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     11月1日 千葉

   第三誘導路裁判第26回口頭弁論
        
      「土地取得可能」と国・NAA居直る
     

  
 三里塚芝山連合空港反対同盟が成田空港第三誘導路の供用差し止めを求めて国と成田空港会社(NAA)を訴えている裁判の第二十六回口頭弁論が、十一月一日、千葉地裁第三民事部(阪本勝裁判長)で開かれた。
 「市東さんには原告適格がない」「自らの自由意志で空港敷地にとどまっているのだから騒音は受忍すべき」などという国とNAAの暴論に対して、反対同盟・弁護団は前回口頭弁論において、それを徹底的に批判する準備書面を提出した。国とNAAの側は今回、それに対する反論・認否としての準備書面を提出した。そこには「原告市東居宅用地は、土地収用法に基づく収用手続を予定していたものであり、強制的な土地取得が可能であった」「土地収用法に基づく事業認定が失効したことについては不知」などとある。しかし事実の問題として、強制的な土地取得は不可能であったのであり、また、事業認定の失効も公知の事実である。弁護団はこれらの点について厳しく追及し、説明を求めた。
 その場での回答を求める弁護団に対して、国の代理人は「書面で求釈明があれば回答する」などの発言に終始して回答を避けた。裁判長もまた、「あとは裁判所が書面で判断する」などとして国・NAA側に助け船を出した。こうした態度に対して傍聴席から怒りの声が次々と上がった。
 また、弁護団は今回、「公共性」なるものを理由に農業破壊を進めてきた空港建設の違法性・不当性を明らかにする石原健二・元立教大学経済学部教授の意見書を提出した。
 さらに、原告の一人である反対同盟の伊藤信晴さんによる意見陳述が行われた。伊藤さんはたった三行で市東さんの農地強奪を認める最高裁による上告棄却決定を糾弾した。さらに、第三滑走路建設策動、そして今次裁判における裁判所の不当で不誠実な訴訟指揮を徹底弾劾した。そして、「市東さんの闘いは全人民の闘いと合致するものであり、反対同盟は市東さんの農地の強奪を許さず、空港廃港まで不屈に闘い抜く」とその決意を明らかにした。
 今回の第三誘導路裁判は、十月二十五日の最高裁による市東孝雄さんの農地法裁判の上告棄却決定後初めとなる三里塚裁判であり、法廷には棄却決定に対する反対同盟と弁護団、傍聴闘争に参加した支援者の怒りが充満していた。
 閉廷後、千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。弁護団は国・NAAの厚顔無恥で不誠実な態度を次々と弾劾し、裁判闘争勝利への決意を表明した。
 十・二五最高裁決定を徹底弾劾し、反対同盟と共に、農地強奪を阻止するために全力でたたかおう。第三滑走路建設-二十四時間空港化を阻止しよう。

 

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