だけの縮小開催」が通知されたにも関わらず、多くの来訪者に囲まれて開催された。 われわれは仲間と共に、右翼・レイシストらによる追悼式妨害・ヘイトクライムを許さない防衛参加を取り組んだ。今年も追悼文送付が拒否されたことを受け、主催者からは「東京都は歴史から逃げ回っていて恥ずかしくないのか」と厳しい批判、そして「過ちを繰り返さないために歴史に向き合い、真実を知り、語り継いでいこう」との訴えがあった。 二〇一七年来、同じ横網町公園内でヘイト集会を繰り返してきた「そよ風」らレイシスト集団も、都と警察によって遮蔽された小スペースの中で集会を強行した。「追悼碑を必ず撤去・破壊する」「群馬の次は横網町だ」などの発言が漏れ聞こえてきたという。 「そよ風」らの過去の九・一における発言は、二度も「ヘイトスピーチ認定」を受けている、そのような団体に公園占用許可を出す東京都も許すことはできない。群馬の森の朝鮮人追悼碑を執拗に攻撃し撤去させた「そよ風」が、東京都の追悼碑にも一線を越えた「撤去・破壊」宣言を行ったことを断じて許さず、追悼碑と追悼式を守り抜く闘いをこれからも断固続けて行こう!侵略・反革命戦争へとつながる差別・排外主義の激化、歴史修正主義の跋扈を粉砕しよう! |
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