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     2月14日 千葉

   千葉地裁に向け集会・デモ

    
強制執行停止の仮処分決定
     

  
 市東孝雄さんの農地の明け渡しを認める昨年十月の最高裁決定を受けて市東さんと空港反対同盟が千葉地裁に申し立てていた強制執行の停止の仮処分について、千葉地裁は二月十四日、これから審理が始まる請求異議裁判の第一審判決が出るまでは強制執行を停止するという決定を行った。農地強奪攻撃にいったんの歯止めをかける大きな勝利だ。
 昨年十月二十五日、最高裁は市東さんの上告を棄却し、空港会社への農地を明け渡しを認める不当判決を下した。それに対して、市東さんと反対同盟は昨年十一月三十日、千葉地裁に対して強制執行を許可しないよう求める新たな訴訟(請求異議裁判)を起こし、あわせて、この裁判の判決が出るまでは強制執行を停止するよう申し立てを行った。
 二月十四日はこの申し立てに関する審尋(仮処分の内容の決定のために裁判所が関係者の意見を聴収する場)の日であり、第三誘導路裁判の公判日でもあった。反対同盟と支援者たちはこの日、この重大な局面のなかで市東さんの農地の強奪を絶対許さない強い決意をもって午前九時に千葉市の葭川(よしかわ)公園に集まり、集会と千葉地方裁判所に向けたデモンストレーションを行った。
 集会の中で、反対同盟事務局を代表して発言した萩原富夫さんは、街行く人々へのアピールも込めて、「空港を造るために農地を強制的に取り上げる。農業をつぶし、労働者の権利を奪い、福祉を切り捨てる。こうした今の国のやり方は認められない。沖縄や福島など国策に抗する人々と連帯してたたかう」と力強く訴えた。支援団体の発言の中で共産同(統一委員会)の同志は、「市東さんの農地を守り抜くための重要な裁判闘争を共にたたかうと共に、決戦本部に結集する運動を進め、厚い人間の壁をつくって強制執行攻撃を粉砕する」とその決意を表明した。
 午前十時半からは第二十七回第三誘導路裁判が開かれた。この裁判は成田空港第三誘導路の共用差し止めを求めて反対同盟が国と成田空港会社(NAA)を訴えているものである。この日は、原告の反対同盟より内藤光博教授(憲法学)と鎌倉孝夫教授(経済学)の二本の意見書が提出された。内藤意見書は第三誘導路と成田空港そのものの違憲性を明らかにし、鎌倉意見書は成田空港の公共性の欠如を鋭く指摘している。弁護団はまた、土地収用法にもとづく事業認定が失効したかどうかについては「不知」であるなどという国とNAAのでたらめな態度について徹底的に追求した。これについてまったくまともに答えない国とNAA、そしてそれをかばい立てる裁判長に傍聴席からの怒りが爆発した。
 午前十一時五十分からは市東さんの農地の強制執行停止の申し立てに関する審尋が始まる。支援者は裁判所正門に集まり、シュプレヒコールで市東さんと弁護団を送り出した。市東さんと萩原富夫さんの意見陳述を含む審尋が行われている間、支援者たちは裁判所周辺でビラまきを行って、この問題の重大性、国やNAAのやり方の非道さを訴えた。
 裁判所から請求異議裁判の第一審判決が出るまでは強制執行を停止するという決定が届けられたのは、審尋終了後に千葉弁護士会館で報告集会が行われている最中であった。市東さんを先頭に、反対同盟、弁護団、支援の仲間たちが一丸となってたたかうことで勝ち取ったいったんの勝利である。
 しかし当然ながら、問題が解決したわけではまったくない。国とNAAによる市東さんの農地の強奪攻撃を体を張って阻止するたたかいの陣形をさらに大きく構築していかなくてはならない。三月二日の第一回請求異議裁判と千葉地裁に向けたデモ、三月二十六日に呼びかけられている全国総決起集会は決定的に重要である。さらに、新たな人々の現地への結集を組織し、たたかいへの決起を広げていかねばならない。市東さんの農地を守り抜くために、共に全力でたたかい抜こう。

 

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