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      ■40年超え老朽原発はこのまま廃炉へ
  12・5大集会inおおさかの成功を


                           
関西地方委員会


 四〇年超えの老朽原発の再稼働を許さず、その廃炉を実現することは、日本における全原発の廃炉に向けた反原発運動の戦略的な闘いである。その大きな焦点の一つは、若狭の老朽原発(美浜三号機、高浜一、二号機)をめぐる闘いである。一二月五日の「老朽原発そのまま廃炉! 大集会inおおさか」に全力で決起し、共にその成功を勝ち取ろう。



●1章 運転を停止した美浜原発三号機

 今年六月二三日に四〇年超えの老朽原発として初めて再稼働が強行された美浜原発三号機が、さる一〇月二三日に運転を停止した。特定重大事故等対処施設(「特重施設」、いわゆる「テロ対策施設」)の設置期限が二日後に切れるためである。
 わずか四カ月の運転であり、これまでに安全対策などに投じた費用を考慮すれば、この短期間の運転であげられる利益はほとんどない。にもかかわらず、政府・関西電力があえて美浜三号機の再稼働を強行したのは、高浜原発一、二号機を含めた四〇年超え老朽原発の再稼働のさらなる推進に向けた実績をつくるためであった。加えて、このわずか四カ月の間にも、美浜三号機は補助給水ポンプの不具合や非常用ディーゼル発電機の自動停止などのトラブルを起こしている。多くの人々の反対の声を押し切って強行されたこの危険な再稼働をあらためて弾劾しなければならない。
 関西電力の甘い見通しでも美浜原発の特重施設の完成は来年九月ごろであり、美浜三号機は今後少なくとも一年近くは動かすことはできない。関電はまた、福井県に対して、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の県外候補地を二〇二三年末を最終期限として確定し、それができなければ稼働中であっても四〇年超え原発の運転を停止させると表明している。しかし、このかん候補地として一方的に名前をあげられた青森県むつ市の強い反発が示すように、それは決して容易なことではない。
 こうした中で、老朽原発を再び再稼働させず、その廃炉を実現していく闘いはますます重要性を高めている。それは全原発廃炉への展望を切り拓く闘いだ。



●2章 原発再稼働を推進する岸田政権

 新たに発足した岸田政権もまた、原発推進政権である。
 岸田は九月の自民党総裁選での勝利を受けて、甘利明を自民党幹事長に、高市早苗を政調会長に据えた。どちらも原発の新増設やリプレース(既存施設の建て替え)、さらには開発中の小型モジュール炉(SMR)の実用化の推進さえ主張している。閣僚人事でも、山際大志郎を経済再生担当大臣に、萩生田光一を経済産業大臣に任命した。山際は原発の運転期間延長をもっとも強く主張してきた人物の一人であり、萩生田もまた大臣就任後の記者会見で原発の再稼働を繰り返し主張している。
 こうした中で一〇月二二日、第六次エネルギー基本計画が閣議決定された。菅前政権の時代から策定作業が進められてきたものであり、その素案からの大きな変更はないが、原発推進計画であることには代わりはない。
 同計画は、あらためて原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、二〇三〇年度の発電量における原発の比率を20~22%とした。それを実現するためには、少なくとも現在までに原子力規制委員会に審査の申請がなされている原発二七機をすべて再稼働させることが必要になる。同計画はまた、原発について「必要な規模を持続的に活用していく」ということで、今後の原発の新増設やリプレースに向けた道を残した。
 反原発運動の立場からも、岸田政権は一刻も早く打倒しなければならない。



●3章 12・5大阪集会に全力決起を

 さる六月の美浜原発三号機の再稼働を前にして、「老朽原発うごかすな!実行委員会」は約一六〇〇人が結集した大阪市内での集会・デモを実現し、再稼働当日には美浜現地で約三五〇人による抗議行動を貫徹した。それは四〇年超え老朽原発をはじめとする原発再稼働に反対する民意を断固として示すものであった。
 これらの闘いを引き継いで、いま美浜三号機が運転を停止するなかで、同実行委員会は「老朽原発そのまま廃炉!」をスローガンに、一二月五日に予定する大阪・うつぼ公園を会場にした大規模な集会・デモの成功に向けて奔走している。共にこの闘いに全力で決起しよう。
 このかん、関西では「一人デモ」など創意ある取り組みが各地で行われてきた。同実行委員会は、一〇月二三日から一二月四日をキャンペーン期間とし、老朽原発廃炉に向けて「やれることはすべてやる」という決意で活動を展開している。一〇月二五日には美浜現地行動が取り組まれ、「老朽原発もう動かすな」の声が関電に対して突き付けられた。一一月二四日から二七日にかけては、高浜原発から美浜原発に向かうリレーデモが行われる。
 美浜三号機の運転差し止め仮処分要求などの裁判闘争も闘われており、一一月下旬にはいまフランスから高浜に向けて海上輸送中のMОX燃料(高浜三、四号機のプルサーマル運転に使われる)の搬入反対現地闘争が取り組まれる予定だ。
 これらの闘いの上に12・5「老朽原発そのまま廃炉!大集会inおおさか」の成功を勝ち取り、老朽原発-全原発の廃炉に向けて闘いのさらなる前進を切り拓こう。

 



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